美術コースブログ

八戸工業大学第二高等学校美術コースの公式ブログです

石膏デッサン

2009-04-24 09:09:24 | コース情報

3年生が授業で石膏デッサンを制作しました。
石膏像を描いた枚数がまだ少ないので、かなり苦労していたようでした。
最近では、大学入試に石膏デッサンを課す学校が少なくなってきました。
しかし石膏デッサンは、確実にデッサン力を向上させてくれる課題です。




美術コースの石膏室です。ここに大小様々な石膏像が保管してあります。
今回は、本校で使用している主な石膏像を紹介します。


ヘルメス、マルス、ブルータス、モリエールなどの胸像は、比較的多く使用される像です。



アグリッパ、メジチ、ラボルトなどの首像。今回の3年生の授業では、首像を描きました。



トルソーやセントジョセフなど大型の像。
この他に、ヘルメスの全身像があります。高さが3メートル以上で、制作するには気合いが必要です。



これらの像を全部描き切った頃には、かなり上達しているはずですね。


美術コースの図書

2009-04-16 19:46:38 | コース情報
作品制作とは、自分の中から沸き出てくるイメージを形にすることです。
しかしイメージは、自分の感覚だけで生まれるものではありません。
画集や雑誌を見るなどして、ヒントや情報を得ることが必要な場合もあります。
そこで美術コースには、画集や美術関係の雑誌が、いつでも閲覧できるように蔵書されています。
洋画、日本画、版画などの画集が多数あり、各種の技法書が揃っています。
雑誌類は、デザイン関係を中心に定期購読しているものがあります。
また大学や美術予備校から取り寄せた作品集も保管され、進路指導に役立てています。
今回は、定期購読している雑誌を紹介します。



■「美術手帖」
1948年に創刊された歴史のある美術専門誌です。
通常号のほか美術学校案内、年鑑など年に数冊の増刊号も刊行しています。
50年以上にわたって安定した刊行実績をもち、美術ジャーナリズムの中心を担ってきました。
美術関係者の同誌への信頼は厚く、情報源として多くの読者に読まれています。




■「デザインの現場」
”デザイン”をキーワードに、広く紹介している知識雑誌です。
自分の興味のある分野以外も常に把握できる便利な一冊。
商品としてデザインされ、一般に流通している製品や、
ポスター、プロダクト製品、ブックデザインなどが詳しく紹介されています。
国内だけでなく国外のデザイナーや製品も多数掲載されています




■「デザインノート」
「デザインの現場」が製品紹介を中心とした内容であるのに対し、
「デザインノート」はデザイナー本人や、その人物が行ってきた仕事の紹介を中心とした雑誌です。
個人のデザイナーだけではなく、デザイン会社そのものを紹介した内容もあります。
また、イラストレーターや映像作品、CM制作なども詳細に紹介おり、デザイナーの仕事がよく分かる専門誌です。




■「イラストレーション」
その名の通り、イラストレーションを紹介している雑誌です。
ベテランの大家、現在の人気作家、これから出てくる作家など、洋の東西を問わず、幅広く紹介されています。
また誌上で「チョイス」と呼ばれるコンクールを行っており、
大賞に選ばれることが若手の登竜門になっているなど、イラストレーターの注目度が高い雑誌です。




■「芸大美大をめざす人へ」
美術大学を目指す受験生が、必ずと言って良いほど読んでる技法書です。
デッサンや油彩、平面構成などの美大受験のテクニックが、豊富な写真入りで解説されています。
初歩からハイレベルな内容まで網羅されており、また入試情報などの特集もあり、幅広い情報を得られます。

art@kodai2-h.ed.jp

鉛筆の削り方

2009-04-15 12:48:00 | コース情報


4月を迎えて、新入生が入学してきました。今年の1年生は24人です。
15日(水)に美術コース生全学年が集まる最初の集会がありました。
1年生達は、期待に満ちた初々しい表情です。



さて、1年生が美術の授業で最初にやることは、ちょっと地味ですが、鉛筆を削ることです。
普段の勉強ではシャープペンシルを使っていますが、美術では必ず鉛筆を使います。


削り方も特別です。左は普通の削り方ですが、美術で使う場合は右のように芯を長く出します。
これは、長時間描くためと、鉛筆をねかせて、幅広いタッチで描くことが多いからです。



削る際は、カッターを固定し、鉛筆をずらすようにして削ります。鉛筆の6つの角を落として、徐々に芯を出していきます。
鉛筆がしっかりと削れるようになれば一人前。



消しゴムは、普通のプラスチック消しゴムも使いますが、一番多用するのは「練り消しゴム」。
買った時は左のような形ですが、指で練って右のようにして使います。

1年生はこのような基本から実習していきます。

卒業生の活躍

2009-04-07 15:49:06 | コース情報
工大二高の美術コースは今年で設立27年目です。卒業生の数は600人を越えました。その中にはプロのアーティストやデザイナーとして活躍している卒業生がたくさんいます。今回は卒業生の活躍の話題です。
2005年10月、工大二高の30周を記念して、卒業生による美術展が開かれました。
出品した卒業生のプロフィールをいくつか紹介します。


■「画 家」 平成4年度卒業
多摩美術大学油画科卒業。
展覧会で作品を発表する他、各種のコンクールで入賞、企画展の出品者に選出されるなど活躍しています。
また描写技術を生かして、画材メーカーのデモンストレーターも勤めています。



■「CM美術デザイナー」 平成3年度卒業
武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業。
インテリアデザイナーを経て、CMの美術制作会社に入社。
美術制作とは、CMの舞台となるセットやロケ現場を、イメージに合わせてデザインし、大道具や小道具等もデザインする仕事です。
コカ・コーラやトヨタなどのCMを手掛けました。





■「彫刻家」 平成8度卒業
東京造形大学卒業。木彫を専門に学びました。
その後、彫刻家、船越桂氏の助手を勤めながら作品制作を行っていました。
個展やグループ展を中心に活躍中。東京都在住。



■「家具デザイナー」 平成8年度卒業
宝塚造形芸術大学産業デザイン学科卒業。
岩手県の家具製造会社に入社し、製品のデザインと制作を行っています。
数多くのデザインコンペに出品し、入賞しています。



■「綴織職人」 平成10年度卒業
京都精華大学美術学部造形学科日本画専攻を卒業後、
京都市内の綴織(つづれおり)工房に入社。
人間国宝、細身華岳氏に指導をうけました。
綴織は文様を織り出す最も古い技法で、装飾の高い織物です。



■「ガラス工芸作家」 平成11年度卒業
東京ガラス工芸研究所を修了。
愛媛県のガラス工房で2年働いた後、東京ガラス工芸研究所の講師として勤務。
講師を務める傍ら作品制作に励んでいます。


その他にもグラフィックデザイナーや陶芸家、漫画家など、多彩に活躍しています。