ノベルズ版の重さに耐えかねて最近はとんと御無沙汰の京極堂シリーズ。
文庫版 百器徒然袋 雨
著者:京極 夏彦
発行:講談社
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名探偵はなるものではなく、存在であると言ったのは、北村薫描くところの探偵だったと思います。…たぶん。
探偵は神だと叫ぶのも同じことでしょうね。
探偵は、ことに名探偵ははじめから何の理由もなく名探偵なのですな。
おもしろいですねぇ。やっぱり。
エノさんが主軸だと明るいです。
事件自体が長編と違って解決までが短いということもあって、読んでいてとても楽。
S・M夫人からのいただきものです。
「京極堂が笑ってるから!」と。
ほんとだ、笑ってるよ。
京極堂の不機嫌な顔に芥川を重ねて読むのが大好きですが、笑っているのもいいですねぇ。
不機嫌な人が笑ってくれるととてもうれしいです。
でも、登場人物の中から絶対に1人だけと言われたら、やっぱり榎木津さんを選ぶかもしれません。
京極堂に憐れまれるより、エノさんに笑われた方がましかもしれないと思ってしまいます。
下僕扱いでも、いつまでたっても名前を覚えてもらえなくてもこの面白い男を見ていたいと思う語り手の人と同じ気分かも。
最後の1行にならないと、本名すら出てこない人と。
巻末には映画で榎木津を演じた阿部ちゃんの文章がついています。
阿部ちゃんは好きですが、やっぱり榎木津礼二郎じゃないよなぁといまだに思います。
じゃあ、誰って言われると困るんですけどね。
草刈正雄と言ってダメを喰らってますしねぇ。若い時の草刈正雄。いいと思ったんだけどなあ。
で、関くんは若い時の水谷豊。これもダメを喰らいました。はい。
いずれにしてももう若くないからダメなんですけど。
でも、もういいんです。あれはあれで。
言ってどうなるものでもないし(でも言いたい)。
そもそも、ビクスドールのような肌の男というのがすでに厳しい。
百歩譲っても色素が薄い男に阿部ちゃんってどうなのよ。
…ああ、話が戻ってしまった…。
アニメ化もされるらしいですねぇ、そういえば。
どうなのかなぁ。
きっと結局1度も観ないままになるだろうと思いますが、声だけはちょっと聴いてみたいかも。
私は誰かひとりと言われたら、エノさんも好きだけど断然伊佐間さん。
できれば結婚したい。
「あそこは夫婦で妙ちきりんな格好ばかりしとる…」とご近所に噂される国籍不明な感じの夫婦になりたいの。
京極堂さんの本の重さ(笑)にくたびれたとき、この人のシーンだけ先読みして元気をつけたりしています。
関口さんの暗さと榎さんの明るさで妙につりあっているところがいいです。(関くんも好き♪)
koharuの頭の中の榎木津さんのヴィジュアルイメージは『麻利と新吾』の麻利さんが一番近いかも・・・です。
草苅正雄のエノさん&水谷豊の関くん…私的にはツクターンですけど。ダメ出しされちゃいましたか?
笑ってる京極堂ね。Tおねえさんの卓越した解説を思い出しながら読みました。
伊佐間さん!そういう選び方なら、ポイント高いかもなあ。
でもその気分、よくわかります。気持ちいいですものね、読んでいて。
koharuさまの中では摩利くんですか~。美形ですものね。ちょっと納得。
通しで読んでみたいなぁ。「摩利と新吾」。実は読んだことがないのですよ。たぶん番外扱いの「あ~ら我が殿」でしか知らない…。
でもね、S・M夫人にダメ出されているのですよ。忘れてるだろうけどね。
それに「冬のオペラ」ですっきりできて二重に嬉しい。
「草刈正雄だって色黒じゃん。それじゃあ阿部ちゃんと変わんないじゃん」
と言った覚えはある。…出してるか。
草刈正雄、バタ臭くっていいと思ったんだよ~。
ただし、若い時ね!若い時!