スペインサラマンカ・あるばの日々

スペイン語留学の街、サラマンカより、地元情報とスペイン文化、歴史に関する笑えてためになるコラムをお届けしています。

スペイン各地の観光PRビデオ厳選集~独断と偏見で選んでみた

2020-04-21 22:02:28 | スペインがお題のコラム

これから世の中、どうなるか本当にわからない。

あの街の賑やかさ、夏のテラスで飲む冷たいビール、



街角で抱きしめ合う恋人たち、子供で溢れかえる遊園地、



…なにか前世の記憶のような気がしてきた…なんて泣き言を
いう人もいる。

すでに春は過ぎつつあり、本来であれば
夏のバケーションシーズンに入るというのに…

まあグダグダいってるヒマな時間はある。
このヒマをせめて利用して…ってことで、

スペイン国内バーチャルツアー作ってみました~!

スペイン全国で作られてる
「観光客さんいらっしゃい!」的な
観光誘致ビデオは実に多い。

これをヒマに任してあれこれ見散らし、

-素人投稿ビデオ的なものでなく、なんらかの団体によって
ある程度の予算をかけて作ってるもの。

-基本3~4分のビデオであること。
(やたら長いの多すぎ。但し評価できるものは例外)

を基準に、すんごい独断と偏見で勝手に厳選した、
スペインあちこちの観光誘致ビデオをご紹介~

▼コルドバー2020年度FITURで最優秀賞受賞



一番最近に行われたマドリッド国際観光見本市
ビデオ部門の最優秀賞をとった作品。
コルドバ県議会の出展作品。
(本編は12分以上だが、上記はその縮小版)

コルドバといえばご存じメスキータ、ユダヤ人街
となるが、ビデオではコルドバ市に留まらず、
県全体をくまなくご紹介。

1人の主人公が旅することから始まるストーリー、
そしてSNSの大いなる影響を感じさせるシーン…
は今かなり流行りみたい。

アンダルシアらしい、土臭さとモデルニズムが
うまい感じにミックスされてます。

▼カタルーニャー2018年 CIFTにより最優秀賞



国際観光ビデオフェスティバル委員会により、

2018年に選ばれた作品。

外国人ストリートミュージシャンが落とした
ノートを拾ったことから始まる2人の女性の旅…
というストーリー構成。

カタルーニャ地方全体をうまーく網羅してて、
飽きさせず、うまくまとまってますな。

若いミュージシャンを多数起用して
フレッシュな印象、やっぱセンスいいな~と思う。

▼マドリッド-2017年CIFTにより最優秀賞受賞



上記の賞の他、世界17か国にて受賞があったとのことで、
まあ業界の歴史に残る作品かと。

作品中に使われている元曲は、地元マドリッドで
古くから親しまれている「Chotis/チョティス」という
伝統舞踏曲の作品の一つ。

オリジナル曲とは相当かけ離れたアレンジなので
比較すると面白い。貼っときます~



元歌の歌詞は、マドリッドのあちこちの地区を
褒めたたえる曲で、まさに誰もが知る、地元民の心の歌。

観光ビデオの方はダンス・パフォーマンスの流れそって、
次々に市内の見どころを紹介する流れ。
年一回同地で開催される大きなフラメンコフェスティバル
のプロモも手伝って、実にスマートなできになってます。

▼ グラナダ-オーボエとファゴットの音色に合わせて



これはグラナダ在住のガイド、Minakoさんに教えて
もらったお気に入りのビデオ。

International Double Reed Society…ようは
二枚リードの楽器=ファゴットとオーボエの
国際協会のカンファレンスが2018年にグラナダにて
行われたとのこと。その時の制作ビデオ。

流れる曲「グラナダ/Granada」は先の「マドリッド/Madrid」
と同じアグスティン・ララ(Agustín Lara/1890-1970)作曲。
やはりこの土地を代表する、大変な名曲。

歌詞付きのを貼っときます。


観光ビデオの方は、音楽と合わせた自然な編集がすばらし!
グラナダの街の自然な姿-バルで寛ぐ人たちや、市場の様子を含め、
すべてをうまーくまとめて紹介してくれてます。

▼ アストゥリアス-いつか必ず、戻る

そして最後にスペイン北部、アストゥリアス地方の観光ビデオ。



自然がたっぷりと豊かな土地で、毎年ファンともいえる
観光客らが、海に山にと押しかける土地だ。

このビデオは今回の緊急体制後にオンエアされ、
多くの人々の心を震わせたと思う。

ビデオ中のナレーション(例によって意訳)

濡れた砂浜をまた裸足で味わう
時が来る。

呼吸をし、生きてることを、
そして自由を肌で感じることを
取り戻すだろう。

私達の街並みやその景色を
僕たちの賑やかさでまた
色づけるだろう

勝利は私達の握中にある。

大丈夫 必ずうまくいく。


Volveremos a encontrarnos,
a pisar la arena mojada.
Volveremos a ser libres,
a respirar, a sentirnos vivos.
Volveremos a reconquistar nuestras calles y caminos,
a disfrutar en compañía.
Porque la victoria está de nuestro lado,
y todo va a salir bien.


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スペインを代表する歌はどれなんだ?(2)-今一番歌われている歌

2020-04-08 01:50:27 | スペインがお題のコラム

…どうしたものか。

ついこないだまでは、いつものバルで、いつもの友達と
バカな話で盛り上がってた。



夕方の公園のブランコには、わらわらと子供が
ぶら下がっていて、その歓声が響き渡っていた。


ベンチにはつつましく座って日向ぼっこを楽しむご老人。

市場では、弾けた魚やの奥さんの呼び込みが気持ちよかった。



それが…
新型コロナウィルス感染の爆発的な拡がりにより、
スペイン政府は国家非常事態宣言を発令、
2020年の3月16日より不要不急の外出を禁じる緊急体制を
敷くことになる。



「イタリアとか中国大変だよね~」
なんて他人事のように喋っていたその数日後、地獄が始まった。

人っ子一人いないマヨール広場…

散歩やスポーツも含む、不要不急の外出は禁止。
すべての経済活動は停止、商店やバルレストランは閉店。

一方、あっという間に感染者が爆発的に増加し、
医療破綻が始まるまで数日とかからなかった。

(緊急体制が開始してから3週間程過ぎ、
感染者は14万超え、死亡者は1万3千人を超える)

催事場は緊急病院に、
スケートリンクは遺体安置場に、
一斉に感染者の出た各地の老人ホームには、軍隊が出動
して救出作業が行われる。

あれよあれよという間に、一切の日常の細々した風景が
すべてかき消され、メディアはウィルスの話題一色
の報道となり…

まったく息をつく間もなく、気がつくと
ため息混じりで毎日をウツウツと過ごす自宅軟禁の日々が
始まってしまったのだ。

●夜8時、バルコニーにて

老若男女年齢問わず、自宅待機。
必要最低限の外出以外、すべて禁止。

…せめて外の空気を吸って、陽の光に少しでも
あたろうと、バルコニーに出て午後を過ごす人が
多くなる。

ふと向かい側もみると、やはり同じ考えたらしき
人たちがちらほら…

やがてお互いに声をかけたり、手を振ったり
するようになった。その頃から…

「どうせなら、夜8時に皆でこのバルコニーから
拍手をして、今、頑張って働いてくれてる人達に
感謝の意を示してはどうか?」

というアイデアが広まった。


これが全国区で広まり、今はスペイン全土にて
ずっと行われている、デイリーイベントとなっている。

毎日19時58分ちょうど。

ぽつぽつと各自がベランダに出てきて、以下のように
拍手が始まる。(ビデオ撮影は、とある日のサラマンカ市内)


病院で働いてる医療関係な方達。
公共交通機関をたゆまず動かしてくれている人達。
道路清掃やゴミ収集の方達。
運送業、スーパーや食品店の方達。
警察や軍隊の方達。

すべての方達への感謝を込めて、さわさわと拍手が鳴り響く…
これが2020年の初春の夕方の風物詩となった。

●「RESISTIRÉ / 耐え抜くぞ!」

さて、この拍手セレモニーの後、
必ずやといってよい程、誰かがスピーカーを持ち出し、
DÚO DINAMICO(デュオ・ディナミコ)の代表曲、RESISTIRÉを全員で合唱、
というのが、これまたお決まりの盛り上がりミニイベントとなっている。

(↓ビデオはコルドバの例)


このDÚO DINAMICOは最近のグループというより、
かなり昭和の懐かしグループジャンルの方々。

(写真ビフォーアフターでごめんw)

1958年結成、主に60~70年代にポップなリズムと分り易い歌詞
のヒットソングを連発した2人だ。

その後一旦解散した後に、86年再結成、その2年後に出したアルバムに
挿入されていた曲がこのRESISTIRÉ(レシスティレ)だった。



もちろんこのアルバム自体もヒットしたが、この曲の知名度をその後
アップさせたのは、実はあのペドロ・アルモドバル監督の90年の初期作品
「Átameアタメ~私を縛って」のワンシーンに使われていたことからだった。


(個人的には初めてみたスペイン映画のうちの1つのお気に入り。
アントニオ・バンデラスが当時ピチピチでときめきました…)

以下簡単に歌詞の一部を訳してみる。(超訳です)

すべての戦いに負け果て、
孤独に包まれて眠り、
八方塞がりになって
宵闇に纏われ苦しめられる時。

静寂に怯え、
立っていることさえ苦しく、
蘇るいまいましい記憶で、
圧し潰されそうになっても。

耐え抜いてみせる。
すべてを前に、凛と立ち向かい、
この世が例え嵐を吹き付けようと、
固く鋼のごとく耐え抜き、
折れ曲がろうとも、必ず立ち続ける
イグサのように。

耐え抜いてみせる。生き抜くために。
どんな衝撃にも耐え、決して諦めない。
夢が粉々に砕け散ったとしても、
耐え抜いてみせる、耐え抜いてみせるんだ。

Cuando pierda todas las partidas
Cuando duerma con la soledad
Cuando se me cierren las salidas
Y la noche no me deje en paz
Cuando sienta miedo del silencio
Cuando cueste mantenerme en pie
Cuando se rebelen los recuerdos
Y me pongan contra la pared
Resistiré, erguido frente a todo
Me volveré de hierro para endurecer la piel
Y aunque los vientos de la vida soplen fuerte
Soy como el junco que se dobla
Pero siempre sigue en pie
Resistiré, para seguir viviendo
Soportaré los golpes y jamás me rendiré
Y aunque los sueños se me rompan en pedazos
Resistiré, resistiré

●2020のスペイン応援国歌
 
実はこの歌は今回に限らず、スポーツの試合の際などに
歌われていたとてもポピュラーな曲。

ラテンなヘラヘライメージとは違う、
非常に体育会系な歌詞からくる…この堅牢さはとっても
スペイン…と個人的に感じる。

さてこの歌はこの“コロナに負けるな”応援歌として
この数週間大いに歌われ、DÚO DINAMICO
の両氏は著作権をマドリッド自治体に譲渡したとのこと。

現在実に様々なバージョンがネットに上がった。

一番話題を呼んだのが、スペインの様々な
著名ミュージシャンによって合作で
歌われたこの↓ビデオ。



皆さん自宅待機態勢であるものの、
普段集められない様々なジャンルの方々の合作で面白い。

さて明日も。

そして明後日も。

この応援歌は毎日、同じ時間に全国で歌いあげられる。

小さい子供たちが、ベランダの柵にしがみついて
大声で歌っているのをみると、
どうか、どうか早くこの事態が収束しますように…
と祈る気持ちになるのは、私だけではないはずだ。





参考資料-https://www.elmundo.es/madrid/2020/04/01/5e84b38cfc6c83043b8b465a.html
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