あろてあろあ日記

単なる日記です。特にテーマもありません。
目的地を定めない旅行もいいものです。

失敗したとき

2006-05-27 | Weblog
社保庁長官「もう、うそはダメ」…全国会議を緊急招集 (読売新聞) - goo ニュース


最近忙しくてあんまり新聞も読んでません。あちこちで子供に対する犯罪があるようですが,いまだにこんなことをやっているようなので,一言。


私は,昔から「失敗したときは素直にそれを認め,失敗の上塗りはしない。その一方で原因の分析・対策を怠らない」とよく言われてきました。

人間なかなか失敗を認めたがりませんが,素直に認めないことでどんどん傷が深くなっていくことがよくあります。
上の記事の年金不正免除問題はそのいい例でしょう。


国民年金の保険料未納問題は,まえから問題となっていますが,今度の問題は納付率を上げるために,社会保険庁が本人の確認をちゃんと取らずに保険料免除者にしたという問題です。保険料免除者にすれば,納付率の分母である納付義務者数にカウントしなくてもすむため,納付率が上がるというわけです。

恐らく上から納付率アップの圧力があったためだと思いますが,それにしてもなんとお粗末なんでしょう。
国民年金保険料を払わない人がいるのは別に徴収担当者のせいではないでしょう。
年金制度に問題があるのと,本人に保険料を払う余裕がないからだけでしょう。

もっとも,年金制度に問題があるからといって社会保険庁の徴収担当者が納付率アップの努力をしなくてよいというつもりはありません。
ただ,そんな不正処理をすればどういう結果になるのか,想像できなかったことが不思議でなりません。

「想像はできたんだけどやってしまった。納付率アップにまじめに取り組んだ結果,やむをえずそうしてしまった」という見解も聞きたくありません。
そんなの,ただ単に,目的のための手段選択の思考を放棄しただけでしょう。よく考えればわかることで,まじめとはいえません。まじめな人はこんなことをしません。


結局少し前の年金問題の原因の分析と対策がいい加減だったため,こういう問題が出てきてしまっているのでしょう。年金制度の今までの失敗を素直に認め,原因の分析と対策をきちんと採ることから逃げてはならないということでしょう。


もっとも,不正をした人たちが,本当に何も考えず,自分の仕事である納付率アップのみにしか関心がなかったとすると,今までの話は意味のない話になっていまうのですが。