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アイヌ民族関連報道クリップ

アイヌ民族・先住民族関連の報道クリップです。各記事の版権は発信元にあります。

「地の果て」に海と森の恵み 北海道・羅臼(読売新聞)

2009-07-30 00:00:00 | アイヌ民族関連
「地の果て」に海と森の恵み 北海道・羅臼(らうす)


知床半島西側の岩尾別から山に入り、羅臼岳の雪渓を登る。眼下にオホーツク海と知床五湖が一望できる 季節は約束通り巡ってくる。北海道北東端、知床半島にハマナスが咲くころ、東岸の羅臼町沖にまた、餌を求めてマッコウクジラが姿を見せるようになった。

 羅臼港から「知床ネイチャークルーズ」のホエールウオッチング船に乗る。国後島が手に取るように間近に見え、振り返れば残雪の知床連山がそびえ立つ。

 まもなく水しぶきを上げて跳ぶイシイルカの群れに遭遇。躍動感に船がわく。はるか沖で水煙が上がると、船長の長谷川正人さん(47)が船を走らせた。

 2頭の巨大なマッコウクジラが黒光りする背中を見せ、ゆうゆうと泳いでいた。ともに体長15メートルはあるオス。何度か潮を噴き上げた後、まず1頭、そしてもう1頭が、ゆっくりと尾びれを上げて海中に潜っていった。乗客が歓声を上げる。堂々とした厳粛な姿だった。

 周辺海域は鯨類の宝庫。「世界遺産の知床といえば西岸の斜里町側の湖や滝を思い浮かべがち。でも羅臼にはみんなの知らない知床がある」。元漁師の長谷川さんは旧ソ連に拿捕された経験もあるという。



尾びれを上げて根室海峡の深海に潜るマッコウクジラ 羅臼は人気番組「北の国から」のロケ地でもある。海辺の「セセキ温泉」はドラマに登場し、主人公が暮らした番屋は、サケやウニなどの海の幸が味わえる食堂として再現されている。



 火山活動で深海から一気にせり上がった知床半島は、中央を1500メートル級の山々が貫き、陸から続く海底は根室海峡で深さ2000メートルを超す。海岸線は断崖絶壁で、水源から海へと急ぐ川が、随所で水量豊かな滝に姿を変えている。

 厳しい気候と険しい地形が人の手を拒む一方で、豊かな海と森は自然の生態系を守ってきた。動植物が森を作り、その養分や流氷がもたらすプランクトンが魚やクジラを育んでいる。



食堂として再現された「北の国から・純の番屋」 生態系の頂点はヒグマだ。知床最高峰の羅臼岳(1660メートル)を登山中に、その王者に出くわしてしまった。斜里町岩尾別から山に入り、雪渓を登り切る。高山植物が咲き乱れる羅臼平に出ると、「クマだ!」との声。100メートルほど離れたハイマツの茂みをのっそりと歩く姿が見え、やがて登山道と反対の斜面に去っていった。「仕方ないな」とあきれた様子にも見えたが、足がすくんだ。

 羅臼の情報発信基地、喫茶店「知床倶楽部」のマスター、石見公夫さん(68)は言う。「最近、クマが人に慣れ、距離感が壊れてきた。非常に危ない。元々は彼らの土地だということを忘れてはいけないんです」

 知床はアイヌ語で「シリエトク(地の果て)」。アイヌ(人間)は自然の恵みをおすそ分けしてもらい、代わりに畏怖と感謝の心を忘れなかった。自然との間にある暗黙の「約束」。守るのも裏切るのも、人間の側なのだろう。(松本由佳、写真も)

 (次回は福井・三方五湖)


 ●あし 羽田空港から女満別(めまんべつ)空港まで1時間50分。空港から車で2時間40分。

 ●問い合わせ 知床羅臼町観光協会=(電)0153・87・3360。

(2009年7月30日 読売新聞)
(*データが変更になっている場合もありますので、お出かけの際は事前にお確かめください。)









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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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小学生の書く記事のレベルですね (佐藤一弘)
2013-07-21 22:57:04
 「私の記事を読んだことがない」とキレましたよね?
ですから、読んでみました。
中身を軽視し、上っ面だけを書いているのですね。
一生あたりさわりのない人生もその人の
生き方でしょうか・・・。
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