アイヌ民族関連報道クリップ

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先住民アボリジニの親子隔離政策、豪政府が公式謝罪へ(讀賣新聞)

2008-01-30 22:47:00 | 先住民族関連
2008年1月30日22時47分
先住民アボリジニの親子隔離政策、豪政府が公式謝罪へ

【シドニー=新居益】オーストラリア政府は30日、親子強制隔離政策で被害
を受けた先住民アボリジニに対し、ラッド首相が2月13日に議会で公式に謝
罪すると明らかにした。

 豪州では昨年11月の総選挙で、労働党のラッド政権に交代しており、今回
の謝罪は政権による歴史見直し政策の一環とみられる。謝罪は総選挙後初めて
招集される議会の冒頭で行い、アボリジニ社会を支援する各種政策を実施する
という。ただ、直接的な金銭補償はしない方針だ。

 豪政府は、1890年から1970年前後まで白人とアボリジニとの間に生
まれた子を親から引き離し、養護施設や白人家庭で養育させた。約10万人が
対象になったとされ、「盗まれた世代」とも呼ばれる。豪政府が97年に発表
した調査報告は、政府に対し、家族や文化を奪われ「心の傷」を負った被害者
への謝罪と補償を勧告したが、当時のハワード首相(保守連合)は拒否してい
た。

 アボリジニの人口は現在、豪州全体の約2%に当たる約45万人。


極貧層の割合が1%以下に低下、所得格差も(マレーシアナビ)

2008-01-30 18:34:00 | 先住民族関連
極貧層の割合が1%以下に低下、所得格差も
2008/01/30 18:34 JST配信
【プトラジャヤ】 アブドラ首相は28日、上級公務員大会におけるあいさつで、長期にわたり貧困状態が続く所得層の比率は昨年、1.2%から0.7%へ低下したと明らかにした。政府が推進した開発プロジェクトの成果だという。
地方と都市の所得格差も縮小しており、2004年の1対2.11に対し昨年は1対1.99に改善。ブミプトラ(マレー人を含む先住民族の総称)と華人の所得格差も同期間で、1対1.64から1対1.52に縮小したという。
アブドラ首相は、スイスの有力ビジネススクールIMDが発表した昨年度の世界競争力順位を引き合いに出し、「マレーシアは6位に躍進し、英、独、日本などを上回った」とした上で、「これに甘んじることなく、公共サービスで世界一等国を目指さなければならない」と一層の改善を促した。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、1月29日、ベルナマ通信、1月28日)

【新ひだか】自ら使ったアイヌ語を本に(苫小牧民報)

2008-01-30 00:00:00 | アイヌ民族関連
【新ひだか】自ら使ったアイヌ語を本に

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 新ひだか町の狩野義美さん(74)が、両親や祖父母などから学び、自らの言葉として使ったアイヌ語の語彙(ごい)集と思い出などをまとめた「新冠・静内地方のアイヌ語、郷土史話、随筆―わが想い出―」を出版した。語彙集には、これまで収録されていない言葉もあり、研究家も高く評価している。
 旧静内町生まれ。5歳の時に新冠に移り、静内に戻るまでの30年間、農業を営んだ。差別を受け、アイヌであることを嫌悪していたが、40歳を過ぎたころから、「あれほど嫌いだったアイヌ語や文化と、心の隅で語り合っている自分に気づいた」という。以来、忘れられつつある言葉や父母や祖父母の話、大好きなヒグマ猟などの想い出などを記録し続けてきた。
 記録した言葉は1100語余り。単語にカタカナと、ローマ字表記と意味を添え、一部は解説も併記した。初めて記録されたとみられる「ヒグマが異臭をかぎ分ける動作」を示す言葉などが含まれている。音を正確に知ってもらおうと、狩野さんが吹き込んだCDも添付した。
 郷土秘話と随筆集は、郷土文芸誌「日高PEN」や「文芸にいかっぷ」に載せた作品を集めた。暮らしや歴史などを物語る貴重な記録になっている。
 今回の出版について、アイヌ語研究の中川裕千葉大教授は「貴重な個人史・地域史の記録。語彙集の単語は、多くはないが他書では得られない情報」との言葉を寄せている。
 狩野さんは「アイヌ語がどんどん崩れて、間違って残されている。何とか自分が覚え、使った言葉を残そうと思った。自分の体験だから書けたし、多くの方々の協力で出版できた。子供たちが読んでくれればうれしい」と話している。
 B5判、193ページ。アイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受けて150部出版された。非売品。詳細は新冠町郷土資料館 電話0146(47)2694。

長~い氷の滑り台、白老・アイヌ民族博物館に(室蘭民報)

2008-01-30 00:00:00 | アイヌ民族関連
長~い氷の滑り台、白老・アイヌ民族博物館に
【2008年1月30日(水)朝刊】

 冬季の来館者に施設を楽しんでもらおう-と、白老町のアイヌ民族博物館(野本勝信理事長)にこのほど、氷の滑り台が登場、観光客に喜ばれている。




 施設敷地北側に設営された滑り台は高さ約2メートル、スロープの長さは12メートル。職員がポロト湖から氷を切り出して制作、使用した氷(縦50センチ、横60センチ)は80個にもなる。

 滑り台は、雪の少ない国外や九州方面からの来館者に好評。「子供、大人を問わずに楽しんでもらっています」(同館)。記念写真を撮る来館者もおり、冬のコタンのPRにひと役買っている。

【写真=ポロトコタンに登場した氷の滑り台】


09年度 温暖化監視盛り込む(読売新聞)

2008-01-30 00:00:00 | アイヌ民族関連
■09年度 温暖化監視盛り込む


 環境省は29日、北海道・知床世界自然遺産の保護対策を示す管理計画を、2年後の2009年度に策定する方針を固めた。遺産地域のダム改良や水産資源保護、貴重な植物を食べるエゾシカ対策などのほか、流氷の減少など地球温暖化の監視も盛り込む。

 2月19~22日に監査のために知床を視察する国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)と、世界自然遺産の審査機関「国際自然保護連合(IUCN)」の幹部に報告する。

 ユネスコの世界遺産委員会は05年、登録の条件として遺産地域内にあるサケ・マスの遡上(そじょう)を妨げているダムの撤去を含む河川環境の改善、トドなど海生哺乳(ほにゅう)類のエサとなるスケトウダラ漁の規制――などを勧告していた。

 登録に際して、環境省は、専門家からなる科学委員会と地元自治体、漁協などで構成する地域連絡協議会を設置。環境省と両機関は勧告を受けて、関係者と調整しながら対策を進めてきた。

 これまで、遺産地域内にある治山ダムなど123基の工作物のうち、25基で大幅な改良を加え、一部で新たにサケ・マスの遡上が確認された。スケトウダラ漁では、漁協、漁業者らが話し合い、漁期を縮小するなどの自主的な規制を始め、エコツーリズムを推進する自主的な「知床ルール」もまとめており、計画にこれらの成果を盛り込む。

 オホーツク海の流氷海域が、過去10年で、北海道の総面積の6割強に等しい規模で縮小しており、地球温暖化による流氷と生態系への影響も監視していく。

 世界遺産委の勧告は、知床と密接不可分な関係にある北方4島をともに世界自然遺産にした「世界遺産平和公園」構想の検討や、アイヌ民族の参加も求めているが、環境省は「北方4島は領土問題があり、現時点では計画に盛り込める状況にない。アイヌ民族の参加は今後も議論していく」としている。

 管理計画は3月に開催予定の科学委員会、地域連絡協議会で策定作業に入る。