何かを消化する為だけに学校へ行く毎日が嫌いだった。
級友と会う以外、時間を浪費していると思っていた。
そんな自分に嫌気がさすと足が向かうのは当時の彼が寝るためだけに使っていた場所。
彼は日曜日そこに泊まり、また夕方店に出る。
合鍵で静かに入り、ハムとチーズのトーストとスクランブルエッグにほうれん草のソテー。
コーヒーを淹れて彼を起こす。
彼がご飯を食べている間、あたしは彼のベッドにもぐりこむ。
残ったぬくもりと彼の匂いを確かめ目を閉じる。
食器が重なる音の後、シャワーの音が聞こえ出す。
ベッドから抜け出し、食器を片付けて帰る。
ある時、気がつくとベッドサイドに彼が腰掛けていた。
あたしの髪を撫でながら
「たくさん傷ついて生きていくんだよ。ココロの痛みを知りなさい。
人が好きだと思い続け、そしていい続けなさい。
どんくさくて鈍いお前でも、嫌がらずに一緒にいてくれる人がいるはずだよ」
彼にはきれいな奥さんと、当時のあたしよりも少し年上の子供がいた。
子供の面倒を見るような気持ちでいたのでしょう。
それは、痛いほどわかっていた。
それでもあたしは好きだった。
10年以上たつけれどあたしはまだ当時の彼の年齢にも届かない。
今でもあたしは人が好きだと思い続けている。こんなあたしで良かったと少し思っている。
級友と会う以外、時間を浪費していると思っていた。
そんな自分に嫌気がさすと足が向かうのは当時の彼が寝るためだけに使っていた場所。
彼は日曜日そこに泊まり、また夕方店に出る。
合鍵で静かに入り、ハムとチーズのトーストとスクランブルエッグにほうれん草のソテー。
コーヒーを淹れて彼を起こす。
彼がご飯を食べている間、あたしは彼のベッドにもぐりこむ。
残ったぬくもりと彼の匂いを確かめ目を閉じる。
食器が重なる音の後、シャワーの音が聞こえ出す。
ベッドから抜け出し、食器を片付けて帰る。
ある時、気がつくとベッドサイドに彼が腰掛けていた。
あたしの髪を撫でながら
「たくさん傷ついて生きていくんだよ。ココロの痛みを知りなさい。
人が好きだと思い続け、そしていい続けなさい。
どんくさくて鈍いお前でも、嫌がらずに一緒にいてくれる人がいるはずだよ」
彼にはきれいな奥さんと、当時のあたしよりも少し年上の子供がいた。
子供の面倒を見るような気持ちでいたのでしょう。
それは、痛いほどわかっていた。
それでもあたしは好きだった。
10年以上たつけれどあたしはまだ当時の彼の年齢にも届かない。
今でもあたしは人が好きだと思い続けている。こんなあたしで良かったと少し思っている。