ナニモナイ貴方と

あの日が近づいてくる
貴方の声が聴けなくなった日に
もう二度と逢えないと
思い知らされたあの日に

肌寒くなってきたのでお鍋作りました。
鳥のだしと塩だけで作ってあります。
韮醤油で食べてください。身体が温まりますよ。

＜ひとくちキャベツ団子の野菜鍋＞
・白菜 ・にんじん ・蕪 ・韮
・鳥手羽 ・しいたけ ・キャベツ団子 ・葱
・ほうれん草 ・豆腐 ・しらたき ・大根

ってか肝心のキャベツ団子は韮の下に埋まって見えないな（笑）
冷蔵庫の中にある野菜を片付けるのには鍋が一番手っ取り早いなぁって思います。
これにもやしを入れても美味しいっす。蕪は最後に入れて火を止めます。
韮醤油は刻んだ韮に醤油をかぶらない程度にかけて密封して半日以上冷蔵庫に入れておくと出来ます。
醤油がトロっとする位が美味しいっす。ご飯に、冷奴に刺身にと万能さんです。密封なら一週間以上持ちますよ♪

去年の初冬、胸の中が何もなくなってしまう様な、
掻き毟られる様なそんな気持ちになることがありました。
未だに罪悪感が湧き、悲しく、寂しくなることがあります。
あたしが一番困っているときに必ず傍にいて、ずっと黙っているあたしの頭をぎゅっと撫でた後
「気にするな」
と言う大人びた眼をする人でした。
料理の上手な人で、コタツでよく一緒にお鍋をしました。
キャベツの芯の近くの小さな葉と安い豚こまでつくったキャベツ団子。ようはロールキャベツの豚こま版。
ぎゅっと小さく作るとほぐれないんです。
豆腐ともやしとキャベツ団子だけの鍋。
「やっすいけどなー、旨いし、ちょっとみてくれがいいからな（笑）」
「一人で食っても旨いけどさ」
「お前がいるからな、奮発して今日の肉は特売じゃないんだぞ」
いつもはあたしが１０話すと一言くらいしか喋らないくせに、一緒にご飯を食べたときはそれが三言に増える。
最後にそれでインスタントラーメンを作って食べるのがいつものパターン。

両親とも兄弟とも上手に付合うことの出来なかった人でした。
中学を出て、店で働き、やっぱりあまり人付き合いのへたな人でした。

「日曜日の夜はサザエさんを見ながら
息子と奥さんと
俺が作った飯を食いながら
ビールを飲むんだ」
と。

彼は酔っ払いながら、テレビを見ていました。
あたしのひざの上で、豆腐をうにゃうにゃ言いながら食べ、もっとくれとせがむ猫がいました。
心が優しすぎて、壊れてしまった彼女をとても大切にする人でした。

先日、キャベツ団子の鍋を作り、ビールを呑みながらサザエさんを見ていました。
たまには友達でもよかろうね。あたしでごめんねと思いながら、
あの小さくて古いアパートのささくれ立った畳の部屋で食べた味を思い出していました。
彼も猫ももういないんだと豆腐をつっつきながら思い出していました。

よく考えると豆腐が好きな猫って、不思議だ・・・