あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

完全でなくてもいい

2007-02-23 | Weblog
12被告全員に無罪 県議選選挙違反 鹿児島地裁判決 事件の存在否定 自白を強制、誘導(西日本新聞) - goo ニュース

2003年4月の鹿児島県議選をめぐり、住民11人に現金を渡したなどとして、公選法違反(買収、被買収)の罪に問われた元県議中山信一被告(61)=同県志布志市=と住民ら計12被告の判決公判が23日、鹿児島地裁であった。谷敏行裁判長は、捜査段階でいったん自供した5被告の自白調書の信用性を否定。「一部の買収会合の事実は存在しなかったものと言わざるをえない」と述べ、被告12人全員に無罪(求刑懲役1年10月‐6月)を言い渡した。事件では容疑者らを精神的に追い詰めて自白を強要する「たたき割り」と呼ばれる捜査手法が問題化しており、捜査のあり方が厳しく問われる判決となった。

 判決理由で谷裁判長は「自白は客観的事実と相容れず信用できない。内容も説明困難な変遷を繰り返しており、取調官による強制や誘導があった可能性も払しょくできない。あるはずもない会合をあったかのように述べている」などと述べた。




判決文そのものは読んでませんが,まだこんな事件があるなんて,という感じです。


修習生になるとき,最初に,自白のみに頼った裁判の誤りを学ぶために,『鹿児島夫婦殺し事件』の判決を読まされます。
40年近く前の事件ですが,同じ鹿児島ですね。


たぶん,捜査した警察官,起訴した検察官も,ちょっと難しいかもしれない,と思ったことでしょう。

ちょっと難しいな,無理っぽいな,間違っているかもしれないな,と思ったときは撤回する勇気も必要なのでしょう。


捜査官は,何とか事件を解決しようとしたのでしょうが,結果だけを求めると,判断を誤ってしまいます。


すべてが思うようにいかなくてもいいのです

中庸

2007-02-22 | Weblog
刑事裁判修習もあと一週間となりました。

早いものです。

今任されている判決起案も終わらせなければならず,ちょっとした追い込みで忙しいです。



民事と刑事の違いについては,いろいろありますが,やはり和解や過失相殺など中間的解決にあります。


たとえば,交通事故事件においては,民事なら,被害者が加害者に損害賠償を請求し,その際,被害者にも過失があれば損害賠償額が減額されます。また,判決まで行かなくても,和解で事件が終了することもあります。



しかし,刑事では,加害者の過失責任のみが対象となるので,被害者の過失は前面に出てきません。当然和解なんかありません。

そのため,被害者の遺族の意見陳述などで,被害者の過失そっちのけで,加害者が一方的に責められることもあります。



何事もすべて一方が悪いということは余りなく,仮にそうだとしても加害者に何ら酌むべき事情がないというのは,現実的にありえないのではないかとおもいます。


検察官の論告(裁判に対する意見)をきいてると,どんな小さな事件でも,被告人を極悪非道の人間みたいに祭り上げているようで,いたたまれない気持ちになります。

まあ,これに対し,弁護人が擁護し,裁判官が両方を加味するので,落ち着くところに落ち着くからいいのだ,といわれればそうなんですけどね


人との関わり

2007-02-21 | Weblog
夫が妻を殺した,子が親を殺した,弟が兄を殺した,など,親族間の殺人事件を最近立て続けに傍聴しました。


直接の動機はいずれもたわいのないもので,普通に考えるとなぜ殺人というところまでいかなくてはならなかったのか理解しがたい事件ばかりです。


ちょっと前にニュースになった,歯科医の一家の兄妹間殺人や夫婦間殺人などと同様です。




もちろん家族は大切ですが,家族だけの生活となり,家族の関係が濃すぎると,近くに居過ぎるあまり,すべての問題について家族に依存するようになってしまうのかもしれません

生きるための知恵

2007-02-20 | Weblog
裁判所外での社会修習として,児童相談所・少年鑑別所・少年院などに見学に行ってきました。



これらは,犯罪を犯した少年ないしそのおそれのある少年などを扱う施設であり,そこでのプログラム・職員の方の熱意には,敬服するものがあります。


成人の犯罪者は,刑務所で自分自身で反省すべきであり,出所後いかに生きるかは自分自身で考えるべきなので,少年のように手厚いプログラムなどはありません。


でも,日ごろ刑事裁判の被告人となった人の,犯罪を犯すに至った経緯を見ていると,うまく社会で生きていく知恵が欠けている人が多く,少年のように,社会で生きていくための知恵を身につけさせないと,出所後にまた再犯に至ってしまうように思えます。




犯罪を犯した人に限らず,社会でうまく生きていけない人の多くは,生きるための知恵がかけている人が多い気がします。


最近学校で投資家教育などをしているようですが,それよりも,人生設計をいかにすべきか,家計の運営の仕方など,社会で最低限生きていくための知恵を学校で教えたほうがいいのではないでしょうか。


犯罪の原因の多くは貧困であり,社会で生きていくための知恵をもっていれば,そう簡単に道をはずさないような気がします。




東京マラソン

2007-02-19 | Weblog
東京マラソン 3万人、東京快走 (産経新聞) - goo ニュース


完走者は2万9852人で、完走率は96・7%だそうです。

寒かったし,もっと少ないと思っていました。



交通量の少ない日曜の都心の利用とはいえ,大規模な交通規制・警備など,ここまでしてやる必要があるのか,という気もします。

一方,日曜なのにマラソン大会ができないような都市のほうがおかしいのではないか,という気持ちもあります。



どうなんでしょうね