引っ越し

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絶対語感

2007-12-30 07:17:35 | 日記・エッセイ・コラム

外山滋比古著『わが子に伝える「絶対語感」』.飛鳥新社.2003年を読んで

 最近のしゃべり方の速度は、かつてよりはやくなっているらしい。落語の「笑点」のしゃべり口と、漫才師のしゃべり方を比べれば、分かる。外山氏は、これでは子供が日本語をうまく習得できないと主張する。言葉は「こころ」を表すものでもあるから、むべなるかな、「こころ」の籠もった言葉を普段聞き取ることがない現代の子供の心は、荒んでいく一方なのか。また、無責任な一方的な感情の歌が多く、国民として共有できる歌詞が少なくなっていることも一因でもあり、悔やまれることではある。言葉の習得を、テレビ任せにしておくことは、こういう意味でも危うい。

 読み聞かせが家庭でできている子供と、そうでない子供とでは、文章を音読させると雲泥の差がある。言葉無くして、高度な知識の把握はなく、心無くして濃密な触れあいはない。


どうなるんだろか

2007-12-26 22:57:16 | 日記・エッセイ・コラム

このごろ日本では、物騒な事件が起きているが、ネット新聞・テレビ上では、アメリカのサブプライム問題による経済影響以外、目立ったものがない。

しかし、毎日、中国・香港の記事を見ていると、新たな潮流を発見できる。

北京オリンッピックで、バイオテロの可能性があるとか、暴動が各地で起きているとか、広州の靴工場の倒産が千社規模にのぼっているだとか、自然破壊の現状だとか。

毎日まず、
http://www6.discuss.com.hk/forumdisplay.php?fid=54&sid=v6e8w4
で、日本がどう報道されているか、そして、
http://www.epochtimes.jp/
で、中国に関しての記事を読むのだが、このサイトは反中共なので、やや偏りが見られるものの、事実を極端に歪曲するのではなく、事実をそのまま載せていることも多い。実際の暴動写真やビデオに、民衆のパワーというよりも、その煩悶・怨嗟を感じさせられる。

社会主義の恩恵の下、意欲的に業務において利益をむさぼることを軽蔑するようたたき込まれ、近年になり、富むものから富みなさいのような相反する政策に振り回されてきた大衆は、幹部の汚職・公権の乱用に群れを成して抗議する。

ただ、大衆に主義主張のような根源的な自覚があるわけではなく、「連れだって」やら、「野次馬根性的なもの」やらのものが多い。だから、香港人は、大陸の彼らを「垃圾 ゴミ」呼ばわりする。

台湾の問題の他、少子化政策を進めたため高齢化問題は日本より深刻になり、汚染のためか奇形・障害者が増えていく現状と、中国国内での混乱状態を直視すると、どう中国に対処するか今から考えておかなければならない。

日本では載らない日本に関する記事が、台湾・香港で異常に論じられていることも、気にしていないと、島国国内のリソースだけでは情報不足になる。

香港で南京事件に関しては、月に一度は、必ず論題に上がるが、そのような事件がなかったとする論調が出てくると、必ず、日本に原爆が落とされたということは、日本のプロパガンダだという輩がいる。彼らは、日本での歴史教育が不十分だと主張するが、私が、元寇の例を出すと、まったく取り合おうとしない。発展的な建議よりも、怨恨・嘲笑だけをもっぱらにしている輩が多いようにも感じられる。


豊田市

2007-12-16 20:04:08 | 日記・エッセイ・コラム

茨城に来て3年。愛知県豊田市で大半の人生を過ごしたが、それゆえ良いところと悪いところがよく見えた。

良いところと言えば、トヨタ自動車のお膝元であるため、人口密度がかなり高く、政令都市の名に恥じず、コンビニ・スーパー・家電量販店がすぐ近くにあるということ。それぐらいだけか。

逆に、悪いところがかなり多い。

豊田市の人間のほとんどがトヨタ関係に従事しているため、平日の渋滞はすさまじい。鄰の岡崎市も、すさまじいが、そちらは、道路整備が、先行して進んでいたため豊田市ほどでもなかった。

下水道についても、30年前は、くみ取り式か、浄化槽式か、はっきりせず、今ようやく下水道が整備されている。

つまり、それまでは、家庭排水が流れ込んだ川の水を農業用水として利用していたため、愛知県有数の農業地帯である豊田市の農産物は累年の毒素蓄積があったわけである。環境汚染が指摘され改善される前の矢作川は、排水の洗剤の泡がひどかった。

高速のインターチェンジが新たにつくられ、近くに二つもできあがったり、毎月3人は事故で死ぬという交差点があったり、週に一匹は猫や犬の轢死ミンチ死体があるという町があったりと、かつて、豊田市民として誇るものは何か考えさせられることが多くあった。

「改善 カイゼン」のDNA=精神という言われ方は、一度でもトヨタ系列の仕事・アルバイトに関わった人には、過酷さを美化したものに過ぎないと感じられる。秒単位での仕事を強いることは、逆に人間性崩壊の加速を強いていることを意味するものでもあり、その結果、悪名高い「三河走り」が、生まれたのだろうとも考えさせられる。

名古屋に社屋を建てたり、北九州に生産工場をつくったりと、地元のトヨタを離れて発展的に成長するのはよろこばしい。

いずれにしても、小中高の大半を豊栄町・河合町・猿投で暮らし、友人も多いので、もっと住みやすい町になってほしい。

東海大地震や家屋の劣化や首都圏移住願望のため茨城にいるが、親の墓がトヨタ町の近くの寺にあるため、豊田市は気になる存在ではある。