東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

間伐材の出番

2006年10月23日 | 林業

この35年位の間には国産材の価格が低迷し、以前は商品価値を認められていた間伐材も需要そのものが無くなってしまった。かつては貴重な現金収入を見込めた間伐材も、今となっては切り捨て間伐が当たり前で放置され、やがては虫食いが広がって最後は土に返る。

かつて杉の木で建てた日本家屋は寿命が長く、田舎の民家などは50~100年位が当たり前だった。例えばかつて自分の育った実家の古い家はは30年ほど前に解体したが、茅葺の家の歴史は実に150年程はあった。山間地では冬には150cm程の積雪に耐え、また夏は盆地特有の猛暑の夏を乗り越えて、長年に亘り田舎の人々の平穏な暮らしを守って来た。この過酷な自然条件を生き抜くのは豊かな人間の知恵だが、もう一つにはその土地の気候風土に合った杉の木の活用が不可欠だった。

伝統的な木造家屋の柱や梁、分厚い床板や天井板、引き戸や板襖、箪笥や棚、果ては梯子から農機具、味噌樽など、ありとあらゆる物が杉材で出来ていた。杉の木は柔らかくて加工し易くまた耐久性が有る。それだけ生活と密着した杉材は大事にされ、この土地でもおそらく150年くらい前から植林され、大事な収入源と財産形成の基盤を成して来た。

こんな不遇な間伐材の復活と活用をしようと、小さな公園造りに取り掛かった。前に間伐して杭を作ったのでこれと使い、三方を杭で土留めしてスペースを作り、テニスコート1枚分くらいの広場を作ってみた。作業はとても自分の手に負えない為、近くのパルプ材の伐採業者に頼んだが、パワーシャベルや高性能林業機械を動員して完成した。今のところ具体的な使用目的も無いが、ナメコ、シイタケのホダ木を並べたり、一面に生えるミズ畑、辺りに生えているタラノメ、コシアブラ、アイコなどの山菜取り広場などこれからが楽しみもある。つまり老後の対策とでも言うやつでしょうか。それと哀れな間伐材の供養にもなるかも?


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