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カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

[ 劣等感 / 文字 / 王国(マルクト) ] より・キミノ、コトノハ

2015-05-26 19:59:21 | 三題ランダムキーワード
 田舎から出て来た彼は、自分の訛りが他人の嘲りを生むと知って必死に訛りを消そうと努力を重ね、実際に殆ど訛りを消した。そこまでは良かったが、周囲を見回すと各地から集まった人々は各地の言葉を臆することなく使い、それどころか却って連帯感を深めていた。

 慌てた彼が同郷の人間に話し掛けたら、苦労して矯正した筈の言葉は一瞬でお国言葉に戻っていた。
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