たこさんの秋吉台日記

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5月31日 ヤマヤナギ

2006年05月31日 | Weblog
ヤマヤナギ〈山柳/別名ハシカエリヤナギ〉(ヤナギ科 ヤナギ属) 
                                     花期は3月下旬。
日当たりのよい山地~丘陵に生える落葉低木~小高木。雌雄別株。株立ちになる。崖地や傾斜地では高さ2mほどだが、立地がいいと高さ3~4mとなる。
葉は互生。葉身は長さ8~15cmの長楕円形で、ふちには波状の鋸歯がある。
葉の展開と同時に開花する。雄花序は長さ2.5~5cmで無柄。


昨年まで草原では、葉の展開前に開花するサイコクキツネヤナギしか見ていなかったのに、3月24日、小さな葉をつけたヤナギの花序を見つけました。
「葉の展開と同時に開花するヤナギ?」と、葉が生長して形がはっきり分かるようになって見に来ようと、画像を保存しました。
一昨日、様子を見に来たら、サイコクキツネヤナギとは違う姿のヤナギです。
ヤマヤナギと同定でき、今日、日記に書くための画像を撮りに来ました。

               06年5月31日 撮影

              06年5月31日 撮影
                 【枝を】

            06年5月31日 撮影
         【3月に撮った画像です】

           06年3月24日 撮影
     【上の画像を拡大しました】

        06年3月24日 撮影
今、花の形跡が全く見られないのは、雄花だったからです。
          【サイコクキツネヤナギの今は】

                06年5月31日 撮影
           【サイコクキツネヤナギの葉】

              06年5月31日 撮影

きょうは、私を取材するテレビ局のスタッフ5名が同行されての1日でした。
10時過ぎに家を出て、先ず、午後には閉じるコキンバイザサを撮り、オオチドメ・アワボスゲの開花確認、日記用のヤマヤナギの画像撮り・・・と、普段どおりの私の行動を取材されました。
ここで終わらず、帰宅してパソコンに画像を移し、モタモタと画像処理をやっているいるところまでつき合われましたから、これ以上恥をかくことはないというほど、自然のいつもの「たこさん」がテレビに出ると思うと、恥ずかしいです。
でも、「時間も場所もご自由にどうぞ。私たちはどこまでも付いて参りますから」の取材は、あらかじめシナリオが用意されている番組作りとは違って、楽しかったです。

放映は、6月6日(火)。
KRY山口放送テレビ「熱血テレビ」(午後4時53分~)の中、とのことです。

5月30日 カナメモチ・タカネマンネングサ

2006年05月30日 | Weblog

カナメモチ〈要黐/別名アカメモチ〉(バラ科 カナメモチ属) 花期は5~6月。
山地の斜面に多い高さ5~10mになる常緑小高木。葉は互生。葉身は長さ6~12cmの長楕円形~倒卵状楕円形。先端は鋭くとがり、基部はくさび形、ふちには細かい鋸歯がある。直径10cmほどの複散房花序に白い小さな花を多数つける。花は直径約1cm。

1月18日に林で見つけた自生のカナメモチが、5月26日に開花しました。
激しい雨が降っていたので、開花したばかりの画像はありませんが、4日後の今日、もうこんなに咲き進んでいます。

                 06年5月30日 撮影
               【一つの花序を】


               06年5月30日 撮影
     「直径1cmほどの白い小さな花が多数集まって咲く」
        【上の画像を拡大しました】


          06年5月30日 撮影
「花弁は倒卵形で、内側の基部には軟毛が生える」

         * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
タカネマンネングサ〈高嶺万年草〉(ベンケイソウ科 マンネングサ属)
                                   
    花期は5~6月。
山地の岩上に生える多年草。小さなロゼットを作って越冬する。花茎は直立し、高さ10~25cmになる。茎葉は互生し、さじ形~倒披針形。花序は集散状、大型でよく分枝し、多数の花をやや密につける。
  

 1月18日、カナメモチの下で見つけたタカネマンネングサは、カナメモチより2日早く開花しました。

              06年5月24日 撮影
    【上の画像を拡大しました】

        06年5月24日 撮影
 「花弁は黄色、花時には斜上し、線状披針形で、長さ6~8mm。
     雄しべは花弁より短く、裂開直前の葯は橙赤色」


           06年5月24日 撮影
「ロゼットの葉はさじ形。長さ2~2.5cmで、鈍頭」
          【開花して6日経ちました】

            06年5月30日 撮影
   【岩に張り付くように生えている株も】


          06年5月30日 撮影


5月29日 フナバラソウ

2006年05月29日 | Weblog

フナバラソウ〈舟腹草〉(ガガイモ科 カモメヅル属) 花期は5~6月。
裂けた果実の形から、この名がある。山地の草原に生える高さ40~80㌢の多年草。茎は直立、枝分かれせず、葉は短い柄によって対生し、楕円形~卵形で厚ぼったく、茎とともに短い軟毛におおわれ、ビロードのような触感がある。上部の葉腋に濃褐紫色の花を束にしてつける。花は直径1.5㌢ほど。

6月に東北大学院生がフナバラソウの調査に来られるという連絡を開花前から聞いていたので、今年は特に注意していますが、現在見つけている株は、台上の広い範囲に散らばったのを7株です。

          【開花確認した日】


         06年5月19日 撮影
        【同じ株の10日後です】


         06年5月29日 撮影
        【上の画像を拡大しました】


         06年5月29日 撮影

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きょう10時~15時、NHKの喜多アナウンサーと歌手山本譲二さんの旅番組収録を手伝いました。
秋吉台の石灰岩の恵みが番組のテーマ。
「二人が冠山でドリーネ群を見て下りてくる途中、ドリーネで人が何かしているのを見つけ、声をかけると、地元の人が山菜採りをしていた」という設定。
“秋吉台のやまんば”さんに「助演女優」(主演女優不在)をお願いしました。
が・・・、今日午前中から収録というのに、昨夜の段階では、「今採れる山菜が何か、山菜が生え、下りやすいドリーネはどこか」は全く分かっていない状態だったので、二人で「きれいなフキが生え、花もきれいで下りやすいドリーネ」を求めて、10数個のドリーネを順に覗いて回り、決めたのが手前のドリーネです。
           【中央に見える白色は、やまんばさん】


                  06年5月29日 撮影
ここまでスタッフが歩いて来るのはむずかしいし、乗って来ているワゴン車・タクシーは、車の下を打つ荒れた道。
皆さんが昼食の間に、タクシーの運転手さんとディレクターを案内しました。
私の愛車と秋芳町職員に借りておられた軽トラを使うことを承知し、皆さんを迎えに、私の車で出かけたのを待つ間、やまんばさんと二人で、ドリーネへの道作りをしました。
         【助演女優自ら、道作り】


          06年5月29日 撮影
  【撮影終了後の記念撮影】


   06年5月29日 撮影
喜多アナ・山本譲二さん・やまんばさんと。
ディレクターさんにお願いして、私のカメラで撮っていただきましたが、
ピントがよく合っているので、これ以上大きくするとまずいのです。

やまんばさんが登場する時間は1分くらいと思います。
そのために二人でこれだけ協力したことを知っていただきたくて、書きました。


新緑の“ととろロード”を歩きました

2006年05月28日 | Weblog

誘われて、友人がよく歩く奥深い山“ととろロード”に登りました。
2日間降り続いた雨が、7時間歩いているいる間中降ったりやんだりでしたが、
霧の中の木々の新緑は心を洗ってくれ、ふだん見られない植物を次々と見て、
久しぶりに会った友人たちと共に、深い山にどっぷりと浸かってきました。

【ヒメナベワリ(ビヤクブ科 ナベワリ属】

06年5月28日 撮影

【ユキザサ〈雪笹〉(ユリ科 ユキザサ属)】


06年5月28日 撮影

【ワチガイソウ〈輪違草〉(ナデシコ科 ワチガイソウ属)】


06年5月28日 撮影
“ととろ”さんは今年つぼみしか見ていなかったので、是非見たかったとのこと。
【ワチガイソウ】


06年5月28日 撮影
直径7~8mmの花。雨に濡れても赤い葯がきれいでした。

【ヤシャビシャク〈夜叉柄杓〉ユキノシタ科 スグリ属) 絶滅危惧Ⅱ類】


06年5月28日 撮影
「温帯林の老木の幹などに着生する落葉小低木」
【ヤシャビシャク】


06年5月28日 撮影
「4~5月、短枝の先に淡緑白色の両性花を1~2個ずつつける」

【サルメンエビネ〈猿面海老根〉(ラン科 エビネ属) 絶滅危惧ⅠB類】


06年5月28日 撮影
ここには、サルメンエビネが群生していました。
“一番きれいな時”の花を見たのは、6年ぶりです。

【サルメンエビネ】


06年5月28日 撮影
【サルメンエビネ】


06年5月28日 撮影
「赤くしわのある唇弁を猿の顔に見立てた」


5月26日 ヒマラヤトキワサンザシ

2006年05月26日 | Weblog

ヒマラヤトキワサンザシ〈別名カザンデマリ〉(バラ科 トキワサンザシ属)
                                    花期は5~6月。
ヒマラヤ原産で日本には昭和初期に渡来した常緑低木。
高さ2mほどになり、よく枝分かれする。
葉は互生。長さ2~5cmの長楕円形または披針形で革質。
両面とも無毛で、ふちには細かい鋸歯がある。
短い枝の先に散房花序を出し、直径約1cmの白い花を多数開く。
果実は直径7~8mmの球形で、光沢のある鮮紅色または橙赤色に熟す。

今年1月、林縁で、
高さ2m以上ある、赤い果実をつけたトキワサンザシを見つけました。
場所から、植えられたものではないと判断し、花を楽しみに待ちました。
【5月26日、開花しました】

06年5月26日 撮影

06年5月26日 撮影
【上の画像を拡大しました】

06年5月26日 撮影
家の周りでは満開なのに、ここでは今日開花したばかりです。
数日後の足元が滑らない日に、花に近づいて撮りたいと思います。

【葉を】

06年5月26日 撮影
葉の形と、ふちに鋸歯があることから、ヒマラヤトキワサンザシと思います。
【1月に見つけた時の画像です】


06年1月25日 撮影
【果実を】

06年1月25日 撮影

きょうは朝から雨がやみ間なく降り続き、写真は諦めて開花確認に徹し、
1種目は、これも冬に果実で見つけておいたカナメモチで、土砂降りの中。
最後の19種目がヒマラヤトキワサンザシで、ちょうど雨がやんでいました。


5月25日 ヤナギバヒメジョオン

2006年05月25日 | Weblog

ヤナギバヒメジョオン〈柳葉姫女苑〉(キク科 ヒメジョオン属)花期は5~7月。
和名は、ヒメジョオンに似るが葉が細いのでいう。
ヒメジョオンとヘラバヒメジョオンの自然雑種と考えられている植物。
北アメリカ原産の2年草。茎は1m内外でよく分枝し、全体に伏毛がある。
下葉はへら状倒披針形で、全縁かわずかに低鋸歯がある。
頭花は初めから直立し、直径2cm以下、舌状花は糸状。

カルストロード沿いのチガヤ・ヒメヨモギ・クズが茂る中に見慣れない草が。
見たとたんは、ヒメジョオンとヘラバヒメジョオンの間の種に見えました。
これは、図鑑にあるヤナギバヒメジョオンより全体が細いのですが、
「日当たりのよい、乾いたやせた土地」という条件によると思うのです。

【① 数本かたまって生えている株】

06年5月24日 撮影
【② 1本で生えている株】


06年5月24日 撮影

【②を違う角度から撮りました】


06年5月24日 撮影
【②の下方の葉】


06年5月24日 撮影
ヘラバヒメジョオンの葉より、もっと細いのです。

【参考までに―ヒメジョオン】


06年5月25日 撮影
【参考までに―ヘラバヒメジョオン】


06年5月23日 撮影
このヘラバヒメジョオンは①②と同じ場所、2mくらい離れた所のもの。

ヤナギバヒメジョオンとしたこの草は、
ヘラバヒメジョオンと一緒に生えていていて、違う姿なので、
環境の違いでヘラバヒメジョオンが姿を変えているとは思われないので、
図鑑で見つけた名を充てましたが、合っているでしょうか。


5月24日 コジキイチゴ

2006年05月24日 | Weblog

コジキイチゴ〈乞食苺〉(バラ科 キイチゴ属) 花期は5~6月。
山野の日当たりのよいところに生える高さ1~2mになる落葉低木。
茎・枝には紅紫色の腺毛が密生し、鈎状の刺がある。
葉は互生。
花のつかない1年目の茎の葉は長さ10~20cmの奇数羽状複葉で、
小葉は2~4対つく。ふちには不ぞろいな重鋸歯がある。
花のつく枝の葉は小形で3小葉になる。
枝先に直径約2cmの白い花が横向きに咲く。


4月16日、伐採跡地にヌルデやアカメガシワが茂った中を歩いていたら、
全身毛むくじゃらのイバラに捕まりました。
数年前に、ほかの植林地で見たことがあるコジキイチゴと見当がつき、
開花を楽しみに何度も通い、今日、白い花が咲いているのを見つけました。



06年5月24日 撮影
【花を拡大しました】

06年5月24日 撮影
「花弁は長さ約1cm。萼片は尾状にとがり、花弁より長い。
萼の外面や花柄には長い腺毛が密生する」

【1年目の茎と葉】

06年5月24日 撮影
「花のつく枝の葉より小葉の数が多い」
【茎(1年目)】

06年5月24日 撮影
「紅紫色の腺毛が密生し、紅紫色の鈎状の刺がまばらに混じる」

「果実は黄赤色に熟し食べられるが、内部が空洞で食べではない」
名前からおいしそうに思いませんが、試食はしてみましょう。

こんなに特徴的な植物は同定が楽です。


5月23日 コバノミミナグサ・ナツノハナワラビ

2006年05月23日 | Weblog

コバノミミナグサ〈小葉の耳菜草〉(ナデシコ科 ミミナグサ属)
                                 
 花期は4~11月。
伊吹山石灰岩地帯に固有で、日当たりのよい場所に成育する多年草。
茎は赤紫色を帯び基部から枝分かれして株立ちとなり、
高さ30cm前後となる。
葉は卵形で、長さ2~3cm。茎の先の花序にまばらに花をつける。
萼片は長さ5mm前後。花弁は萼片よりやや長く、長さ7mm程度。
雄しべの花糸にはまばらに細い毛があるが、
非常に細いため、
確認するにはルーペが必要である。

5月16日、絶滅危惧種調査で長登のコバノミミナグサを見に、
三宅先生が来られました。
「コバノミミナグサの同定には、花糸に毛があることが条件」と、
様々な場所の花糸を見られましたが、どれにも毛が見えないとのことで、
「私は、山口県にコバノミミナグサがあるとは、よう言わん」と、三宅先生。
持っておられた「絶滅危惧植物図鑑 レッドデータプランツ」の
撮影担当の永田芳男さんが来られることを話したら、
「是非、見ていただくように」とのことでした。

【長登の
コバノミミナグサ】

 06年5月21日 撮影

21日、永田さんも同様な意見でしたが、「コバノミミナグサに近いのもある」
「ヘビノネゴザが群生しているということは、
ミミナグサが銅の影響を受けて、この型になっているのかも」
「コバノミミナグサの花は、タカネミミナグサと見間違うくらい大きいのです」
「調べてみます」と、標本を持ち帰られました。

【①を拡大しました】


06年5月21日 撮影
【①を拡大しました】

06年5月21日 撮影

16日に問題を残したもう一つの植物には、時間不足で回れませんでした。

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ナツノハナワラビ(ハナワラビ化 ナツノハナワラビ属) 生育期は4~9月。
葉は長さ30~60cm、共通柄は15~30cmで葉長の2分の1以上になる。
栄養葉は無柄、3~4回羽状に細裂して3出葉的である。
胞子葉は3~4回羽状に分岐し、羽片の柄は長く、
全体として、卵状三角形の円すい花序のようになる。胞子は6月に熟す。

草原を歩いていたら目に入り、すぐに「これがナツノハナワラビね」と。
 

06年5月23日 撮影
【上の画像を拡大しました】

06年5月23日 撮影
【胞子葉】

06年5月23日 撮影

探さなくても目に入ってきたナツノハナワラビ。
その一方で、何年も探し続けてやっと見つけた
植物もあります。
だから、
面白くてやめられないのかもしれません。


5月22日 アカバナユウゲショウ・ミズタビラコ・クモノスシダ

2006年05月22日 | Weblog

アカバナユウゲショウ〈赤花夕化粧/別名ユウゲショウ〉
                (アカバナ科 マツヨイグサ属) 花期は5~8月。
淡紅色の花を夕方開くことによる。南アメリカ原産の多年草。
明治時代に栽培され始めたといわれ、現在関東地方以西に野生化している。
茎は叢生して高さ20~60cmになる。葉は互生し、披針形~卵状披針形で、
ふちは波打ち、波状の浅い鋸歯がある。
上部の葉腋に直径約1cmの淡紅色の花をつける。


あちこちで野生化して群生しているのに、秋吉台で見たのは初めてです。
林道のそばに数株、パラパラと咲いていました。



06年5月22日 撮影
【上の画像を拡大しました】


06年5月22日 撮影
「花弁は丸く、紅色の脈が目立つ。雄しべは8個で葯は白色」

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ミズタビラコ〈水田平子〉(ムラサキ科 キュウリグサ属) 花期は5~6月。
山地の渓流近くなどに生える高さ10~40㎝の多年草。
葉は楕円形で長さ1.5~4cm、表面に細かい毛がある。
茎・葉ともやわらかい。
枝先に花序を出し、白色または淡青紫色の花を密につけ、次々と開花する。
花冠は直径2.5~3mm。

これまで西中国山地の湿地でしか見たことがなかったミズタビラコを、
秋芳町のホザキザクラの場所の溝の中で群生しているのを見て6日後、
秋吉台の湿地で見つけることができました。


 06年5月22日 撮影
10本くらいが白っぽい花をつけ、パラパラと生えていました。

【上の画像を拡大しました】

06年5月22日 撮影

【①の手前に写っている花序です】

06年5月22日 撮影
キュウリグサの花序にそっくりです。

【秋吉台から離れた秋芳町の溝に群生して咲いていたミズタビラコ】

06年5月21日 撮影
こちらは青色が濃くてきれいでした。
このすぐ上に、ホザキザクラが咲いていました。


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クモノスシダ(チャセンシダ科 クモノスシダ属) 
常緑性。葉の形や大きさに変化が多いが、大きな葉は狭披針形、
先は次第に細くなって、つる状に長く伸び、下部も次第に細くなる。
北海道から九州まで広く分布し、主に山地の石灰岩上に生じる。

昨日、永田芳男さんに「石灰岩に張りつくように生えるシダ」と、教わった
クモノスシダを、“秋吉台のやまんば”さんに見せていただきました。

06年5月22日 撮影
湿った岩上に張りついていました。

【上の画像を拡大しました】

06年5月22日 撮影
細く長く伸びた葉の先に新しい株が育っています。
(暗かったので、はっきり写っていませんが)

今日、ヒメモエギスゲを“秋吉台のやまんば”さんに教えていただきましたが、
ブログで画像を並べるのは、簡単ですがとても手間がかかる作業なので、
この3種を書くのが限界でした。


5月21日 ヤマサギソウ・ハシナガヤマサギソウ

2006年05月21日 | Weblog

ヤマサギソウ〈山鷺草〉(ラン科 ツレサギソウ属) 花期は5~6月。
日当たりのよい草地に生える多年草。茎は高さ20~40cm、やや稜がある。
葉は最下の1個が大きく、狭長楕円形で、長さ5~10cm。鱗片葉は2~5個。
黄緑色の花を10個ほど穂状につける。
距は、長さ12~20mm(日本の野生植物)、
 距は、長さ12~14mm(原色日本植物図鑑)

昨年5月、ハシナガヤマサギソウに似ていて距が短い花を多数株見つけ、
自分なりに図鑑で検索した結果、「ヤマサギソウ」としました。
今日、植物写真家の永田芳男さんに見ていただいたら、
「典型的なヤマサギソウです」と、言われました。


【永田さんが「典型的な」と言われたヤマサギソウ】

06年5月21日 撮影
【上の画像を拡大しました】


06年5月21日 撮影
「苞は披針形。背萼片は広卵形。側萼片は披針形、背萼片より長い。
側花弁は広卵形、背萼片より少し長い。唇弁は舌状でやや肉質。
距は後方に曲がり、長さ12~20mm(12~14mm)。

【これもヤマサギソウ】

06年5月21日 撮影
【上の画像を拡大しました】

06年5月21日 撮影

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ハシナガヤマサギソウ〈嘴長山鷺草〉(ラン科 ツレサギソウ属) 
                                 花期は5~6月。
 日当たりのよい草地に生える高さ20~30㎝の多年草。
ヤマサギソウに似ているが、距の長さが20㎜以上(日本の野生植物)。
距の長さが17~20㎜(原色日本植物図鑑)。

【ハシナガヤマサギソウ】

06年5月21日 撮影
こちらが、長年見慣れている秋吉台に多いハシナガヤマサギソウ。

【上の画像を拡大しました】

06年5月21日 撮影
「種内変異に富み、多くの変種が報告されている。
基本種ハシナガヤマサギソウは、距の長さが20mm以上」(日本の野生植物)

今日、8:30~18:00、植物写真家の永田芳男さんに同行しました。
秋吉台での永田さんの一番の目的は、ホザキザクラの撮影でしたが、
秋吉台のホザキザクラが、土の崩落で数が減っている上に、開花が遅れ、
念のためあらかじめ見ておいた、秋吉台以外の秋芳町の2カ所で撮影。
あとは、私が問題提起しておいたコバノミミナグサ・ヤマサギソウのほか、
車で移動しながら、10時間近く、次々と見ていただくことができました。

永田さんのお話では、「一番の収穫がアカネスゲで、次がフナバラソウ」。
「タカサゴソウが、こんなにかたまって生えているのは珍しい。ツチグリも」。
「秋芳町のホザキザクラは、現在作成中の図鑑に必ず載せたい」とのこと。
こんな貴重な機会を私にくれた友人に、感謝しています。