あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

犯罪被害者支援

2007-01-31 | Weblog
犯罪被害者も「論告・求刑」 法制審が要綱案(朝日新聞) - goo ニュース

犯罪被害者や遺族が「被害者参加人」として刑事裁判に加わり、法廷で被告に直接質問できる見通しになった。法制審議会(法相の諮問機関)刑事法部会が30日、被害者参加制度の要綱案をまとめた。2月の総会の答申を受け、法務省は刑事訴訟法などの改正案を国会に提出し、今国会での成立を目指す。施行は09年の裁判員制度の導入期と相前後する見込みで、日本の刑事裁判は大きな転換期を迎える。



日々刑事裁判を見てると,最近の犯罪被害者保護の流れから,たまに検察官が被害者の代理人化している実態を目撃します。


本来,検察官が起訴をすることとしたのは,被害者に任せると裁判が私怨を晴らす場となってしまい,適正な裁判ができなくなってしまうことを防止するためだったはずです。

たとえば,被害者にも一定の落ち度があるような事件の場合,これまでは検察官がそのことも加味して起訴・訴訟追行をしてきたと思いますが,一般に被害者は悲しみのあまり周りが見えていないことが多いので,このような検察官が果たしてきた役割を果たせません。

検察官がブレーキをかけられないと,これからは,弁護人が被害者を追及するようになることになりかねず,刑事裁判が,国家の刑罰権の行使の場ではなく,通常の私人間の紛争を解決するのと同じになってしまいかねません。


犯罪被害者支援も重要ですが,慎重な検討が求められると思います



こんなもんだろ

2007-01-30 | Weblog
裁判員フォーラムに謝礼で「動員」 共催の産経新聞など(朝日新聞) - goo ニュース

最高裁と全国地方新聞社連合会が各地で共催した「裁判員制度全国フォーラム」で、大阪と和歌山では産経新聞社が、千葉では千葉日報社が、謝礼を払って「動員」をかけていたことが29日、わかった。最高裁は同日深夜、記者会見を開き、「新聞社側が裁判所の了解なくやった」と事実関係を認めた。フォーラム後には開催内容の特集記事が掲載され、最高裁の裁判員制度についての広告も掲載されていた。





裁判所では,模擬裁判などをして準備はしているものの,いまいち盛り上がっていない裁判員制度です。


裁判制度の民主化の名の下,国民の司法制度改革により導入がきまりましたが,裁判官を含め,法曹関係者の一般は,理念としてはわかるが,積極的に賛成するわけではない,今のままでも別に良い,というのがホンネではないでしょうか。


記事では,最高裁の指示でサクラを動員したわけではないようですが,当の裁判所自体にあまりやる気はなく,世論調査ばかり気にしている状態では,新聞社が気を使った考えるのもやむをえないところでしょうか


心証

2007-01-29 | Weblog
例の否認事件の判決起案を提出しました。


裁判官が事件について証拠などから事実などの存否について一定の結論を得ることを心証といいます。


当初「もしかして冤罪か?」と思った事件も,記録を吟味するうちにどちらともいえなくなり,よくわからなくなってきていました。

しかし,もう一度頭の中を整理してみると,結論が見えてきて,その上で記録を再度読み返してみると,すべての証拠から有罪であることの根拠を見出せるようになってきました。

今日,念のため,もう一度記録をざっと読み返してみましたが,やっぱり結論は変わらず,有罪の心証をさらに固めただけでした。あんなに悩んだのがうそのようです。


さて,担当の裁判官はどう考えたんでしょうか。
裁判官も経験を重ねると,こういった心証をすばやく得られるようになるのかな?







日曜なのに

2007-01-28 | Weblog
日曜ですが,ためていた課題をこなして終わってしまいました。


任されていた否認事件の起案も,明日中には提出しなくてはならないので,家で少し作成しました。

有力な物的証拠が全くなく,被害者の言い分と被告人の言い分を比較してどちらが正しいか決めなくてはなりません(正確には,検察官の立証が,有罪の結論を出すのに合理的な疑いがない程度になされているかどうかを判断します)。

いろいろ悩んだ上,有罪の結論に決めたのですが,今度は被告人の言い分を嘘と判断することになります。

逮捕時から一貫して否認していただけに,なかなか悩みどころです。


明日もう一日悩みそうです

独立

2007-01-27 | Weblog
大学の先輩の弁護士の事務所開所パーティに行ってきました。

いわゆる独立ということです。


独立する理由は,自由にやりたい,自分でやったほうが儲けが多い,など理由はいろいろですが,代わりが利かないので,責任を伴います。

僕は今のところ独立するつもりはありませんが,一国一城の主(あるじ)というのも魅力的ではあります