あさちゃんの懸賞日記

日々の出来事や、懸賞生活について書き綴ってます。

ロミオ&ジュリエット観劇

2021-06-07 19:57:00 | 舞台・ミュージカル
6月5日(土)17:30公演

キャスト ロミオ:黒羽麻璃央 ジュリエット:伊原六花 ベンヴォーリオ:味方良介 マーキューシオ:大久保祥太郎 ティボルト:吉田広大 死:小㞍健太
キャピュレット夫人:春野寿美礼 乳母:原田薫 ロレンス神父:石井一孝 モンタギュー卿:宮川浩 モンタギュー夫人:秋園美緒 パリス:兼崎健太郎 ヴェローナ大公:岡幸二郎 キャピュレット卿:松村雄基

*以下、公演内容についてのネタバレが多数ありますので、観劇予定で内容を知りたくない方はスルーしてください。

チケット購入後、すぐに観られるようにブックマークしていました。お家観劇なので始まる前に飲み物、食べ物を準備して用意万端(笑)
始まりのところは、フランス版、宝塚版と違い掛け声でスタート。力強い群舞からのスタートは、カッコよくて良かったです。

冒頭部分、フランス版は、愛のみ。宝塚版は、愛と死の両方。東宝版は、死のみ登場するのですが、この違いにも意図があるのかな?
ちなみに宝塚版の死はエリザベートのトート閣下のようで、衣装も黄泉の帝王風だけど、東宝版では、普通に黒い帽子に黒のコート、黒パンツと黒づくめで登場。
何となく笑うせぇるすまんの喪黒福造を髣髴とさせます(笑)
現代の死の使いという点では類似点があるかも?(笑)

近未来をイメージしているということで、中世ヨーロッパの雰囲気あるフランス版、宝塚版と違い、衣装も現代的かつ前衛的。
キャピュレットの衣装は赤、モンタギューの衣装は青がテーマカラーとなっていますがジュリエットの衣装はよりお嬢様っぽくピンクが基調の可愛らしい感じです。
ロミオの衣装は、比較的現代的で街の若者風でしたね。

街の不良風の若者たちのストリートファッションと違って、大人たちの衣装はきちんと感のある正装スタイルでした。
特に、モンタギュー夫人のお洋服が素敵でした。
こういうの着てみたいかも?(笑)

宝塚版と東宝版の明確な違いは、キャピュレット父母の独唱部分。
宝塚版では、特に明確にされていませんが、東宝版では母がジュリエットに不義の子であることを伝える場面、父がジュリエットが3歳のころ自分の子どもではないことに気づき、殺そうと試みるも殺せず、今までジュリエットを我が子として愛してきたことを切々と歌い上げる場面が追加されています。

また、親に逆らったことのない従順だったジュリエットが、「私の親じゃないわ」「あなたも」「あなたも」と両親に反抗する場面が、宝塚版とは違っています。
宝塚版では、パリスとの結婚を嫌がるものの父親に叩かれて、倒れ伏し走り去るという消極的な反抗の仕方ですが、東宝版ではより強く自己主張し親の言いなりにはならないという強い意志を表明しているところが現代的だと思います。

あとは、最後の霊廟での場面かな。
二人が亡くなっているのを見つけてもなお二人の遺体を引き離そうとする両家の当主の姿に、夫人たちが詰め寄る場面が宝塚版とは違うところですね。
二人の結婚を認めなかったことが、悲劇に繋がったにもかかわらずまだ自分たちの罪を認めようとしない男たちに夫人たちが反旗を翻した印象深い場面でした。

時代背景の違いがあるので、微妙に歌の歌詞や台詞も端々で変えられています。
「吟遊詩人→ロックシンガー」「手紙→メール」など。
物語を左右する手紙も、携帯(スマホ)によるメールだしね。
モンタギューの若者たちもラップにのって踊ってたし(笑)

幕間では、城田優さん、山崎育三郎さんのトークが入り感慨深かったです。
初演当時、小池先生に選ばれてロミオを勝ち取った山崎さんに対し、フランス版のミュージカルCDを聴いてこの役をやりたいと自ら直談判でロミオ役を得た城田さん。
役を得た経緯は違っていてもこの役、このミュージカルにかける熱い思いは同じだったんだろうなと思える素敵なトークでした。

ロミオ役の黒羽くんは、2・5次元ミュージカル界では有名なスターですが、最近はエリザベート(コロナ禍のため休止となりましたが)、前回のロミジュリにも参加する等活躍の場が広がってきている新進男優の一人です。
純粋でジュリエットを一途に愛するロミオを体現していたと思います。
途中熱演のあまりシャワーを浴びたかのように汗だくになっていて、やはり出番も多いし激しい場面が続くので体力的にもキツイ舞台なのだろうなと思いました。
素敵なロミオでしたよ~♪

ジュリエット役の伊原六花ちゃん。
ドラマ等のテレビ出演、CM出演の機会も増え、着実にキャリアを重ねているのを拝見していました。関西でも阪急電車のイメージガールとして、ポスターがあちこちに貼られているのを見て活躍されているのを嬉しく思っていたのですが、昨年はウエストサイドストーリーのマリアに抜擢されいよいよミュージカルデビューかと思いきや、コロナ禍での休止。悲しい思いを乗り越えての今回のロミジュリでのジュリエット役。
本当に良かったと思いつつ、今回の公演を楽しみにしていました。

ひとつひとつの台詞や表情、歌や動きにジュリエットとしての気持ちが込められ、舞台の上でジュリエットとして確かに生きているのを感じました。
可憐で愛らしく芯の強い素敵なジュリエットでした。

正直近未来を舞台にした東宝版は、今まであまり魅力を感じなかったのですが、今回のオンライン観劇では素直に楽しむことが出来ました。
宝塚版が夢の世界とすれば、こちらは現実により近い若者たちの青春群像。
実年齢も役柄に近い若者たちが演じることによって、よりリアリティある舞台が形作られるのだと思います。

10代のジュリエットとロミオの恋。
高校生同士の恋愛と考えると、後先考えず燃え上がる気持ちのままに行動し、衝動的に破滅に向かっていく無軌道さ、純粋さ故の悲しい結末が腑に落ちる気がしますよね。
城田優くんが、まだ若いこれからの世代の彼らにしか出せない熱気が、このミュージカルをより盛り上げると語っていましたがその通りだと思いました。
発展途上の若い俳優さんたちの勢いやこのミュージカルにかける気持ちが、この作品をより良いものにしているのだと改めて感じました。
ロミオ&ジュリエットが、時代を越えて不朽の名作として今もなお世界で愛され続けているのが分かりますね。

今まで宝塚版、フランス版、東宝版、映画版、舞台版と様々なロミジュリに出会ってきましたが、どれも唯一無二の作品であったと思います。(その昔フランスの大会で当時17歳の羽生君が演じた伝説のプログラム「ロミオとジュリエット」にも感動したわ~。羽生くんのその後の快進撃の序章ともいえる作品で、今観ても素晴らしいです。)
今回のロミジュリも本当に若さと疾走感の感じられる今の彼らにしか出来ない素敵なミュージカルだったと思います。
コロナ禍の中、これからも私たちに元気と明日への活力を与え続けて欲しいと思います。
来月大阪の劇場で観られるのを楽しみにしています♪

最後に。私たち世代には、大映ドラマの主要な登場人物として親近感ある松村雄基さんのキャピュレット卿。
正直お歌は聴いたことなかったので大丈夫かな?と心配していたのですが(失礼ですよね~ごめんなさい~汗)、切々と娘への気持ちを歌い上げる場面ではうっかりもらい泣きしそうになるくらい感動しました。
やはりキャリアを積んだ俳優さんだけあって素晴らしかったです。
重厚な衣装もお似合いで素敵なイケオジ振りに感銘を受けました。
これを機にまたミュージカルに出てくださると嬉しいですね♪

また若者だけではなく、周囲を支えるベテラン陣の厚みある素晴らしい演技や歌がミュージカルを盛り上げていたと思います♪
やはり一人ひとりの力あってこその舞台だなと感じました。



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