島のまにまに~インドネシアの小径~

海洋国インドネシアのあちこちでで出会う、美しい村、美しいもの。自然とつながる暮らし。

トンコナンの彫刻 その2

2013-01-12 | 工芸

 2日前の記事の続き

この家は、タナ・トラジャの中でも高いところにある観光地にあり、どこかから移築されてきたのか、新しく造られたのかは分からないが、欧米人の所有であるように聞いた。かつてホテルとして使われていたとかいないとか、はっきりしない。少なくとも伝統集落の中の誰かが使っている家ではなかった。

唐草模様の曲線と、ひし形になった部分の直線のバランス、赤い背景色に黒い水牛のある部分のアクセント。彫刻の技もすばらしいが、デザインもすばらしい。
この家は木造で、木を組んで建築されている。鉄釘など使っていないかもしれない。

模様は、壁を作っている板の1枚1枚を単位として描かれているようだ。この板を取り外したものを、タナ・トラジャの中心の街ランテパオの土産屋さんで見かける。日本人は決して買っていかないそうだ。日本人の死に対する考え方ゆえに買わないのだろうと現地の人に言われてしばし考えた。
つまり、この家の中でしばらくミイラが安置されていたかもしれないということを考えて買わないということが言いたいのか。確かに、そう考えると買わないだろうけど、そこまで考える日本人観光客がそんなにいるだろうか。

写真/スラウェシ島タナ・トラジャ(2009年)
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