スペインサラマンカ・あるばの日々

スペイン語留学の街、サラマンカより、地元情報とスペイン文化、歴史に関する笑えてためになるコラムをお届けしています。

レトロ看板・お店の写真を並べてみる。

2018-10-04 19:17:04 | サラマンカ・観光まめちしき

こないだ、がっかり。

中心街にある、子供靴の老舗店の看板。
今時ない「インディアンの子供」イラストで気に入っていたのに…
古びて壊れたからか、毟り取られるように撤去されていた。

歴史的建造物に溢れ、
なんだかんだいってそれのお陰で「生きてる」この街でも、
建物の老朽化、所有権利の問題、商業利益の問題などで
少しずつ消えていく。

毎日眺める見飽きたような風景でも、
ふと気がつくともう「自分の記憶の中にしかない」
商店、バル、ホテルなどが多い。

●レトロ看板、店舗のお写真コレクショーン!


ということで、まだ現実として残ってる古そうな看板、店舗など
の写真をちょっと撮り続けてみた。ある日急に無くならないうちに…
ということで、そのコレクションの一部をちょっとお披露目。

まずは看板。


「化粧品店ヴィーナス」の貝殻の形看板。
「TRIPAS」とあるのは腸詰類を作るのに使う、腸皮などの販売店。
確かいろんな種類の紐なども売ってたりしててまだ現役。



「布地販売・お仕立てのヘロニモ」この筆記体はもう使わないね。
あとお持ち帰りローストチキン、惣菜の老舗店。
今だったらにっこりした鶏のイラストとかだろう。毛穴も生々しき鶏そのままw

郷土料理で有名なレストラン「バレンシア」のそのお花イラストといい、
くるくる文字といい、直球で萌える…


紳士服店の「フェルナンデス」。店名のロゴがなんともレトロ。
ショーウィンドーのデザインは長年変わらず、ワイシャツ、背広等
が整然と並ぶ、地元おじちゃんの御用達店。


電器・台所器具の「モローチョ」。ここは商品は新しいものの、
飾り方はまったくかわらず。一階店舗部分が半月アーチになってる
建物にあわせ、上部に看板をはめる老舗店は結構多い。

ここも半月アーチ上部に看板の「化粧品雑貨のラ・シベレス」。
字体といい、白ネオン、金縁のショ-ウィンドーなどそそられるw
売ってる商品も老舗ブランドのコロン等が多く、時間が流れてない感。


「菓子屋マドリレーニャ」は割りと大きめのお店で、何軒も
店舗を出してるけど、古さ一杯のここが一番好き。店内の
薄暗さ、木の使いこんだ棚台も魅力。

薬局雑貨の店。アルミ材質も良きことながら字体、
白、赤、黄色のトリコロールがザ・レトロ看板の風格を出す。
薬局部と雑貨部、2つの扉に分けている様子もわくわく。

 


ここはマヨール広場内にある薬局。その風格から
観光客に人気の撮影ポイントとなる。内部の薬壷
コレクションも見もの。

●大トリはこれ!

そして…やはり見ものといえば…

じゃじゃーん!宮殿のごとき外観の、なんとこれがガソリンスタンド!

1941年創業。地元建築士(Ricardo Pérez Rodríguez Navas)による
ネオクラシックな建物。街中心部にある著名なモンテレイ宮殿を
ちょっと真似してみました、てへ!みたいな遊びがありますな。

(その他、このロドリゲス・ナバス氏による建築物=小洒落たレトロ
マンションは中心街に多し。そのコレクションはまたの機会に…)

● 古いものとの共存

…古ければいいってもんじゃない。

もちろん効率のよさ、便利さ、経済効果を優先させ、
「再開発」の名のもと、街を、建物を一掃リニューアル
することの重要さもわかってる。

ただ、この骨董品のような街に長く居過ぎてしまったせいか、
簡単に“断捨離”できないものってあるんだな~と思うようになってきた。

ノスタルジー?と笑う奴は笑わしとけ!

  さて…私が冒頭に話をしていた、「インディアンの子供レトロ看板」。

老朽化からか、毟り取られて…と思って残念に思ってたその一ヵ月後、

なんと…なんと…静かに復活していた(驚)!



デザインそのまんま、新品で。
「お子様のおはきもの、サンベル(1977創業)」は今日も開業中。
店主高齢だけど大丈夫か?!

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丸いあの教会~サラマンカまめ観光シリーズ(2)

2017-01-27 19:49:58 | サラマンカ・観光まめちしき

精密。


 

贅美。




サラマンカ大学の正面玄関、大聖堂玄関などを中心として、
この街の観光のメインスポット、旧市街のモニュメントの多くが
「銀細工様式」といわれるレリーフ彫刻による装飾が施されている。

スペイン・ルネッサンス期の誇る、実に繊細なる技法・デザインの装飾様式であり、
しばし見惚れる程の豪華絢爛さ。。

…なのだが…

時々飽きる。

隙間が怖いの?と尋ねたくなるギッチリ感。
ロココ調高級家具に溢れた、社長の屋敷に通された居心地の悪さ感というか、
ものすごく完璧にできたキャラ弁を毎日渡される感じというか…

そのわけわからん渦巻いた唐草だの、ハダカの小太り天使だの、
顔半分の人物像だの、いっそ断捨離してぇぇぇ!

という気分になるのはシンプル=美なる哲学が身に染みてる国から
来てるからだろうか。

…そんな時に訪問をお勧めしたいのが、通称「丸い教会」として親しまれている
サン・マルコス教会への訪問である。↓



11世紀後半~12世紀に建てられたとされる、ロマネスク建築スタイル。
円径22メートル程、アッサリボディーの完全丸型。

装飾は2つの玄関上にある古い紋章のみで、屋根部分に朽ちかけた小さな装飾がわずかに残る。
そう、ゴテ装飾に飽きたらもっと古いもの見ればいい。
別に昔の人がミニマリズム礼賛だったからじゃなくて、そこまで技術なかったし(窓さえない)、
長い年月を経て、朽ち落ち、かえってさっぱりしちゃった感が私は好きだ。

サラマンカ自体、ロマネスク様式の建築物は割と少なく(10程)、それもわずかに壁一部とか、
復元建て直しのものが多いんだけど、その中でも割と完成度が高いのはここじゃないかな、。

以下、次のお散歩の時に行ってみようと思う方に、ちょっとだけ豆知識を書いておきます~

1.外は丸なのに、中はバシリカ型長方形の礼拝堂




窓の無い内部中央には4本の太い柱。聖壇のある部分後陣3つ。
天井の低さも手伝って、ちょっと秘密の場所っぽい雰囲気。
内部のバシリカ型デザイン、場所が旧城壁近く、円形デザイン…ということから

「テンプル騎士団の活動基地だったのでは?!」という噂があるが、今まで根拠のある資料なし。
「薔薇の名前」とか好きな人は気に入るかも。

2.修復時に発見された聖人壁画4つ

60年代の修復時に発見された大天使や聖母マリアの壁画があり、どれも14世紀頃のものといわれる。
その中には東洋風タペストリー柄もあり、これかがもしかして全壁面覆っていたら…と想像するのも楽しい。

3.教会=建増し建築

時の流れに沿って生じるニーズに対応し、それぞれの時代の建築様式で建増し、修復を
するため、教会なり聖堂には「いろんな時代建築方法の、ごちゃまぜの切り貼り」感がどうしてもぬぐえない。

このサンマルコス教会の円形屋根には18世紀にドカッと鐘楼がのせられ、その不恰好さは結構残念~
しかし同教会の100年位前の写真を探してみたらもっとひどかった。↓



建増ししすぎだし!!

4.実はめちゃめちゃ権力もってた時代があった

こじんまりした印象の教会だが、ここを中心に活動していた高位の聖職者集団は、
なんと長年大聖堂、大学に並ぶ、三巨頭的権力だったとのこと。

数多くのパトロンを持ち、街中数多くの土地物件を所有していたこのサンマルコス聖職者集団(クレレシア)。

後にポンティフィシア大学の聖堂に場所を移したため、あそこが現在クレレシアと呼ばれる所以。
ここらへんの話がすごーくマフィアっぽいのでそっとしておくww

5.(ちょっと関係ないけど)サンマルコというお菓子はこの国では全国的にこれです。↓


上が黄身餡みたいなクリーム。あっまーいです…

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救護所だった、小さな図書館~サラマンカまめ観光シリーズ(1)

2016-11-02 21:48:19 | サラマンカ・観光まめちしき

うちの近所にこじんまりした図書館がある。

建物の前は環状道路で、車の通りもけっこう激しい。
道沿いの同じような建物の並びがふときれて、小さな広場になり、そこを初めて
通る人は“お?”と視線を上げる。

ガブリエル・イ・ガラン市民図書館

なんだかそこだけ大正ロマン~な建物。

http://3.bp.blogspot.com/-iitrQlFfN4g/UTcu-qihbEI/AAAAAAAABg0/vz3MPoOcUfY/s1600/CSocorro.jpg

取り残されてしまったような世界。
あの童話、「ちいさいおうち」をちょっと思い出すな~(自分どんだけ好きなんだ、岩波子どもの本w)

http://40.media.tumblr.com/edda182f8c881e05475d2a224d8ae427/tumblr_inline_nn0yh4llJp1s6e79m_540.jpg

玄関あたりには数体の彫像。



男性の像はこの図書館名となる、ホセマリア・ガブリエル・イ・ガラン氏(1870-1905)。

サラマンカ南東の小村出身の詩人であり、農村の人々の生活感、宗教心、伝統を根底にした
朴訥かつ繊細で、雄大な作品を生み出した作家として知られる。若くしてこの世を去った彼を惜しみ、
有志らが当時寄付を募って建てたもの。後に近く公園からこの場所に移され、今に至る。

現在のように市民図書館となったのは1987年であり、よって内装には建設当時の面影はなし。
1階のメインは児童図書館となっており、午後は軽やかな子供のひそひそ声で溢れかえる。



ここが建てられたのは1915年(大正4年)あたり。
なんと救護所、入院を伴わない病気や怪我の手当てを施す施設として建てられたとのこと。
2階建て+地下。上階は薬品の研究室として使用されていた。

レンガに花崗岩、そして地元ビジャマジョール特産の砂岩を組み合わせた、モダンな外壁。
当時流行のネオゴシック建築といいますが…どこらへんがだ?上部の何本もある柱みたいなのとか
縦長の窓とかかな?

しかし救護所にしては随分ゼイタクな…という感じですが、
実は建設当時も、それでずーいぶんモメたらしい。

市民の救護所ってのに…なんでこんな金持ちの別荘みたいなの建てた?
そもそもなんでこんな郊外に!(←100年前は結構街はずれだったらしいです…)
などと随分非難されたらしいですな。

ちなみに救護所時代?(1947年)の写真↓
http://4.bp.blogspot.com/-x-SukjyxMg8/ULdNyo6O_xI/AAAAAAAAEqU/B2yfukBYwZY/s1600/Casa+de+Socorro+(Biblioteca+Gabriel+y+Gal%C3%A1n).jpg

ほんと周りなんにもないしw
隣とに比べると立派過ぎるし。
今じゃこの裏にコンビニあって、前には中古のゲームショップあって~とか…
はは…なんだか悲しくなるね。
参考HP
http://salamancatierramia.blogspot.com.es/
http://salamancaenelayer.blogspot.com.es/

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街の本屋さんは移り行く~新しい本屋さん情報

2016-08-25 21:08:04 | サラマンカ・観光まめちしき

本年3月末、この街のセルバンテス書店が惜しまれつつ、その約80年の歴史を閉じた。

これは現地の人々に、想像以上にショックを与えたことだった。
中世の佇まいを残すこの街の、新陳代謝はことのほか、ゆ~るゆる。
親子三代続く商店などざらで、市民は「いつもの」場所に集い、「いつもの」風景に慣れきっているのだ。

それが…時代の流れに伴い、商売の仕方も変わってきた。そして長引く経済不況。
その昔ながらの店達は、ふとシャッターを閉めたかと思いきや、携帯ショップや100円ショップ、
チェーンのミニスーパーやファーストフード店に様変わりしてしまった。

そして…あのセルバンテス書店までもが!
「セルバンテスに無かったら、もう探すな。それは存在しないはずだから」といわれ、脅威の
在庫冊数を誇っていた。そのため他地方からの問合せも多く、サラマンカの文化の象徴と誇られていた。

後継者なし、経営者高齢に伴い廃業-というニュースの後、閉店を惜しむ客が
ひっきりなしだった。あの薄暗い、本屋独自の匂いの充満する店内、無愛想なのか親切
なのかわからんツンデレな店員、子供の頃から慣れ親しんだ雰囲気に浸って、写真を撮る人までいた。

…さてその後…

実は新しい書店のオープンがいくつか続いて、ちょっとしたブームになってる。

1つ目はLETRAS CORSARIAS




小さな広場に面した小ぶりな作り。
居心地良いソファー、コーヒーマシーンも備えられ、たっぷりと日の入る窓辺で
いつまででも読書していられる居心地さ。

蔵書はずばり「本好きによる、本好きのためのセレクトショップ」。
ベストセラーの山積みなし、著者名ごとの陳列(←これ重要)、
独自の好みで選んでるっぽい。児童書コーナーはかわいらしい。

オールマイティーさはないけど、ふと寄りたくなる雰囲気、
オープンから数年ながら、すでにかなりの固定客を持つ。
個人経営ながらも、生き残るだろうと思われる。

2つめは全国展開チェーン、Re-Read

ブックオフの巨大さには及ばないけど、明朗会計、激安古本屋さん。
どれをとっても1冊3ユーロ、2冊で5ユーロ、5冊で10ユーロという、今まで
現存していた古書店に衝撃が走るレベルのロープライス。

店内にあの古書店独自の古い紙の匂いがない。なぜって
90年代以前の古書は置かない方針だから。
この斬新アイデアの本屋さん、気軽さもあって結構流行るんじゃないかな。

そして最後はSANTOS OCHOA

創業100年の歴史を誇る、ログローニョの書店がチェーン展開。
すでに14店舗程スペイン全国に支店を所有。書籍、文具販売、そしてカフェも併設。

前出の老舗書店セルバンテスの廃業後、30人程からいた従業員は…
ここで皆さん元気に働いていた。あの骨董品のような薄暗いギチギチの店とは打って変わり、
明るさ一杯、スペース一杯のこの店で、新品のお揃いポロシャツを着て忙しくしていた。

黄昏の時代に入ったといわれる書籍業界だけど、
もうとっくに黄昏きってるこの古い街では、その新陳代謝は静かに行われていたんだ。
本好きとしては、しみじみと嬉しかったりするわけで。




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そもそもなんでサラマンカ?という方に

2016-08-12 23:26:24 | サラマンカ・観光まめちしき


スペイン語習得者には「スペイン語留学のメッカ」として有名なのにもかかわらず、

ふつー日本ではまったくと言っていいほど知名度のないこの街、サラマンカ。



ちなみに私の実家をはじめ、日本の友人にはいまだに「結局どこだっけ?」
「さまーなんとか?」などと言われる始末の私、現地滞在20年越え(涙)。

フラメンコも、ガウディも、エルブジも、有名なサッカーチームも無い!
…なんかごめんね…(誰に謝る?自分)

こんだけ日本では地味な街、なのにシーズンになると世界各地からの
観光客、留学生で溢れかえる…なぜ?!
ここにとりあず書いてみるわ。

①世界最古の3大学のうちの1つがここにある。



1218年創立。といえば日本で言えば鎌倉中期、北条政子の時代となる。

フランスのソルボンヌ大学、イタリアのボローニャ大学と並んでローマ教皇に
認められた、現存する世界最古の大学の一つ。

16世紀には内外より1万人近くの学生が集まり、“ヨーロッパの知の集結地”
と言わしめた。

②スペインで最も美しいといわれるマヨール広場がここにある。



江戸時代中期に作られた、街のヘソとなる場所。正統バロック様式。
この国あちこちのマヨール広場を見た後にここを訪れ、皆納得。
特にライトアップされた姿は、ハッとするほど美しい。

③という感じで、中世の雰囲気をそっくり残した旧市街はユネスコ世界遺産。


歴史ある大学を中心に、古い街並が広がる様子は正に「スペインの京都」。
教会、修道院がやたら多いのも似てるかも。

④スペイン生ハム三大名産地がここ。



スペイン生ハム三大名産地とは…
テルウェル(アラゴン)
ハブーゴ(ウエルバ)
そしてサラマンカ!
中心地には生ハムショップ、バル、レストランなど数多し。
産地直送の新鮮な生ハムを心ゆくまで、ちょっとお得価格で味わえる。

番外…学生相手のバル、飲み屋が多く、マドリッドなど他の都市より断然安く飲めるらしい。



てことで週末バカ騒ぎ目的で来る訪問客多し。なんでも「スペインナンパし易い都市トップ5」
に入るとか?

そう、世界遺産の古い街並を散策し、生ハムを堪能、ついでにナイトライフも楽しめる、
首都マドリッドから気軽にこれる観光スポット、という感じなのか。

「期待しないで行ったら意外とよかった!」度の高い場所ともいえるかも。

 

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