風の向こうに  

前半・子供時代を思い出して、ファンタジィー童話を書いています。
後半・日本が危ないと知り、やれることがあればと・・・。

夢草子 壱の巻

2010-06-07 20:58:18 | 大人の童話其の弐

東京のはずれに位置する、とある町に、一人の小学校の精霊がいました。精霊は

昭和三十五年生まれ、名を第二小学校といいました。二小のいる所は、周りに

田んぼや畑が広がり、近くには川も流れている、そんなのどかな風景のなかでした。

昭和三十八年六月のある朝、二小は目覚めると、大きくのびをして辺りを

見まわしました。そして、頷くとにっこり笑いました。実は、今日は、二小にとって、

とてもすばらしいことがおきる日なのです。それは何かというと、二小にとっては

二番目の妹となる精霊、四小の生まれる日だからです。この頃、町の人口は

増え続け、小学校も次々と建って増えて来ていました。四小も、 そんななか造られ、

精霊が生まれることになったのです。