イキイキ生きる

 

　人間の心、「私」と自分のことを呼ぶ、その「私」の中心にあるものは何か？　とエリクソンは考えました。そして、「私」の中心にあるのは「≪私≫という感じ」という、無意識から意識に渡る”感じ”でした。

　The lie cycle completed　『人生の巡り合わせ、完成版』の第４章、「自我と人品　：　結びの覚書」p85、最後の行から。

 

 

 

 

 

実際に、好ましからざる衝動や感情に対して役に立つ防衛機制を作り出そうとすれば、自我をまとめるやり方は、私どもが「≪私≫という感じ」と呼ぶ、いまから議論する予定の、ある種、≪いまここ≫を生きる根源的な在り方を、当然快復することになると、私は考えます。「≪私≫という感じ」は、私が「中心」にいると感じると同時に「イキイキ、ピチピチしている」と感じることであり、私が「まとまっている」と感じると同時に、「自覚的」だと感じることであることです。このようにして、「≪私≫という感じ」があれば、私が「仲間はずれ」にされていると感じることもなければ、私が「イキイキ、ピチピチできない」という感じることもありませんし、私が「バラバラにされた」という感じにも、私が「ハッキリしない」という感じにも、なりませんよ。

 

 

 

 

 

　「≪私≫という感じ」は、イキイキ、ピチピチと生きがいを持って生きる上でなくてはならないものだと分かりますね。ひとりびとりが「主権者」として、すなわち、国家において「最高の存在」として生きていく上で不可欠なものが、この「≪私≫という感じ」であることも分かりますね。