私の憧れの櫻井美紀先生(語り手の会代表)が36年続けていらっしゃる家庭文庫、
『ゆうやけ文庫』(毎月第二土曜日の15:00~16:00)に初めて行って来ました。
そこは、風が気持ちよく通る部屋で、歴史の感じられる本棚、膨大な資料類ひとつひとつがみんな息吹いているような、緩やかな時間が流れていました。
先生がおっしゃっている「まなざしを合わせて、気持ちを合わせて、心を合わせて」のそのままでした。
何の決まりも、形式もなく、柔らかな先生の微笑と声だけです。
集った子どもたちが、ふうっと気持ちが落ち着いた頃のタイミングで、そっと始まりました。
そよそよ風に吹かれるように、かわいいてぶくろ人形で、「たんぽぽ」。
みんなで「おはながわらった」を歌いました。
てぶくろ人形は、先生の手の温もりと、そこに命が宿ったようなお花の笑顔になりました
私は、すっと、おはなしの世界に入っていきました。
なんていい気持ちなのでしょう。
なんて優しい時間なんでしょう。
なんて平和なんでしょう。
素のままの自分がそこで楽しんでいました。
先生の語りは、私がいつかはそう語りたい「寄り添う語り」そのものでした。
櫻井美紀先生
先生から「語り手たちの会」発行の冊子にメッセージをいただきました。
語りの文化シリーズ・10「心をつなぐ語り」
「愛と平和を伝える語りを」
私は、初め、「私の想いはまさにここにある。私の語りもその想い一心だ」と思いました。
でもそれは、まだまだ、途上の小さな想いだったと知りました。
この想いは、私の必死な想いなのではなく、多くの語り手の人たちみんなが長い間持ち続けていた想いを受け継いで繋いでいくものなのだと感じ得ました。
先生にお時間を割いていただき、大事なお話を聞くことが出来ました。
本当にありがとうございました。
先生からのことばと教えを大切に、多くの語り手の人たちの想いを大切に、
素直に、少しずつ学び、これからも良い語りのために心を懸けていきたいです。