ヤマミズ〈山みず〉(イラクサ科 ミズ属) 花期は9~10月。
林内の陰湿地に生える高さ10~20cmの1年草。
軟弱な茎はやや褐色を帯びる。
葉は対生。有柄で、長さ4~6cmの広卵形、先は短い尾状、
ふちは粗い鋸歯があり、質は薄く、両面に微毛がある。
上部の葉腋に2~3cmの柄を出し、淡緑色の花を雌雄混生して密につける。
雄花は萼片・雄しべとも4個、雌花は花被片5個。
7月10日、関太郎先生の観察会に同行していて目に入りました。
「これは?」 「多分ヤマミズ。花が咲いてみないと分かりませんが」。
それから何度か通って、つぼみがふくらんで来たのを確認、
今日、“秋吉台の自然に親しむ会”の観察会のあとに来たら、咲いていました。
【洞穴近くの陰湿地で、20cmあまりの固まりになって生えています】
08年8月31日 撮影
右の大きい葉は、コミヤマミズです。
【軟弱な茎はやや褐色を帯びる】
08年8月19日 撮影
「葉は対生し、有柄」
【広卵形、先は短い尾状、ふちには粗い鋸歯がある】
08年8月19日 撮影
「質は薄く、両面に微毛がある」
【開花確認しました】
08年8月31日 撮影
「上部の葉腋に2~3cmの柄を出し、淡緑色の花を雌雄混生して密につける」
雄花らしいものが撮れていますので、とりあえず。
必ずヤマミズの花をキチンと撮りますから・・・。(宿題ばかり増えますね)
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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キセワタ〈着せ綿〉(シソ科 メハジキ属) 花期は8~9月。
花に密生する白い毛を花に着せた綿と見立てての名。
山地の草原に生える高さ0.6~1mの多年草。
葉は洋紙質で粗い毛があり、長さ5~9cmの狭卵形。
上部の葉腋に淡紅紫色の唇形花を数個ずつつける。
花冠は唇形で長さ2.5~3cm。上唇は全縁、下唇は3裂し、中央裂片が大きい。
【草原のあちこちで、こんな風に】
08年8月28日 撮影
ほかの草に迫られながら、日差しに向かって一生懸命伸びています。
【上の中央の枝を】
08年8月28日 撮影
「上部の葉腋に淡紅紫色の唇形花を数個ずつつける」
【上の画像を拡大しました】
08年8月28日 撮影
「萼は5裂し、先は刺状」
【上の花を正面から】
08年8月28日 撮影
「花冠は唇形で、上唇は全縁、下唇は3裂し、中央裂片が大きい」
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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ナンバンギセル〈南蛮煙管/別名オモイグサ〉(ハマウツボ科 ナンバンギセル属)
花期は8~10月。
花の形がキセルに似ていることによる名。山野に生える1年生の寄生植物。
ススキ、ミョウガ、サトウキビの根によく寄生する。
茎は赤褐色でごく短く、ほとんど地上に出ず、狭三角形の鱗片葉が数個互生する。
茎に見える高さ15~20cm花柄の先に淡紫色の筒状の花を横向きにつける。
花の長さは3~3.5cm。
【 今年初めて見たナンバンギセルです 】
08年8月26日 撮影
開花確認は昨日25日、友人Mさんから携帯での情報です。
「たこさん、ナンバンギセルが咲いていました!」
運転中だったので話せず、場所を教えてもらおうとかけ直した時には、
「おかけになった電話は電波の届かない所か・・・」のメッセージ。
今日、駐車場で出会った知人に話し、「地獄台方向に行ってみる」と、別れました。
無事見つけて、駐車場に戻ると私の車のワイパーにメモがはさんであり、
知人が真名ヶ岳方向で見つけたナンバンギセルの、地図付きの情報でした。
最近は、こんな、友人・知人からの情報での開花確認が多くなりました。
現在、実家の片づけや諸手続きに追われる毎日ですが、
皆様に助けてもらいながら、何とか続けていくことができています。 感謝。
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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マツバニンジン〈松葉人参/別名マツバナデシコ〉(アマ科 アマ属)
花期は8~9月。
山のやや乾いた草原にまれに生える高さ40~60cmの1年草。全体無毛。
茎は上部で枝分かれする。
葉は互生し、狭長楕円形で、長さ1~3cm、
3脈があり、先はとがり、基部は次第に細まり柄はない。
花は淡紫色で直径約1cm、花弁は広倒卵形で長さ5~6mm。
【 昨年見た場所で今年も咲きました 】
08年8月25日 撮影
まだ1本だけですが、この高さは60cmくらいあります。
【 茎の下方 】
08年8月25日 撮影
【 茎の上方で多くの枝を分け、やさしい花をつける 】
08年8月25日 撮影
【 花はピンクまたは淡紫色で、直径約1cm 】
08年8月25日 撮影
この花は午後1時半撮影で、
花びらの先がしおれ始めていますが、落ちずに枝についています。
(3年姿が見えないずっと見てきた場所の花は、
12時を過ぎると咲いたままの姿でポロッと落ちていました)
【 昨日、開花確認した画像 ― 17:10 】
08年8月24日 撮影
開花確認したのは午後5時過ぎ、しぼんで藤色になった花が枝に付いていました。
同じマツバニンジンでも、花の性質が少し違うようです。
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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チョウセンガリヤス〈朝鮮刈安)(イネ科 チョウセンガリヤス属)
花期は8~10月。
朝鮮半島に多いという意味なのだろう。
やや乾いたところに生える高さ40~100cmの多年草。
茎は直立し、ときに上部の葉腋に葉鞘に包まれた閉鎖花の花序をつける。
葉は互生し、長さ4~10cmの短い線形で、先は次第にとがる。
円錐花序は長さ4~8cm、花序の枝は少なく、
小穂は狭被針形で、2~4個の小花からなり、鉛緑色で、赤紫色を帯びる。
護穎は長さ4~5mm、先端に長さ2~4mmの芒がある。
【 ① 日当たりの良い草原で今日、開花確認しました 】
08年8月23日 撮影
【 ①を拡大しました 】
08年8月23日 撮影
「葉は互生し、長さ4~10cmの短い線形で、先は次第にとがる」
【 ② 葉鞘と葉には長い毛があります 】
08年8月23日 撮影
【 ③ 花序を 】
08年8月23日 撮影
【 ③を拡大しました 】
08年8月23日 撮影
「花序の枝は少なく、小穂は狭被針形で、
2~4個の小花からなり、鉛緑色で、赤紫色を帯びる」
【 ③を更に拡大しました 】
08年8月23日 撮影
「護穎は長さ4~5mm、先端に長さ2~4mmの芒がある」
全体の姿だけで判断してきたチョウセンガリヤスを理解するために、
自分用に日記を書きましたが、画像がまずい。再挑戦します。
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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ノアズキ〈野小豆/別名ヒメクズ〉(マメ科 ノアズキ属) 花期は7~9月。
山野の日当たりのよいところに生えるつる性の多年草。全体に軟毛がある。
葉は3出複葉で、小葉は長さも幅も1~3cmの卵状菱形。
花は黄色の蝶形花で、長さ1.5~1.8cm。
変わった形の蝶形花で、
旗弁は右側が大きく、竜骨弁はくるりと曲がって上向きとなる。
別名のヒメクズは、葉の形がクズに似てしかも小形であるからという。
【草原の遊歩道わきで】
08年8月21日 撮影
この夏の暑さと適度な雨のためか、今年はノアズキが賑やかで、
こんな姿をあちこちで見かけます。
【葉は3出複葉で、小葉は長さも幅も1~3cmの卵状菱形】
08年8月21日 撮影
【変わった形の蝶形花です(上の画像の花)】
08年8月21日 撮影
「中央の竜骨弁がクルリとねじれ、左側の翼弁と一緒に上を向いている。
右側の翼弁は竜骨弁の基部をとり巻いている」
この花は、左右の翼弁が竜骨弁にくっついているので、開いたばかりのようです。
【よく開いている花を】
08年8月21日 撮影
【上の画像を拡大しました】
08年8月21日 撮影
「中央の竜骨弁がクルリとねじれ、左側の翼弁と一緒に上を向いている。
右側の翼弁は竜骨弁の基部をとり巻いている」
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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ヒメノハギ〈姫野萩〉(マメ科 ヌスビトハギ属) 花期は7~10月。
丘陵や山地の日当たりのよい低山地にまれに見られる半低木。
茎は多くの枝を出し、高さ30~100cm。
葉は互生し3小葉、ときに1小葉。小葉は楕円形で長さ5~10mm、
頂小葉は長い小葉柄があり、他より大きい。
葉腋から長さ1~4cmの花序を出し、まばらに蝶形花を2~10個つける。
花は白色、淡黄色、紅紫色で長さ4~5mm。
開花確認したの7月10日。ずっと見てきた場所で一つだけ咲いていました。
そこのは、1週間後に行われた草刈りですっかり姿が見えなくなりましたが、
駐車場近くのここでは、きれいに咲いていす。
【ヒメノハギが咲く草原は】
08年8月21日 撮影
石灰岩の露出がなく、平坦で、そばに軽トラが通れる遊歩道があり、
草を利用する人たちには格好の草刈りの場所なのです。
【今年も花が次々と沢山咲きました】
08年8月21日 撮影
【葉腋から長さ1~4cmの花序を出し、まばらに蝶形花を2~10個つける】
08年8月21日 撮影
【花は白色、淡黄色、紅紫色で長さ4~5mm】
08年8月21日 撮影
【今日の花と、昨日咲いた花を】
08年8月21日 撮影
「花軸は屈曲し、小花柄は細く、共に長い軟毛と短いかぎ毛が混じる」
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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ミツバベンケイソウ〈三つ葉弁慶草〉(ベンケイソウ科 キリンソウ属)
花期は8~9月。
山地の岩礫や河原に生える高さ30~80cmの多年草。
葉は3個輪生し、長さ3~8cmの楕円形で、まばらに鋸歯があり、厚い。
花は淡黄緑色。花弁は5個。雄しべは10個で、5個ずつ輪生し、2段に開く。
ミツバベンケイソウは、7月12日のNHK広島文化センターの秋吉台観察会で、
洞穴近くの岸壁に生えているのを関太郎先生に教えていただきました。
『秋吉台国定公園の高等植物』には、「石灰岩上にごく稀」とありました。
【ミツバベンケイソウを初めて見ました】
08年7月12日 撮影
【昨年の花の跡もありました】
08年7月12日 撮影
【今日(19日)夕方5時半、様子を見に来たら】
08年8月19日 撮影
茎の3本全ての先に花序があるのが見えましたが、
これ以上近づけない場所なので、花の様子までは分かりませんでした。
【上の画像を拡大しました】
08年8月19日 撮影
帰宅してパソコンで拡大してみると、一つだけですが開花していました。
薄暗くて、これが一番ましな画像ですが、ミツバベンケイソウ開花確認です。
【 葉は 】
08年8月19日 撮影
「葉は3個輪生し、楕円形で、まばらに鋸歯があり、厚い」
光線の良い時に、必ず花を撮り直しに行ってきます。
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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キキョウ〈桔梗〉(キキョウ科 キキョウ属) 花期は7~10月。
日当たりのよい山地草原に生える高さ0.5~1mの多年草。
葉は互生し、狭卵形で、ふちにはとがった鋸歯がある。
茎の先に青紫色の花が数個つく。
花は直径4~5cmの合弁花で、ほぼ中央部まで5裂する。
【 キキョウが今、“一番きれいな時”です 】
08年8月18日 撮影
茎頂の花が咲けなかったキキョウが、元気に咲いています。
【 ききょうが原で 】
08年8月18日 撮影
【 遊歩道わきで 】
08年8月18日 撮影
昨年に比べたら、花の数はずっと少ないのですが、
遅れを取り戻すかのように、開花に勢いを感じます。
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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アキカラマツ〈秋唐松〉(キンポウゲ科 カラマツソウ属) 花期は7~9月。
山の草原に生える高さ70~150cmの多年草。
葉は2~4回3出複葉で、小葉は楕円形、長さ1~3cm。
円錐状の花序に淡黄白色で直径約8mmの花を多数つける。
花弁はなく、萼片は早落性。雄しべは多数。葯は淡黄色。
アキカラマツは、秋吉台の草原で長い間咲き続けます。
【 ① 開花確認は7月8日でした】
08年7月8日 撮影
【 ①を拡大しました】
08年7月8日 撮影
「葉は2~4回3出複葉で、小葉は楕円形」
【 ①を拡大しました】
08年7月8日 撮影
「円錐状の花序に淡黄白色で直径約8mmの花を多数つける」
【今は満開状態】
08年8月16日 撮影
この高さは1mくらい。こんな大きな株が草原で沢山見られますが、
見るたびに「きちんと撮らなきゃー」と、落ち着きません。
【上の画像を拡大しました】
08年8月16日 撮影
【 一つの花序に近づいて 】
08年8月16日 撮影
【上の画像を拡大しました】
08年8月16日 撮影
「花弁はなく、萼片は早落性。雄しべは多数。葯は淡黄色」
※ 日記に書いている花期は、私が秋吉台で調べてきたものです。
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