不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Addio Billy

2009-12-19 06:04:21 | Mobile Posted

Addio Billy

13回目の誕生日を迎えた翌日、
雪の降る朝、ビリーは天に召されました。
苦しまず眠るように腕の中で息を引き取りました。

これまでずっと側にいてくれてありがとう。

幸せをたくさんありがとう。

これからは心の中で元気に暮らして、
頼りない私をずっと励まして。

ビリー享年13歳
2009年12月19日05:30


Sotto la flebo

2009-12-17 18:47:03 | Billy,Layla e Ciccino

ビリーは今日も何も食べず
自力で座っていることもできない状態になっています。

とりあえず、栄養点滴に連れて行きました。
45分程度で今回は様子を見ます。

かかりつけの獣医さんは今改装工事中で
大変なことになってますが、
それでも快く預かってくれて
今ビリーは点滴中。

左前足の毛をバリカンで剃り上げて
静脈血管を捜す間
何気なくビリーを抱きかかえて
獣医さんの手元を見ていたら
くらくらしてきた。
自分がこういうものに弱いことをまたすっかり忘れてて
危うく私が気を失うところだった。危険。

獣医さんに飴玉もらって回復。
情けない。

ということで、しばらくしたら迎えに行ってきます。


San Giovanni Battista di Leonardo

2009-12-15 14:11:47 | アート・文化

パリのルーブル美術館所蔵の
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo Da Vinci)の
洗礼者ヨハネ(San Giovanni Battista)は
69×57の小ぶりの作品。
同じくレオナルド作モナリザとも
比較されることが多い作品ですが、
同様のちょっと薄気味悪いとも受け取れる
神秘的な笑みを浮かべています。
レオナルドが生み出し完成させたとされる
ぼかし技法(Sfumatura)で
背景部分はヴェールのかかったような表現になっていて
その中から人物像が浮き上がるような
不思議な仕上がりになっています。

San_giovanni_battista_leonardo

レオナルド晩年の作品で、
一説では最後の作品ともいわれています。
彼がまだフィレンツェ滞在中の1505年に
ジョヴァン・ベンチ(Giovanni Benci)が
依頼した作品とされています。
Benciはそれよりも前(1474-1478年)に
自分の妻の肖像画もレオナルドに依頼しています。
こちらの肖像画は
現在ワシントンのナショナル・ギャラリー所蔵となっています。
依頼を受けて製作を始めたものの、
1510年ころにはフィレンツェを去りミラノへ向かい、
更に1513年から3年間はローマ滞在、
そしてそのままフランスへ旅立ちます。
その間レオナルドはこの作品もずっと持ち歩き続け
加筆していったといわれています。
この点もモナリザの経緯によく似ています。

レオナルドが1519年にフランスで他界すると
フランスまで同行していた弟子の
ジャン・ジャコモ・カプロッティ(Gian Giacomo Caprotti)、
通称サライーノ(Salaino)が
レオナルドの遺品を受け継ぎますが、
彼も1524年に銃弾事故で早逝し、
その後はこの作品も転売を重ね
最終的にフランス革命時に
ルーブル美術館に落ち着くことになります。
ちなみにサライーノはこの作品に影響を受け
同じテーマでもっと明るい作品を描き残しており
現在ミラノのアンブロジアーナ絵画館に所蔵されています。

レオナルドのこの作品は
1939年に一度ミラノで展示されていますが、
今回70年ぶりに再びミラノで展示となっています。
しかも無料公開の太っ腹。
クリスマス時期にミラノを訪れるのなら
是非足を運んでみてください。

Leonardo a Milano
会場:Palazzo Marino
会期:2009年12月27日まで
入場料:無料


Violenza non vince mai

2009-12-14 19:37:18 | 日記・エッセイ・コラム

富士山と温泉三昧だった日本滞在を終えて
フィレンツェに戻ってきてはや3日目。
見慣れた景色と聞きなれたアクセントのイタリア語で
すっかり元通りの生活です。

私の出発前からご飯を食べなくなっていたビリーは
不在中の世話をしてくれた友人をてこずらせ
今もなお食欲がないまま。
もちろんすっかりやせ細ってます。
今朝はちょっとだけツナ缶食べてましたが、
自分のご飯にはぜんぜん手をつけようとしません。
一方チッチーノはビリーの分も食ったんか?と
疑いたくなるほど肥えておりまして
一緒に寝ていると寄り添ってきますが
体重かけられると重くて仕方ないです。

到着した土曜日は
友人の結婚式&披露パーティーで
本人たち以上に感動した私は
あちこちでほろほろ泣いておりましたが、
二人の幸せな姿を見ると本当に嬉しくて
あぁ、よかったぁと思えてこちらも幸せです。

で、日曜日は家中の片付けと掃除で明け暮れ
月曜日から普通に仕事しております。

めちゃくちゃ寒いのといつものPCでの仕事のせいで
日本滞在中の温泉三昧でゆるくなった脳みそと
肩こりはあっという間に元通りになっております。
せっかく解消した足のむくみもまたぶり返し。
あぁ、温泉効果がもったいない…。

で、今朝のニュースで
久々にイタリアの情勢に触れたわけですが
なんと、昨夜ベルルスコーニ襲撃されてました。
金属製のミラノのドゥオーモの置物を投げつけられたようで
予後20日の顔面負傷。

ベルルスコーニのやっていることに賛同はしていないけど
暴力はいかん、暴力は。
何事も暴力では解決しません。
今回捕まった犯人は
10年来精神病治療を受けているということだけれど
それにしたって
ベルルスコーニの現れることを承知して
凶器を携えて群集に紛れ
そして、命中させているわけで
精神的な判断能力云々とか
いっている場合でもないような気もします。
だってこの国では、
ほとんどの人が精神科に通ったり
心の病でカウンセラー受けているわけですよ。

ベルルスコーニもはじけすぎた
手に負えないおじさんではありますが、
今年73歳のご老体です。
隣に住んでいるおじいさんに
果てしない恨みつらみがあったからといって
殴りかかって許される問題じゃないのは
日本もイタリアも同じ。

ベルルスコーニをかばうつもりは一切ないけど、
暴力に訴えた犯人に対しては
ベルルスコーニの馬鹿政治よりも
はるかに強い嫌悪感を覚えます。