東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

猿岩のその後は? (焼石連峰)

2008年06月19日 | クライミング
     
矢巾山好会さんのサイトより転載

今度の「岩手・宮城内陸地震」は予想外の被害をもたらし、栗駒山・焼石岳周辺では想像を絶する様な崩落や地滑りが発生している。元々火山地帯の斜面は脆い岩質で、火山灰が堆積した斜面は大地震にはまったく無力で、崩落で山全体が消失すると共に、大規模な土石流の発生は沢筋を埋め尽くしてしまった。山に慣れ親しんだ我々にとっては脅威の光景だろう。
今回の地震で多くの方々が亡くなられたようで、御冥福をお祈りいたします。また、被災地の方々のご健康と一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

美渓で知られる焼石岳の尿前沢とか栗駒山の産女沢など、東北を代表する様な沢の様子が大変に気がかりです。美しい滝は岩石と土砂が覆い尽くし、スカイブルーの釜は魚も住まない死の世界となる事が心配です。おそらくこの界隈では入渓出来る状況には無く、しばらくは様子を見る事になるでしょう。
山スキーと沢登りの北上を計画していた自分には打撃で残念です。

それと気がかりなのが猿岩の状況。猿岩にフリークライマーが訪れる事は余り無いだろうが、かつて、東北のアルパインクライマーが通い詰めた、東北では黒伏山南壁に次ぐクライミングの殿堂なのです。
猿岩は標高差150mの岩壁ですが、かつて日本初のロックヒルダムとなった石淵ダム建設工事の際、ダイナマイトで飛ばして出来た日本でも稀有な岩場でも有る。自分でも夏冬を通して30回以上は通い詰めたゲレンデで、独特の大きな縦の節理状の岩肌は結構気に入っていて、快適なクラックや微妙なフェースクライミング、あるいは人工登攀などに夢中になっていた。特にKGカンテルート4P目の凹角は印象的で、ラストだだったがフリーで登り切った時には嬉しかった。(25年以上前の話ですが)

しかし、昔からどのルートもクラックは次第に開いている様で、今頃は錆びて浮いたハーケンとの挌闘ルートになっているかも知れない。人間が作ったアルパインクライミングのゲレンデなんて全国で余り無いと思うが、やはり何時かは崩壊する運命に有ったのかも知れない。

なお、付け足しですが自分の「開拓ルート」が一本有ります。トンネル出口の向かって左の「崖?」にルートを開き、凹角からバンドを超えてハングをA1でクリアーし、テラスに立って20mでピッチを切った。
ただ、この時は昼からの大宴会の最中で、酔っ払い運転のまま登り切ってしまったが、終了後に下のビレーヤーを見たら片手でビールをグビグビやっており、トップの姿など見ていない様だった。ハングの出口でボルトを打ったらヘロヘロ状態で、お恥ずかしい限りの新ルート開拓は終わった。

スミマセンかなり舐めていました。


コメント (2)
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