合間の博物館旅日記

博物館を回りながら日本各地を旅をする過程の壮絶な日記。(2005.4-9月)
旅終了後は適当に随時更新の予定。

人形浄瑠璃と阿波踊り

2005-07-23 12:58:18 | Weblog
 徳島方面へ向かう。10年前は淡路島から船で鳴門市に渡った。もっともその数ヵ月後、その便はなくなったということなので今では自転車で渡ることはできないかもしれない。鳴門市にも博物館はあるのだが、今回は全く寄る予定はなかった。しかし、県立鳥居記念博物館があるということを知り、県立の博物館でもあるので、思い切って行ってみることにした。場所はJR鳴門駅の近くの山の上である。駅付近でうどんの昼食。
 自転車を山の下の神社において歩いて上る。ガレの森美術館を発見。三年前は恰(あたか)美術館だったらしい。値段の関係で有料の展示は見るのをやめるが、無料の1Fギャラリーの展示だけ見る。パンフは貰えなかった。せっかく足を運んでるのだから、希望者にパンフぐらい配ってもばちは当たらないと思う。宣伝にもなるわけだし。
 鳥居記念博物館は城の形をしている。徳島県出身の人類学・考古学の鳥居龍蔵博士の業績を顕彰するために建設された場所。入館料は240円だ。入ったところに他の博物館のパンフが並んでいる。東京国立博物館はまだ分かるとして、川崎市民ミュージアムのパンフがあるのには驚いた。徳島のこの地に置いてある意味がよく分からない。
 国道11号に戻り徳島市へと向かう。松茂町歴史民俗資料館・人形浄瑠璃芝居資料館は無料。ここの展示室は人形浄瑠璃と民俗系の常設展示室とがあるが、入ってすぐの電気のスイッチを入館者が点けたり消したりするようになっている。消すと中の映像系の電気も消えてしまうので、他の観覧者が見ているときに消すとまずいことになると思った。狭い展示室なので大丈夫とは思うが。研修室では「古文書を読む」という講座もやっていた。
 吉野川の手前、阿波十郎兵衛屋敷に行く。400円。ここは人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」での親子の対面のモデルとなった人の屋敷。しかし実際には阿波十郎兵衛は、藩の罪を着せられて有無を言わさず息子ともども処刑されたという、なんともひどい話なのだ。時間が合えば人形浄瑠璃の芝居を見れるが、映像だけで済ます。
 近くにある阿波木偶(でこ)人形会館にも行く。400円。閉館間際で時間もなかったが、人形健という人形師の方がわざわざ説明をしてくれる。こちらが一人でもだ。話が面白い。
 この日は晴れだがビジネスホテルに泊まろうと思った。旅が終わりに近いこともあるし、明日は吉野川で寝るつもりなので。宿代は3500円。夕食を食いに外へ出て町をぶらつく。鳴り物に惹かれて行くと、公園で阿波踊りの練習があちらこちらでなされている。本番にはまだ2週間もあるが、2ヶ月以上もこうした練習が毎日行われているらしい。凄いことだ。