あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

審判と選手

2007-06-17 | Weblog
火曜日から後期修習が始まります。


その前に検察修習の総括を。




検察修習は,基本的に見てるだけの裁判・弁護修習と異なり,かなり主体的に取り組むことができました。


取調べや警察への補充捜査,第三者への電話聴取などの,かなりの部分において,概要について検事の了承を取りさえすれば,あとは検事の立ち会いなく,修習生が一人で行います。


ちょっとやり方がよくなかったかな,と思うこともありましたが,試行錯誤して取り組んだことは,よい経験になったと思います。




社民党の福島瑞穂は,修習生のとき,取調べを拒否したらしいです(修習生が取り調べると適正な取調べがなされず,被疑者の人権を害するという趣旨か?)。



確かに,人がやっているのを見るだけでも,勉強になります。


しかし,自分でやってみると,間違えても真に反省し,よくできても自信になるし,どっちにしても勉強になります。


自分でやってみると,どういうときに,被疑者の人権を害しそうになるのか,体得できるような気がするのですが…




まあ,裁判官は,10年は判事『補』であり,5年間は自分だけで判決を下すことはなく,弁護士も一般的にはイソ弁・アソシエイトとしてしばらくは先輩について
回るのに対し,半年研修の後,いきなりひとりでやる検事とは,修習生に対する要求も違うのでしょう。






昔,『真実の行方』という映画がありました。


リチャード・ギアが元検事の弁護士(だったと思う?)役で出演しており,彼の,『なぜ裁判官ではなく検事になったの?』という質問に対する,『審判より選手のほうが面白いじゃん』という趣旨のセリフがありました。




一方で,僕の大学の先輩で,裁判官になった人は,『検事や弁護士がどんなにがんばっても必ずしも報われるとは限らないが,裁判官は自由に決めることができるから,裁判官になった』と言っていました。






まあ,言い方は何とでもなるので,結局本人がどう考えるかどうかです。


検察修習を終わってみて,僕自身としては,野球をしたこともないのにいきなり審判をすることはできないので,まずは選手としてがんばってみようという思いを強くしました