Three frogs which smile.

酒飲みは奴豆腐にさも似たり
初め四角であとは ぐずぐず

あなたと二人 甘露なひとくち

2004-09-23 | 中毒
毎日毎日呑んだくれているのですが、呑むときにつまみってあまり食べません。
最近とみにその傾向が強く自分でもいかんなぁと思うしだいであります。

ちょっと友達を招いてとあらば腕によりをかけてメインやら作ったりするのですが、
自分ひとりだとなかなかどうしてつくる気にならない。
ものぐさものはいけません。

やっぱりおいしいお酒をおいしくいただくには肴は大切な脇役だったりします。
秋イカと呼ばれるアオリイカ。
ぷりっぷりで上品に口の中でほんのりとろける秋のイカ。
新鮮なものはやっぱり塩辛。刺身もいいっすけどね。
肝を壊さないようにぷつっと張りのある腹に手を入れてはずし、ぴんとした背骨を抜きとります。
とんびの先の肝の付け根を崩さぬように包丁ではずして。
このときに墨は取っておきます。
水気をやさしくとってあげて振り塩を軽く。
すんごい新鮮だったら肝と墨を合わせて味噌と酒とみりんで伸ばして、げそかなんかを和えてホイル焼きに。ゆずの皮をあしらってもよい感じ。
日本酒にあいまする。

げそと胴はよく塩もみ。このときにげその吸盤のとげとげをきちんととっておきます。
で、ぬめりと水気はよくふき取って。
皮は剥いだら「白つくり」、墨を入れたら「黒つくり」って言いますが・・・
皮はつけておくのがあたし流。だってめんどくさいから。
肝に塩を振って1,2日寝かせておく方もいるようですが、そんなことはしないの。
だってめんどくさいから・・・

烏賊2杯に肝1杯分で、塩加減はちょっときつめに。
肝はにじんだ水気をまた軽く取ってから漉して塩を混ぜてその中にエンペラ、胴、げそを分量良く。
最初は塩が濃い目でも日がたつにつれて烏賊の歯ごたえもでてまろやかさも増すの。
塩辛さが気になったら少しだけお酒を足すと甘さがたちまする。

つくりたて良し、寝かせて良しの愛い奴です。
冷奴の上にあしらったり、キムチの刻んだのに和えたり。
こっちは焼酎でいただくのがすき。
だがしかし・・・塩辛はめんどくさい。いつだって新鮮な烏賊があるわけがない。

その点豆腐って子は万能で、なんとも旨い役者だったりします。
よく水を切ったお豆腐がニクイんです。

ごま油を熱してそこに粗みじんに刻んだ葱と生姜。
ちゃっちゃと炒めて、香ばしい香りがしてきたら水切りしたお豆腐半丁。
木ベラでもうがしがしと崩して混ぜ炒め。
そこに粗みじんに刻んだ塩抜きしたザーサイを。
良く炒めたら塩、しょうゆに最後にちょっとだけラー油をたらり。

ボリュームが欲しかったら溶き卵でまとめて。

山芋があれば梅和えがあっさり。
皮をむいた山芋を厚手のビニールの中に。
すりこ木で上からわっしわし叩きのめす!!
つぶは大きめに残してその中に種をとった梅肉を。
このときの梅はできるだけ甘くないのがあたしは好き。
少しだけしょうゆをたらして、ビニールの上からもみもみ。
満遍なく混ざったらお皿に移して山葵を添える。
そのままでもよいし、出汁巻き玉子にのっけたり、海苔で巻いてもありです。

このときの海苔は板海苔、直前にあぶって香ばしく。
ぱりっとしてない海苔なんて、口に残っていけません。
刻み海苔もぱりっとあぶればはさみで細くあしらえるん。
めんどくさがっていてもこういう不精は野暮だと思う。
湿気てしまったら細かくちぎって鰹節としょうゆ、水、みりんで良く煮詰めて佃煮です。
これは山葵と一緒にかまぼこに乗っけて。
つくりたては味がとがりますが、それもまた良しです。

手あぶりはさすがにありませんが、日高焜炉はお酒のよき相棒だなぁ。
先の塩辛だって熊笹の上に乗っけてあぶればまた香ばしく、すすみます。
海苔もまたその上であぶればいいのです。

それからなんと言っても朴葉味噌。
朴葉はゆっくりと湿らせておいて、その間に味噌の準備。

田舎味噌を少し漉して滑らかに。そこにみりんを足して甘みと滑らかさをだして。
で、粗みじんに刻んだ葱、椎茸、銀杏を入れて良く混ぜます。
(あたしはその中に良く水切りして乾煎りした豆腐と糸こんにゃくを入れます。
糸こんはやっぱり粗みじんで灰汁抜きして乾煎り。)
10分ほど湿らせた朴葉の水気を拭いて味噌を薄くぬって。
あとは焜炉がちりちりとあっためてくれます。
箸でちょみちょみつっついて。
味噌の焦げた香ばしい香りがたまらんの。
つっついて出てきた味の染みた椎茸や糸こんにゃくの歯ごたえの違いが楽しいし。

こういったものは少しでいいので、大抵焼いても残ってしまったり。
それを冷ご飯の上にちょとのっけて。
あっつい緑茶をかけたらもう・・・呑んだ後のお楽しみなんです。

小あじを開いて塩水の中へ。
1,2時間寝かせて水気を拭いたら篭にのっけて秋の日差しと風の元へ。
あ、虫除けネットは必須。
天気のいい日に朝早く出しておけば夕方には小あじだったら半生の干物に変身。

もちろん日高焜炉に乗っけて・・・
じっくり炭で焼くもんだから中はふんわり周りはぱりぱりです。
半生なのでじゅわっと脂がにじみます。
もちろん頭からいただきます。
めざしは脂がたれ過ぎるのでお薦めしませんが、シシャモくらいならふっくらぷちぷちの熱々を手でつまんで。

おっと、忘れてた。
烏賊をさばいたら忘れちゃならないとんび。
口ばしをきれいにはずして串へ刺して。
遠めに塩を振っておいて日高焜炉の上にかざします。
やっけるっかなー♪まっだかなー♪
ちりりと塩が浮き出てきたらカボスやすだちを絞って。
つまみができる前に渡しておけば結構楽しくおいしく待てるものです。

こんなかで何か一品あればしあわせ。
欲張りかな?

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いいねぇ! (LOVIN)
2004-09-24 00:18:18
粋だね~!



よっ!たっぷりと~(食べましょう)!(歌舞伎用語って違うか・・・)
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おとわや! (aquaqua)
2004-09-24 13:37:23
ろびろび!

今日から始まった学校はどう?

呑んだくれてる場合ぢゃないね。

だがしかし、今日も今日とて一人酒。



肴は何にしようかねぇ・・・
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すげ! (くろやぎ)
2004-09-24 15:24:18
なんだか・・渋すぎる!!

おやじの集う小料理屋出来るんじゃないですか?
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おやぢ・・・ (aquaqua)
2004-09-24 15:53:06
くろやぎさぁん。

おやぢだけぢゃやだっすよぅ。



みんなが楽しく飲める&あたしも呑める小料理屋がいいなぁ。

だけど、がっつりものはないっすよ。

もう、ちょみっとだけでやすーく呑めるそんなところがほしいっす。



あ、くろやぎさんの為にりんごジュースは用意しなきゃね!
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大丈夫です (くろやぎ)
2004-09-24 20:26:27
りんごジュースは用意しなくてもいいですよ。

お酒をちゃんと頂きます。。。

そんなには飲めないですけれど・・・ね。

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ぢゃぁ (aquaqua)
2004-09-24 21:04:18
くろやぎさんのお好みの肴を用意しますわん!



あぁ、ほんとに小料理屋やったら楽しいだろうなぁ。

たくさんの人と知り合えるし。



むぅぅ。
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やっちゃえ (くろやぎ)
2004-09-24 22:07:59
始めちゃえ、始めちゃえ

起業、起業!!

なんて無責任なくろやぎなのでしょう!!
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むふふぅ~ (aquaqua)
2004-09-24 23:03:43
ま、とりあえずはあくあくあ亭への呑み会にくるべしー!(笑)
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