7月19日 朝日新聞群馬県版掲載の『ヒゲおじさん厨房に入る』です。
では、植物乳酸菌の贈り物、しば漬けの作り方のおさらいです。
材料は、赤シソ、ナス、キュウリ、ミョウガ、シシトウ、新ショウガ、赤シソとナスは必須、あとはお好みです。
ナスが必須なのは、ナスの表皮に付着している天然の乳酸菌さんが、この漬物の主役だからです。
赤シソは、茎から葉をむしりとっておきます。
ナスは半分に切って斜め切り、キュウリも半分に切って、種をスプーンでこそげとってから斜め切り、ミョウガは二つ割、シシトウはそのまま、新ショウガは薄切りです。
塩は、天然の海塩なら産地は問いません。
野菜の総重量の4%から5%を用意してください。
漬物容器に切った野菜を振り塩しながら層状に詰めてゆきます。
ナス入れて塩振って、キュウリ入れて塩振って、赤シソ入れて塩振って…
キッチリ詰めることが大事です。
最後に、一番上は赤シソになるようにしましょう。
詰め終わったら、野菜の重量の2倍以上の重石をします。
これで、漬け込みは完了です。
ココで一服、可愛いネコさんの絵を見てください。
翌日になると、しっかり水が上がっているはずです。
ココで、二つの道のどっちかを選んでください。
第1の道:そのままにする。野菜のアクを気にしない方へお奨め。
第2の道:上がった水を捨てて、代わりに4%の濃度の食塩水を作り、野菜がかぶるところまで注いで、重石をし直す。野菜のアクが気になる方、すっきりした味をお望みならコチラです。
上がった水の色は黒くにごっています。
翌日からは、表面に泡がういてきます。炭酸ガスの泡です。乳酸菌さんがしっかりお仕事している証拠です。
気になる方は、アクとり網で泡をすくい捨ててください。カビ防止にもなります。
4日目か5日目、黒かった水が透き通った紅色に変わってきます。
コップにとって見てください。すっきり澄んでいれば、乳酸菌さんがクエン酸を作り出して、シソの色素を発色させた証拠です。
こんな風に、桶の表面に白い皮膜状のものが浮いても、カビではありません。
菌の死がいです。有害なものではありませんが、アク取り網ですくい取ってください。
水の濁りが薄らいで、ナスやキュウリが紅色に染まった5日目ぐらいに、漬け液から上げます。
ポリ袋に小分けにして詰めて、空気をしっかり追い出して、口はしっかり止めます。
容器に残った漬け液は、もったいないけど捨てちゃいます。
そして、冷蔵庫に保存、2週間から3週間待ってください。
そうすると出来上がりです。
すぐにでも食べられるんですが、やっぱり、漬け込みから3週間以上たったのが美味しいですよ。
左が桶から上げたばかりのしば漬け、右が4週間たったしば漬けです。こんなに変わります。
植物性乳酸菌は「免疫性」を高める効果があると言われています。
それと、漬物を朝食べておくと、体の中に塩分が蓄積され、熱中症の予防になるそうです。
植物性乳酸菌の贈り物、しば漬けを食べて、暑い夏を乗り切ってください。
(お知らせ) 少量のしば漬けを漬けたい方のためのレシピができました。コチラをクリックすると、2010年7月17日の記事へ行けますのでご覧ください。
おまけは、今夜のおかずです。
左は、岩神町の養田鮮魚店で一皿250円で買った小イワシを、手開きして、塩で1時間ほど〆てから酢洗いした、イワシのお造り、
右は、ユキコさんがお友達から頂いた帆立貝を味噌漬けにしておいたのを焼きました。
前橋SNSにも「ヒゲクマ日記」書いてます。こちらもよろしく。
注がれていて、美味しそう♪
何処かで買えるのですか?
朝の塩分は大事なんですね!
ねここちゃんにリンクしていただき
ありがとうございます♪
私は漬物やさんではないので販売はしていません。
でも、食べていただける機会を作りたいな。
Mさんにも。
一度、挑戦してみます。
作ってみて初めて、アレだけの酸味を生み出す、夏場の乳酸発酵のすごさが分かります。
しば漬け、おいしく出来るといいですね。
乳酸菌さんがやってくれるお仕事なんで、ただ、ハラハラ、ドキドキ、毎朝覗くのが楽しみです。
今朝、ご近所7軒に、出来上がったのお届けしました。
オーストラリアでしば漬けですか、なんかすごいな。
オーストラリアだと今夏の終わりかな、気温が20度台だとすると、やっぱり2週間から3週間で乳酸発酵が進むと思うのです。でも、オーストラリアの乳酸菌は、こっちのと同じかな…
乳酸発酵が進んだら、ポリ袋に詰めて空気を抜いてしっかり結束した上で冷蔵庫に保存すれば3月はもちますよ、ちゃんと乳酸発酵していればですが、してないとそのまま腐ります。
頑張ってください、オーストラリアの自然由来の乳酸菌で作ったしば漬けってなんかものすごく嬉しいな!
早速の返信ありがとうございます。
私はオーストラリアに住みながら、大の和食党で、今までも味噌や、生姜漬などにも挑戦してみました。和食材店でも、市販品が買えない訳ではないですが、やはり手作りのおいしさには敵わないですよね。
そうですね、今こちらは夏の終わりで、だんだん寒くなってきまして、昨日からぐっと気温が下がり、毎日の最高気温は20℃、最低で10℃程まで下がりますが、この程度でも発酵は進みますでしょうか?昨日2日目で一度塩水を変えたのですが、今日覗いてみたら、昨日と何も変わっていないようで。
最高気温が20度あれば大丈夫だと思います。心配なときは、1%分ぐらい塩を追加してあげるって手もあるのですが、多分そのままでいけると思います。重石は野菜の重量の2倍以上をかけ続けてください。
漬け液に変化が出るのには1週間はかかります。黒い濁りがいつの間にか綺麗な紫紅色に変わりますから。それから、更に1週間以上重石をかけ続けますと、白い乳酸菌の死骸が浮き始めて、漬け液に酸味が出てきますよ。
変化はゆっくりですから、毎日除いて楽しんでください。
カビが心配なときには、霧吹きにアルコール分が30度のホワイトリカーを入れて、毎朝桶の内壁と重石に吹きかけてやるとカビ防止になります。
あとは、乳酸菌任せの、「グッド・ラック」です。