あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

プロ意識

2007-06-12 | Weblog
検察事務官の方とじっくりお話しする機会がありました。


検察事務官とは,検事の事務を取り扱い,検事を補佐し,検事の指示により,捜査をしたりする仕事です。


何年か前,キムタク主演のHEROというドラマで,松たか子が演じていた役が検察事務官です。






ドラマで,松たか子が目指していたように,試験を受ければ,区検察庁の仕事を取り扱う『副検事』になれ,さらに試験を受ければ検事(特任検事)になれるようです。


ただ,実際のところは,そもそもの入り口の公務員試験が,裁判所事務官・書記官のそれにおける法律を中心とした試験ではなく,普通の国家公務員Ⅱ種試験を受けてくるので,松たか子のような人はそんなにいないようです。


僕が話した人も,検察事務官になるまで刑事訴訟法をほとんど勉強したことがなかった,と話していました。






検察事務官は,前記のように,検事の仕事を,検事と一対一で組んで,検事と一緒に仕事をしています。


また,大部屋の場合もありますが,ひとつの部屋で二人で仕事をしています。


これは,嫌な検事に当たると,ストレスがたまるようですが,検事と一緒になって仕事をしているせいか,実務的な知識は相当詳しいように思います。


さらに,検察庁は,地方検察庁ごとの採用なので,転勤がない点も,全国単位で1年から2年の間で転勤する検事よりも事情通となる要因のように思います。






ただ,話してみると,将来副検事・特任検事になることを視野に入れて働くという意識よりも,『事務屋のプロ』といった意識が強いようでした。


そのプロ意識からか,検事が人事移動でコロコロ変わってもあまり影響ないそうです(ただ良い検事に当たったときはそのまま変わらないほうがいい,と言っていました。)。


一見すると,検察事務官は,「検事の下で働いている」イメージがありますが,「自分の仕事の上に検事がのっかっている」といったイメージのように感じます。







ニュースでは,コムスンの事業の売却の話をしていました。


現場の介護福祉士やヘルパーの人たちも,自分の仕事にプロ意識を持ち,株主や経営者が変わっても問題ない,と思えるようになれるといいな,と感じます