あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

パワーポイント

2007-02-05 | Weblog
裁判員裁判をにらんで,刑事裁判でも検察官の冒頭陳述(検察官が証明しようとしている事実の説明)をマイクロソフトオフィスのパワーポイントを使う裁判がありました。



今や,どの講演会などに行っても必ずといっていいほどパワーポイントが使用されます。よくわかりませんが,裁判所職員にもパワーポイント講習があるようですから,一般企業では当然のようにみんな使えるんですかねぇ?

司法研修所の講義は半数以上がパワーポイントを使って講義をしますし,弁護士でもパワーポイントを使う人が増えてきているように思います。


もっとも,パワーポイントを使っていればいいというわけではなく,要はプレゼンの中身なわけで,1スライドあたりの文字が多すぎて,こまかくなり,結局レジュメを配ったりしているプレゼンに出会うと,何のためにパワーポイントを使うのかよくわからなくなります。


今検察官がやっていることも,パワーポイントを使った以外は今までと何一つ変わっていないので,裁判員となる一般の人にはやっぱりわかりにくいような気がします。


それに加えて,弁護士は自分でパワーポイントを作っている人がほとんどですが,裁判所や検察庁では,それは裁判官や検察官の仕事ではなく,書記官や事務官の仕事だと思っている人が多く,その辺でもうまく意思疎通ができないと,いいものはできないような感じがします。


とはいっても,ただ話を聞くだけよりもわかりやすいことは確かで,今後試行錯誤を繰り返して,いいものができていくことでしょう。


一方,これに対抗する弁護人もパワーポイントを使って弁論するようになるんですかねぇ?

日本の刑事裁判は建前は無罪推定の原則ですが,実質的に有罪推定が働いているので,殺人罪などに問われている被告人がパワーポイントを使って無罪主張していたりすると,裁判員はどう思うんでしょう?

想像できません