あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

いじめと自殺

2006-11-29 | Weblog
いじめ生徒に「社会奉仕」 教育再生会議が提言(共同通信) - goo ニュース


相変わらず,スローガンはすばらしいですね。

いじめ生徒への対策も結構ですが,いじめられ生徒も,何とかしなくてはなりません。


僕はいじめはなくならないと思っています。
子供社会はもちろん,大人社会でもいじめはあります。


いじめれている場合,多くは周りが見えなくなっていることが多いと思います。
冷静に考えれば,今の環境がずっと続くわけはなく,長いスパンで見ればいじめられている時間なんてホンのわずかであることはわかると思います。

そうならば,いじめを苦に自殺するわけにはいきません。


人間,誰でも,いつかは必ず死にます。
死なない人はいません。
必ず死ぬのなら,今死ぬ必要はありません。

一方,死んだ人間が生き返ることはありません。
キリストでも,確か3日くらいしか生き返りませんでした。
生き返ることができないのならば,死ぬわけにはいきません。

このように,今死ぬ必要がなく,死ぬわけにはいかないのなら,論理的に自殺という選択肢はありません。


いじめ対策には,ひとりで楽しめる何かを持つことがよいのではないでしょうか。
ひとりで楽しむことを覚えると,周りに影響されないので,いじめの環境に入っても,問題は小さいです。

一人でいると,独善的になるのではないかという心配もあるかもしれませんが,他者との関わりなしに生きていくことは不可能なので,本人の心がけ次第で,かかる心配は無用になります。それに,世の中ひとりで楽しんでいる人は多いので,その人たちと仲良くすればよく,その人たちとの付き合いだけでも結構忙しくなります。


修習で弁護士や裁判官を見ていると,周りを気にすることなく,一人でわが道を行っている人が多い気がします。



テレビづくし

2006-11-26 | Weblog
やっちゃいました。


まず,24 twenty four シーズンⅤを土日を使って全部見てしまいました。

全部で1話1時間の24時間ということになっていますが,前回のあらすじとCMを除くと,実際は1話45分弱で正味18時間弱となります。

これで5作目なので,だいぶドラマのパターンにもなれ,展開が予想できることも多くなりましたが,続けてみさせるだけのドラマ作りのテクニックはさすがです。
現代のテロの問題をリアルに描いているとおもいます。



その上,土曜日曜とも,夜は夜で,『氷点』を見てしまいました。

原作本を読んでいたので,見るのをやめようと思っていたのですが,気になって,他のことをやりながらですが,一応見てしまいました。

原作にだいたい沿って作られてはいましたが,時代設定が古い上,『原罪と許し』という難しいテーマ,4時間半(CM含む)という短い時間に凝縮してあったので,初めて見た人はあんまり面白くないだろうな,と思いながら見ていました。



24における『テロの問題』と『信念・信頼』,氷点における『原罪』と『許し』は,パラレルとはいえませんが,根元的なところで関連しているというのはいい過ぎでしょうか。

人間の争いごとの問題点なんて,同じところに行き着くのかもしれません。

日々裁判を見ていると,そんな感じがしてなりません。


2日間で時間を無駄に使ったような気が若干しなくもないですが



和解

2006-11-20 | Weblog
天気悪いっすね。
週末あたりどっかに行こうと思っていましたが,あんまり天気はよさそうではないようです。


裁判といえば,刑事事件で言えば,有罪・無罪の判決ですが,民事事件では「○○万円支払え」とか「建物を明渡せ」といった認容判決と「原告の請求を棄却する」といった棄却判決があります。

民事事件では,判決という紛争解決方法のほかに,『和解』という紛争解決の方法があります。和解では,判決によらずに,紛争当事者双方が譲り合って,紛争を解決するものであり,裁判所が関与する点で,一般に行われている和解とは異なります。


素人的にいうと,判決で決着をつけるというのが一般的かと思われるかもしれませんが,現実の裁判としては,和解で終わるほうが圧倒的に多いです。

それは,単に裁判所が判決を書くのが面倒というわけではありません。

判決で勝っても,相手が払ってくれなければ,別途強制執行をしなくてはならず,さらにお金と時間がかかってしまいます。
和解で終われば,相手方の任意の支払が期待できます。

また,判決で終わると,必ずどちらかに不満が残るので,上級の裁判所に不服を申し立てて,さらに裁判が長引く可能性があります。
和解で終われば,100パーセント満足とはいえないまでも,ある程度納得して裁判を終えることができるので,心機一転して生活できるようになります。特に,親族間や近隣者間での紛争などではこの点は重要です。


そういった観点から裁判所は和解を勧めるのですが,一般に裁判にまでなるような紛争は,みんな自分が正しいと思っているので,なかなか自分から譲歩するということができません。
弁護士が依頼者を説得できる場合は,結構スムーズにすすむのですが,中には弁護士がコントロールできないような人もいます。


そういう場合に裁判官の説得力の力量が問われるのですが,結構裁判官によってやり方が異なります。

一般に,一方当事者に和解室に入ってもらって,他方に外で待ってもらい,交互に話を聞く形をとります。

まず,当事者に水を向けるやり方があります。
「原告はどれくらいなら和解できますか」「80万円くらいです」「被告はどれくらいなら払えますか」「60万円くらいです」「被告は60万円くらいなら払えるといっているのですが,原告はどれくらいなら受け入れることができますか」「70万円くらいなら」「原告は70万円までなら妥協できるといってるだけど,被告は何とかできませんかねえ」「じゃあ70万円でいいです」「では,70万円で和解成立」という具合にです。

また,裁判所の心証をあきらかにして,双方に譲歩を迫る形もあります。
たとえば,原告に対し,「判決だと100万円のうち60万円くらいになる。ただ,和解となれば70万円くらいになるように被告を説得してみる」といい,被告に対しては,「判決だと100万円のうち,80万円くらいになる。ただ,被告が70万円くらい払うのならば,原告を説得してみる」といい,70万円で和解するという感じです。

さらに,双方当事者にそれぞれ,まず,不利な点をあげ,そのあとで有利な点をあげ,「裁判所はあなたの気持ちをわかっていますよ」という点をアピールし,譲歩を引き出すやり方もあります。弁護士が依頼者をコントロールできていないようなときは,このやり方は有意義だと思われます。

また,裁判官があらかじめ和解案を作成し,当事者双方に検討させる方法もあります。これは,双方の歩み寄りがなかなか期待できないようなときになされます。


このように,裁判官はいろいろ工夫をしているわけですが,弁護士にとっても,メリットがあります。
弁護士にとっては,判決で勝とうが和解で勝とうがそれほど報酬に差はなく,早めに解決して他の事件に取りかかることができます。また,依頼者の前では,なかなか自分のほうから譲歩できませんが,裁判所が和解を勧めていれば,「裁判所がああ言ってるんだから」と当事者を説得しやすくなります。


もっとも,あまり裁判所が強権的に和解をすすめようとすると,まとまるものもまとまらくなるし,裁判所が和解に消極的であったり,やり方が下手だったりすると,無駄に期日を重ねてしまうこともあります。


このように,微妙な点があるのですが,民事裁判修習の修習生は,両方の当事者の意見や両方の当事者に対する裁判所の説得を見ることができるので,大変勉強になります。



裁判といえば,判決ですが,和解にはこのようなメリットがあります。

ただ,当事者本人としては周りが見えなくなっていることが多いので,なかなか難しいのかもしれません

民裁修習

2006-11-18 | Weblog
今日は寒いですね。
暖房をつけたくなりますが,もう少しで出かけるので,しばしの我慢です。


民事裁判の修習も残り一ヶ月をきりました。
僕は起案の数はあまり多くはないのですが,記録を読んで法廷を傍聴するだけでも結構大変なので,それなりに大変です。
特に証人尋問がある場合には,争点をしっかり認識してからのぞまないと,睡魔との闘いになってしまいます


修習生は通常の民事部に配属されるのですが,医療・労働・行政などやや特殊な事件があるとそれを傍聴して講義を受けたり,破産・保全・執行の特別部にも出張したり,簡易裁判所に行き簡易裁判所の訴訟や調停を傍聴したりもします。

また,建物の明渡しの強制執行を見学したり,裁判官とともに現地調査をしたりするなど裁判所の外にも出ます。

さらに,外部の研究機関・行政機関等に,社会修習と称し講義を聴きに行ったりすることもあります。


結構盛りだくさんで,ヒマな修習を予想していたのですが,飽きることなく楽しくやっています。


もっとも,修習は基本的に夕方でおしまいで,家でやる課題が出るわけではなく,飲み会は多いわけではないので(これは予想通り。あっても弁護修習と異なり自腹なので,毎回はいけない),日記を書く時間がないわけではないのですが,めんどくさいのでパソコンを家に持ち帰らないことも多く,やや怠慢になってしまっています。


毎日日記を書いている人のブログを見ると,感心しますね


おっと,そろそろ出発の時間です

就職活動

2006-11-05 | Weblog
ちょっと寒くなってきましたね。
『週記』どころか『月記』にならないように(笑),そろそろ書きます。


寒くなってきたので,煮物などを作ってみました。ぶり大根です。



焼き魚にするつもりでぶりを買ってきたのですが,干からび始めている大根があまっていたので,急遽変更しました。切り身ではなく,カマを使えばもっとおいしくなったのでしょうが,まあまあうまくできました。



弁護士の就職活動は,学生のようにみんながいっせいにやるわけではなく,行きたい法律事務所ごとに異なります。

4大ローファームのようなところ(弁護士数200人くらい)は,昨年11月の合格発表後から今年の年明けにかけて,説明会・面接などがあり,修習に行く前に決まるるようです。

中規模の法律事務所(弁護士数20から30人以上)の事務所でも,渉外業務が中心の事務所では,修習が始まる前にきまるようです(ちなみに渉外業務とは,本来は文字通り外国の会社との間の法律問題を扱う業務をいうようですが,国際化のためか,境界はあいまいなようです)。
同じ中規模の法律事務所でも,国内の企業法務が中心の事務所では,前期修習中から説明会・面接を行い,秋ぐらいまでに大体決まっているようです。

以上の事務所と異なり,一人事務所を含む小規模の一般民事の事務所では,だいたい8月末から10月頭にかけて各県の弁護士会で全体の説明会があり,今まさに就職活動中,ということになっています。

このように,行きたい事務所によって活動時期が異なるので,特に大手の事務所に行きたい人は合格直後からすぐに動かないと,なかなか就職できないことになってしまいます。

むかしは,修習の後半になって就職を考え始め,後期修習に入るまでに決まっていればいい,といった感じだったようですが,近年は,青田買いどころか田植前に買ってしまうような状況になっています。

こういう現状がいいか悪いかは議論のあるところですが,いきなり独立というのが事実上難しいことからすると,とにかく最初はまずどっかの事務所に入らなくてはならないので,あまり悩まず,自分が行きたいと思った道にすすむしかありません。

先月には法科大学院の卒業生を対象とした新司法試験の合格発表があり,今週には現行の司法試験の合格発表があるので,彼らが参入してくるとさらに状況は厳しくなることが予想されることから,今年は採用活動が早め早めになってきているようです。

とはいっても,そんな周りの状況などお構いなく今から採用活動するところもあるので,毎年後期修習が始まる前にはほぼみんな決まることになるようです。



これに対し,裁判官の就職活動は2回試験(研修所の卒業試験)後の採用試験(面接)を受け,裁判官諮問委員会の諮問を経て,採用決定となるようです。つまり,研修所が終わるまで裁判官になれるかどうかわからないというわけです。もっとも,前期修習中の起案の成績や,実務修習での評価も加味されるので,裁判官を志望しているが無理そうな人には個別に指導を受けるようです。ただ,実際のところは,裁判官になるには上位の成績をとらなくてはならないので,修習生のほうから自発的に志望を変えているようです。

検察官は,一昔前は人気がなく,人を集めるのも大変だったようですが,最近は不況の中の公務員人気とあいまって,裁判官に匹敵するほどの大激戦です。遅くても実務修習の検察修習開始までに志望を伝え,いろいろ指導を受けるようです。もっとも,激戦といっても裁判官と同様よい成績が求められるので,同様のことが検察官にも言え,見かけの上での競争率はそれほど高くないのかもしれません。

となると,必然的に弁護士志望者が増え,ただでさえ近年の司法試験合格者増加のため求人の大幅増加が期待できないところから,見かけの上の競争率は弁護士が一番高いかもしれません。


じゃあお前はどうなのか,ということですが,だいぶ長くなってしまいましたので,次回に,ということで。