ある日、四小の所に訊ねてきた二小は、楽しそうにしている四小の様子を見て
四小に訊ねました。
「どうしたの。何かいいことでもあったの。そんなに楽しそうにして。」
「うん、あのね。」
と、四小は、自分に気づいてくれた子のことを二小に話しました。二小は四小の話を
聞くと驚いて、信じられない、という様子で言いました。
「まあ!そうなの。人としては稀有な子だわ。そんな子もいるのねえ。」
そして、感慨深げにほっと息をはきました。
「でしょ?わたし、あきらめずに、子どもたちに声かけ続けてきてよかったわ。」
四小はそう言うと、何か思うことがあるのか、あとは黙って遠くを見つめていました。
二小は、そんな四小の横顔を見ながら、
『その子とずっと心通わせられますように。』
と願わずにはいられませんでした。