たまにはこういうのも読んでみようと思って購入。
ちなみに一緒に買ったものは『プリンシプルのない日本』と『戦争を知らない人のための靖国問題』。
迷走も甚だしい。
仕事先に本屋さんがあるというのも良し悪し。
本当に探しているものはないのに、「いかがざんしょ、こういうの。」というのはあるのだから。
空を飛ぶ恋―ケータイがつなぐ28の物語
発行:新潮社
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28の物語。当然、28人の書き手。
『当世一流の人気作家たちが紡ぐ、28のケータイ・ストーリー』だそうだ。
島田雅彦。小池真理子。大岡玲。阿川佐和子。重松清。堀江敏幸。唯川恵。石田衣良。
高橋源一郎。藤田宜永。川上弘美。吉田修一。谷村志穂。立松和平。藤沢周。高木のぶ子。
佐野史郎。佐伯一麦。椎名誠。平野啓一郎。星野智幸。柳美里。町田康。金原ひとみ。
俵万智。高村薫。中村文則。北村薫。
名前は知っている。実際に文章を読んだことがあるのは…6割というところか。
読み終えて目次を眺めてみる。
…?
にわかには信じられないくらいに、内容が思い出せない。
ショート・ショートなのが、いけない。
出来が良いものを、つい求めたくなってしまう危ない長さだ。
意表を突く視点とか、あっと驚く展開とか、思わず唸ってしまう結びとか、印象的な一文とか。
そういうものを…。
もう一度、目次を、今度は睨んでみた。
おぼろげながら、印象が戻ってきた。
よかった。読んだのは夢だったかと思った。
だが、この印象の薄さは何事だろう。
読み方に気合が入っていなかったのだろうか。
大まかに分けるというと、次のような感じか。。
恋愛のアイテムとしてのケータイ。
あたたかい情感を繋ぐものとしてのケータイ。
不思議な出来事を呼び込むものとしてのケータイ。
ここまで書いてきて、思い出した。
28のうちのひとつに、一斉メールを送信するという作品があった。
『戦争が終わった』と。
そのメール。
おそらくはお正月のおめでとうメールをはるかにしのぐ送信数だろうと思う。
滞りなく送れるような回線状態を早くつくっておいてほしい。
幸せなメールの送信を失敗したら、悲しい。
小冊子ではなく、『週刊新潮』という週刊誌のひとつのコーナーをまとめたものです。