あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

試験勉強

2007-06-21 | Weblog
後期修習始まって,3日目で,一通り全科目の第1回目の講義が終わりました。


どの教官も,二回試験(研修所の卒業試験)のことばかり。


我々としては大変ありがたいし,教官としても,自分のクラスから落第者を出したくないので,両者の利害が一致し,無問題です。




よく,「試験勉強中心の教育はダメだ」とか言われますが,僕自身としては,試験勉強自体は意味があると思っています。


高校受験で問われる事項を理解していないと,高校の勉強にはついていけないし,大学受験で問われている事項を理解していないと大学の勉強についていけないし,司法試験で問われていることを理解できていないと,司法研修所での勉強を理解できないし,二回試験で問われていることを理解できていないと,実務法曹としてやっていけないということなのだと思います。




問題なのは,この試験でどういうことを聞きたいか,ということを考えて問題を作らない試験,すなわち合格後の勉強との関連性を考えていない試験にあります。


そういう観点から見ると,司法試験はよくできていたなあ,と思い起こされます。




要は,試験勉強だけではダメというのであって,試験勉強自体がダメ,というわけではないということなのだとおもいます。






明日は民事弁護の即日起案(朝,事件記録をもらい,検討したうえで,夕方までに最終準備書面として提出する)です。


二回試験の模擬試験みたいな感じなので,がんばりたいと思います

後期修習スタート

2007-06-20 | Weblog
昨日からですが,後期修習が始まりました。


前記修習以来1年ぶりという人が半分以上ですが,皆さん元気そうで何よりです。


前記修習終了時に,結局全員の名前が覚えられませんでしたが,昨日今日と,とりあえずあいさつはするのですが,名前がわからないまま話し続けることもチラホラです。


後期は,お盆にある2回試験(研修所の卒業試験)を含めての2ヶ月間しかなく,しかも,あまり飲み会なども開かれなさそうな感じなので,大切に過ごしたいと思っています

中型免許

2007-06-18 | Weblog
免許の更新に行ってきました。




すると,『免許の条件等』の欄に,『中型車は中型車(8t)に限る』との記載が。


いつの間にか,自動車にも,中型免許ができたらしく,今まで普通免許を持っていた人は,自動的に中型免許とみなされ,これから普通免許をとる人は,5t以下に限られ,中型車を運転できなくなるようです




また,9月からは,高速道路などでの後部座席のシートベルト着用が義務化されるらしく,規制強化の方向はとどまりそうにありません。


ちなみに,サンダル履きで運転することが安全運転義務に違反することになるか,で最高裁判所まで争い,これを肯定する判断が出たようで,警察はこれを根拠に取り締まる気まんまんです。


帰りに,自転車を運転しながら携帯電話で話している高校生に,警察官が職質をかけていました(自転車にも道路交通法の適用があります)。




基本的に,これまで,自動車事故は,『わざとやったわけではないから悪くない』みたいなことが通用していたところがあるので,近時の方向性は当然のことで,しばらく変わらないのかもしれません








審判と選手

2007-06-17 | Weblog
火曜日から後期修習が始まります。


その前に検察修習の総括を。




検察修習は,基本的に見てるだけの裁判・弁護修習と異なり,かなり主体的に取り組むことができました。


取調べや警察への補充捜査,第三者への電話聴取などの,かなりの部分において,概要について検事の了承を取りさえすれば,あとは検事の立ち会いなく,修習生が一人で行います。


ちょっとやり方がよくなかったかな,と思うこともありましたが,試行錯誤して取り組んだことは,よい経験になったと思います。




社民党の福島瑞穂は,修習生のとき,取調べを拒否したらしいです(修習生が取り調べると適正な取調べがなされず,被疑者の人権を害するという趣旨か?)。



確かに,人がやっているのを見るだけでも,勉強になります。


しかし,自分でやってみると,間違えても真に反省し,よくできても自信になるし,どっちにしても勉強になります。


自分でやってみると,どういうときに,被疑者の人権を害しそうになるのか,体得できるような気がするのですが…




まあ,裁判官は,10年は判事『補』であり,5年間は自分だけで判決を下すことはなく,弁護士も一般的にはイソ弁・アソシエイトとしてしばらくは先輩について
回るのに対し,半年研修の後,いきなりひとりでやる検事とは,修習生に対する要求も違うのでしょう。






昔,『真実の行方』という映画がありました。


リチャード・ギアが元検事の弁護士(だったと思う?)役で出演しており,彼の,『なぜ裁判官ではなく検事になったの?』という質問に対する,『審判より選手のほうが面白いじゃん』という趣旨のセリフがありました。




一方で,僕の大学の先輩で,裁判官になった人は,『検事や弁護士がどんなにがんばっても必ずしも報われるとは限らないが,裁判官は自由に決めることができるから,裁判官になった』と言っていました。






まあ,言い方は何とでもなるので,結局本人がどう考えるかどうかです。


検察修習を終わってみて,僕自身としては,野球をしたこともないのにいきなり審判をすることはできないので,まずは選手としてがんばってみようという思いを強くしました

実務修習終了

2007-06-16 | Weblog
1年間の実務修習が終了しました。


終わってみれば,あっという間でした。




一般の人に,『今何やってるんですか?』と聞かれ,『司法修習生です』と言っても理解してもらえないので,『研修中です』と答えると,『どのくらい?』と聞かれ,『1年4ヶ月』と答えると,『そんなに長い研修なんてあるの?』などと不思議がられます。


確かに,1年間は長いですが,裁判所6ヶ月・検察庁3ヶ月・弁護士事務所3ヶ月と分かれ,その中でも様々な部署への短期研修・外部への見学などをしていると,一つ一つは消化不良に終わった感じがします。


ですが,もともと,たたが数ヶ月の研修で,それぞれの場所で長い間働いている人たちの仕事を理解しようとすること自体が傲慢であり,消化不良の感がするのは当然です。


それぞれの場所で体験したことをよく胸に刻み込んで,将来,『裁判所ではこういう時ああいうことをしたなあ』などと思い出せれば十分ではないかと思っています。





実務修習自体を短縮し,裁判官なら裁判官になったあとの研修を増やしたほうが効率的だ,という意見もあります。


ですが,多様な経験をつみ,多様な物の見方ができることも,長い人生を生きていくうえで不可欠なことなので,なるべく現行の修習の理念を継続していく方向であってほしいと思っています