エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#戦闘参加の悪影響 #ADHDみたい

2019-02-15 07:19:10 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの
 
#脳破壊社会ニッポン #トラウマを負わされること #ストレスホルモンが大量に出る
 現世考 : 上野のとんかつ屋 と 寛容な心    聴く耳と見る眼をいつも心に持ちましょう!   隠されている恵み 改訂版  「救い」というと、日常世界とはかけ離れ......
 

 

「発達トラウマ障害」Enpedia と 
 発達トラウマ障害を英語で・英訳 ‐ 英和辞典・和英辞典 Weblio辞典

 をご参照ください


 ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『大切にされなかったら、意識できなくても、身体はその傷を覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』
 第19章。「応用神経科学:恐怖に急き立てられた心を脳にもう一回繋ぎ直す/コンピュータ関係工学」から。p.326,第2パラグラフ,下から3行目途中から。その前もご一緒に。



トラウマはいかに脳波を変えるのか?

 

 ニューロフィードバックの実験室で,トラウマ・ストレスに長い間苦しんだ人で,既存の治療法が,歯が立たなかった人を何人も見守りました。その人たちの脳波パターンは様々でした。右側頭葉が活動しすぎな場合が多かったんです。右側頭葉は脳が恐怖を捉える中枢で,しかも,前頭葉があまりにも働かない,ということが同時に起こります。つまり,興奮しすぎた感情脳が心を支配している状態です。私どもの研究によれば,恐怖を感じる脳中枢を静めれば,トラウマが元になった様々な課題は減りますし,上等な頭の回転も進みます。これは,患者さんのPTSD得点を減らすのに役立っただけではなくて,頭がスッキリとするのにも役立ちますから,些細なことでも引き出されて動揺したその動揺を静める力を増していきます。

 トラウマを負わされた他の患者さんたちは,目をつぶると多動になるパターンがあります。自分の周りがどうなっているのかが分からないと,トラウマを負わされた患者さんたちはパニックになり,脳波も狂ってきます。私どもは,トラウマを負わされた患者さんたちの脳波がリラックスするように訓練します。しかし,別のトラウマを負わされた患者さんたちは,様々な音や光に過敏でして,(訳注:感覚刺激を受け取る脳幹である)視床が,要らない情報を取捨選択することができません。このような過敏な患者さんたちの中には,後頭部の脳のコミュニケーションパターンを変えることに集中する人もいます。

 私どものトラウマ・センターが,長期にトラウマ・ストレスに晒された人を上手に治療する治療法を探すことに夢中になっているとき,アレクサンダー・マクファーレンは,戦闘場面に晒されると,普通の脳がいかに変わるのかを研究していました。オーストラリア国防省は,アレクサンダー・マクファーレンの研究グループに,イラクとアフガニスタンで戦闘場面に配属されたことが,脳波のパターンも含めて,心理的,生理的に機能にいかに影響するのかを調べてほしい,と言ってきました。はじめのうちは,マクファーレンと仲間たちは,179人の戦闘員部隊の脳波を4か月間ずつ,中東に派遣される前後に測定しました。

 マクファーレン達が見つけたことは,3か年の内,何か月間戦闘に加わったか,その月の数が,後頭部の脳のアルファ波を余計に減らすことと関係がある,ということでした。後頭部の脳は,身体の状態を調べて,睡眠,空腹と言ってなくてはならない生理を整える役割を担当する部位で,ふつうは,脳のどの部分よりも,特に目を閉じたときに,アルファ波を出す部位です。

 



 結果は,後頭部の脳のアルファ波を減らす,ということでした。眠りや食に異常をきたす,ということでしょう。さきどりですが,ADHDみたいにもなるようです。

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