あろてあろあ日記

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今度は

2007-02-13 | Weblog
「ノキ弁」のススメ 新米弁護士も独立採算 法曹人口急増に備え「間借り」【産経新聞】

法曹界の今年のキーワードは「ノキ弁」-。日本弁護士連合会が新たに、法律事務所の“軒先”を間借りだけさせる形態の弁護士「ノキ弁」の雇用推奨を打ち出した。法科大学院出身の弁護士急増時代に対応した新人雇用対策の一環だが、事務所に勤めて報酬をもらう「イソ弁」と違い、新人なのに独立採算を要求される立場。一部弁護士からは「新人にいきなり独り立ちさせるのはかわいそう」との声も聞こえるが、働き場所がないよりはマシかも?




就職先がないのなら,ということで,今度は『ノキ弁』です。



記事では,余りよくないように聞こえますが,必ずしもそうではないように思います。



確かに,弁護士になったからといっていきなり仕事ができるわけではないので,給料が支給される『イソ弁』は魅力的です。

しかし,経験を重ねていくうちに,仕事ができるようになるので,それに比例して給料が上がらないと不満が出てきます。

また,『居候』なら,いつか出て行かなければならず,それまでに自分のお客さんを作るために,ボス弁の事件のほかに,自分で事件を見つけてこなければならず,そのゆとりがあるかどうかも問題です。



その点,『ノキ弁』なら,給料の上限なくして働いた分だけ自分に帰ってくるので,やりがいはあります。

ただ,『ノキ』次第では,『軒』の方から事件を回してもらえなかったり,『軒』の設備や事務員が思うように使えなかったり,適切な指導を受けられないと,経験がないゆえにとんでもない方向にいくおそれがあったり,マイナス面もあります(まあ,これは『イソ弁』でも,ボスがダメだと同じことですが)。



したがって,『イソ弁』も,『ノキ弁』も,各々,『ボス』『軒』次第なので,一概にどちらがいいとはいえないでしょう。



ただ,最近は,『イソ弁』か『ノキ弁』か,という感じではなく,将来その事務所の共同経営者になることを前提とした就職もおおく,いわゆるローファームといわれる事務所では,一般の会社のように,一生給料をもらう勤務弁護士も出てくるでしょうから,必ずしも記事のようなことは当てはまらないように思います。


これも,独立開業が弁護士の主流であった時代とは,だいぶ変わってきていることの現われといえるのでしょう