30年来の友人が突然 この世を去ってしまった。
9年前に亡くなった私の妹より一日早い5月21日。
ご主人からの電話に ショックで声も出なくて
恥ずかしげもなく 声を上げて泣き出した私でした。
だって2ヶ月前には 弟さんの展示会の事で
楽しく電話で お話したのに・・・信じられなかった。
22日の お通夜の前に お別れをして来ました。
普段はナチュラルな薄化粧でしたが
お化粧してもらい旅じたくをした彼女は
本当に美しく まるで 何も知らずに眠っているかのようでした。
起こしてはいけないと思い
そっと頬に触ったら冷たかった。
やっぱり亡くなってしまったんだね・・・
憎き病気が発生して手術をして 丸三年目の事でした。
術後、体調が整ったら 仕事も復帰するつもりだったのに
3ヶ月後に もう一つある事が分かってから
ずっと病気と闘って 少しずつ体調も良くなっていました。
今年の初めには 北海道へ旅行にも行って
私にまでお土産を買って来てくれました。
ところが・・・
一ヶ月前に 脳に転移した事が分かってしまったのです。
本人の希望で治療はしない事を選んで
ケアハウスで穏やかに過ごす日々でした。
亡くなる一週間前に
自分で育てた花が見たいと先生にお願いして
自宅に帰り 花達に お別れをしたようです。
お花が大好きで 数知れない花が咲き乱れ
花の時期になると 毎年呼んで頂き
いつも笑顔で おもてなし をしてくれました。
彼女の凄い所は 辛い状況の中でも
会いたかった人に毎日少しずつ絵手紙を書いて
ご主人に預けていたのです。
絵手紙を趣味とするようになってから何枚か頂いた中で
ご主人が退職して オステリアmamaさんの お店で食事会をした時に
アルパを演奏して下さって感激したと・・・花の絵手紙を頂きました。
最後に頂いた絵手紙には
何年か前に 私の主人の田舎、遠山郷へ お連れした時の事や
昨年の秋に 赤蕎麦を見に行って楽しかった事や
毎年差し上げていた干し柿の事や
私達夫婦への感謝の言葉が書いてありました。
やっとの想いで書き綴った文字に
彼女の強い意志を感じました。
そして、これは お別れの挨拶だったんですね。
一枚のハガキに 沢山の想いを ぎっしりと・・・
それを何枚も何枚も・・・
どんな気持ちで 書いてくれたのか想像すると
胸が締め付けられる想いでした。
葬儀には ロビーが沢山の人で溢れ
式では あちこちで すすり泣く声がし
どれだけ愛されていたのか・・・
彼女の人柄の良さを感じました。
親を大切にし、ご主人を立て 兄弟を想い
いつも笑顔で 誰に対しても 心優しく接する素敵な人。
本当に惜しい・・・そして悔しい !!
彼女から頂いた 白く小さな イカリソウの花が
今年も我が家の庭に咲きました。
この花が咲く度に
最後の最後まで 自分らしい生き方を貫いた
素敵な彼女を思い出します。
キミさん・・・
貴女は素敵な人生を歩まれましたね。
私は未熟な人間で 同じようには生きられないけれど
貴女の歩んだ道を お手本に生きたいです。
さよなら・・・そして ありがとう。
いつかまた 必ず お会いしましょうね。