あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

公判修習終了

2007-06-02 | Weblog
公判実務修習が終わりました



裁判所刑事部での修習のときに,刑事裁判は見ていましたが,あらためて,検察官の立場に立って見てみると,新たな発見がいろいろありました。


裁判所の立場から見ると,検察官・弁護人が提出した結果しか見ませんが,そこに至るまでにはいろいろな事情や意図があり,中には合理的でない事情もあります。


担当の検察官もいろいろしゃべってくれる人だったので,非常にためになりました。



まあ,裁判官の立場から見ると,そこらへんは言ってくれないとわからないよ,という感じなんでしょう。


実際,模擬裁判で裁判官役をやってみて,何で検察官や弁護人はこういう主張・立証をしないのだろうと疑問に思うことが多々ありました。




大事なのは,裁判官は,日々当事者の真意を探るべく想像力を鍛え,検察官・弁護人は,裁判官の想像力を刺激するような訴訟活動をするべく研鑽を重ねることなのでしょう。


単に「あの裁判官は人の気持ちがわからない」「あの検察官や弁護士はダメだ」と文句言っているだけでは何も進まないのでしょう。


その観点からすると,裁判員制度の導入は,裁判の中身だけでなく,裁判官・検察官・弁護人の姿勢を大きく変えるかもしれません



これで,裁判を,弁護人の立場から,裁判官の立場から,検察官の立場から,見たことになります。


当初持っていたイメージはだいぶ変わってきました。


弁護人には弁護人の,裁判官には裁判官の,検察官には検察官のいろいろな事情があります。


自分が弁護士になったとき,相手がちょっとおかしなことをしたからといって,相手を罵倒したり,影で悪口を言ったりするようなことはしないようにしたいな,と思っています