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“第3勢力”票カギ 国民、民進党 総統選戦略へ(東京新聞)

2008-01-14 00:00:00 | 先住民族関連
“第3勢力”票カギ 国民、民進党 総統選戦略へ
2008年1月14日 朝刊

 【台北=野崎雅敏】台湾の立法委員(国会議員に相当、定数一一三)選から一夜明けた十三日、圧勝した野党の国民党、惨敗した与党の民進党とも、三月の総統選へ動きだした。得票率では両党間に議席数ほどの大差はなく、立法委選で計百万票を超えた“第三勢力”支持票が注目されている。

 小選挙区比例代表並立制が導入された今回の選挙で、国民党は小選挙区五十七、比例代表二十、先住民族枠四の計八十一議席を獲得。民進党は小選挙区十三、比例代表十四の二十七議席だった。

 しかし「勝者総取り」といわれる小選挙区の各候補者の得票数を政党別に集計すると、国民党の得票率は53%、民進党は39%。政党に投票した比例代表の国民党51%、民進党37%と近かった。

 比例代表には両党のほか、台湾団結連盟(台連)や台湾農民党、新党など、十政党も参戦。いずれも規定の5%の得票率に届かず、議席はゼロだったが、十党の獲得票は計百十六万票、得票率にすると12%にも上った。

 台湾で政党に投票する選挙は今回が初めて。過去の選挙の経験から、小選挙区で投票した候補者と同じ政党に比例代表でも投票しなければならないと勘違いした有権者もいるとされ、二大政党以外を支持する有権者はさらに多かった可能性も否定できない。

 大政党が置き去りにした弱者支援を、と訴えてきた台連の黄昆輝主席は「この路線は正しかった」と評価。また、立法委員の全面改選実施以来、最低となった58%台の投票率にも、「お互いを中傷し合うだけの二大政党の争いには、もううんざり」(五十代の自営業男性)という思いが表れている。

 二大政党は総統選の勝敗を左右する可能性も秘めたこれらの有権者の存在を強く意識し、今後の取り組みを進めることになりそうだ。