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伊藤ハム―企業倫理へのきつい教訓(朝日新聞 社説)

2008-10-30 05:39:38 | ちょっと 『気になる』 はなし
http://www.asahi.com/paper/editorial20081029.html?ref=any#Edit2

『汚染された水を使い続けた間に生産された商品は、26品目、約331万個にものぼる。この膨大な商品を回収せざるをえなくなり、せっかくの食品を無駄にすることになる。全国の小売店にも迷惑をかける。企業イメージは傷つき、売り上げが落ち込むことも避けられまい。』

大手食品メーカーの企業倫理の欠落はなぜ起こるのか?この問題は食品メーカーに限るものではない。大手企業だから安心と考えるのは大きなな違い。

中小企業に比較して大手企業は、資金面でも、人材の面でも、マネジメントシステムもきちんとできていて当然と思うが、そうでもないことが証明された。

食品の安全性が問題とされている中で、伊藤ハムの経営者はどのような指示を出していたのか?経営者の中には自分の会社の株価しか関心がなく、実質的な管理は担当者任せという人がいる。現場で何が起きているのか?わからない人が多い。

食品会社にとって、安全は第一の問題であり、それが担当者の判断だけで決定されるとは思わない。担当者は上司の判断を求めたと思う、当然工場長にも伝わっていただろう。それは役員に伝わり、社長にも入っていたと思う。その報告が、問題ないレベルとすれば、まあいいかという事になる。商品の回収やその事実の公表には大きなリスクがかかり、今回のような事態となったと想像される。これは経営の失敗である。

この会社はリスク管理の体制や、緊急事態の対応が全く出来ていない。ニュースで返品の山が紹介されたが、それはどうなるのだろうか?スーパーの売り場から一斉に撤去される場面は経営者にとっては衝撃的な事実だろう。しかし一般消費者やスーパーの担当者はどのように思っているだろうか?事実を知りながら、製造と販売を続けたメーカーに対する不信と怒りは収まらない。

しかし、事実を知った直後に回収をしていたとすればどうだろうか? 情報をすぐに公開して、素早く対応できれば、一時的に販売は落ちるが、メーカーは信頼できると考えるだろう。不信を抱くのか、信頼を得るのかその差は大きなものとなる。伊藤ハムは将来にわたり大きな損失を招く結果となった。
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