美術コースブログ

八戸工業大学第二高等学校美術コースの公式ブログです

八戸市景観賞グランプリ

2008-06-27 09:57:51 | 特別活動


八戸市内の美しい景観を表彰する「八戸市景観賞」の募集ポスターコンテストで、2年生の野田五十鈴さんと八木田光稀さんの作品がグランプリに選ばれました。
6月25日に本校で表彰式が行われ、新聞社の取材も受けました。
「八戸市景観賞」は、市内の建物や景観の保全活動を市民から公募しており、今年で20回目を数えます。
グランプリの2作品は、ポスターとパンフレットに使用され、公共施設などに掲示される予定です。



野田五十鈴さんの作品



八木田光稀さんの作品





画材について

2008-06-17 21:25:24 | コース情報
美術コースでは、たくさんの画材が配布されます。初めて見る画材や、使い方が分からないものもたくさんあるのではないでしょうか。
今回は、美術コースで配布される主な画材をデッサン・油彩・デザイン・水彩に分類して説明していきたいと思います。

①デッサンで使用する画材


[鉛筆]
デッサンだけではなく、美術を勉強するためには欠かせない画材です。工大二高ではステッドラーというメーカーの鉛筆を使用しています。
デッサンで使用する鉛筆は、2H、H、HB、B、2B、3Bを主に使用して描いていきます。デッサンで使用する鉛筆は、鉛筆削りではなくカッターで削ります。写真のように鉛筆の芯を長めに、木材の部分もなめらかに削り、細長い円錐形になるようにします。

[練り消しゴム]
デッサンの時に使用する消しゴムで、その名の通り練って使います。
適当な大きさにちぎり(目安は半分くらい)、指でこねて柔らかくしてから使います。
普通の消しゴムと違い、鉛筆や木炭の粉を吸着させて消す消しゴムです。
紙を傷めにくく、消しカスもほとんどでません。
黒くなったら新しいものに変えましょう。
そのまま使っていると、今度は練り消しゴムに付着していた粉が紙についてしまいます。

[プラスチック消しゴム]
普段使っている消しゴムと同じ物です。使いすぎると紙を傷めてしまうので、練り消しゴムではどうしても消えない部分などに使用します。

[フキサチーフ]
絵の具で描いたものと違い、鉛筆や木炭で描いた物は粉が紙の上に乗っただけの状態です。そのため、擦ったりするとすぐにとれてしまいます。
それを防ぐためにこのフキサチーフを画面に吹き付け定着させます。

[羽ぼうき]
プラスチックの枝に羽がついたものです。紙についた消しカスをこれで取り除きます。

[デッサンスケール(デスケル)]
透明な部分に分割した線があり、これを通し描く対象を見ます。
デッサンの他にも、スケッチや油彩などでも使用します。
大きさも種類があり、Bサイズ、Fサイズ、Dサイズがあります。

②水彩で使用する画材

[透明水彩絵具]

工大二高ではホルベイン社の24色入り透明水彩絵の具を使用しています。
全108色入りの水彩絵の具は美術職員室にあるので、気になる人は見に来て下さい。
水彩絵の具は図工の時間などで使っていた絵の具と同じ物です。
小学校から慣れ親しんだ画材ですが、本格的に使うとなるとかなり難易度の高い画材です。

[筆、筆巻き]
水彩用の筆は、平筆と丸筆、面相筆を使用します。筆巻きに巻いて保管しておきます。

[パレット]
スチール製のパレットです。水彩絵の具はあらかじめパレットに出しておき乾燥させます。こうしておけば絵の具を出す手間を省くことができます。

[水バケツ]
丸ではなく四角い水バケツを使用しています。筆を置いておく溝もあるのでとても便利です。

③デザインで使用する画材


[アクリルガッシュ]
水に溶ける絵の具ですが、いったん乾くと耐水性になります。また、不透明なので重ね塗りをしたときに下の色が透けて見えません。使い勝手のいい絵の具なので、デザインのほか油彩画の下地で使用することもあります。美術コースでは、デザインで使用しやすい色を選び、セットにしてもらっています。

[色見本・配色カード]
色々な色の見本。色の組み合わせなどを、実際に画面に塗る前に確認したりするときに使用します。

[マスキングテープ」
アクリル絵具を塗るとき、絵具がはみ出ないようにするためのテープです。

[水張りテープ]
画用紙やケント紙をパネルに貼り付けるときに使用します。紙は水を含むとしわになってしまうので、あらかじめ水を含ませた紙をパネルにぴったりと貼り付けます。ガムテープ代わりに水張りテープを使います。

[筆]
ナイロンでできている筆を使用します。水彩・アクリル・油絵それぞれの画材に合った筆を使いましょう。

④油彩

[油の具]
油絵の具は水彩絵の具のように水が蒸発して乾くわけではありません。空気中の酸素と化合し硬化して固まっていきます。そのため、乾燥に時間がかかりますが、長期の保存が可能です。美術コースではアクリルガッシュと同じく、使用しやすい色をセットにしてもらっています。中には6号のチューブ(約20ml)で1200円もするとても高い絵の具もあります。大事に使用しましょう。

[テレピン]
松ヤニから精製した揮発性油で、リンシードオイルなどに混ぜて使用します。揮発性なのでキャンバスに定着する力は弱いですが、すぐに乾きます。
テレピンなどの揮発性油とリンシードオイルなどが最初から調合してあるペインティングオイルも販売されていますが、美術コースでは自分で調合を変えるので使用していません。

[筆洗油]
油絵の具は水で洗うことができないので、この筆洗油を使います。金属でできた筆洗缶という入れ物に筆洗油を入れ、筆を洗います。

[リンシードオイル]
テレピンに混ぜて使用します。乾性油といって乾くのが遅いですが、キャンバスにしっかりと定着します。

[速乾メディウム]
油絵の具の乾きを早くするための溶剤です。

[油壺]
テレピンやリンシードオイルなどを入れておくためのものです。底の部分がクリップになっているので、パレットに取り付けて使用します。

[筆洗器]
筆洗油を入れておくものです。筆洗油は揮発性がとても高いので密閉容器になっています。

[筆]
豚毛などの動物の毛を使用した筆です。リス毛などはとても柔らかいので細部を描くときに使用します。


以上が美術コースで使用している基本的な画材です。
鉛筆を削るのに不可欠なカッターは個人で用意してもらっています。鉛筆・絵の具・消しゴムなどの消耗品はなくなったら自分で補充しておきましょう。
鉛筆はステッドラーのほか、三菱ハイユニやカランダッシュなど、デッサンむけの鉛筆があるので、いろいろと試して自分に合った鉛筆を探してみてください。
その他にも画材はたくさんの種類があります。こんなことをやってみたいんだけど、これをやるにはどんな画材が必要なんだろう、と分からないことがあったら、油彩・彫刻・日本画・デザインそれぞれ専門の先生がいるので質問してみてください。