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素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーエグゼイド 第24話「大志を抱いてgo together!」

2017-03-26 08:55:35 | 仮面ライダーエグゼイ...
ロックバンドのメンバーが3人同時にゲーム病に感染、バグスターに身体を乗っ取られた。エグゼイドに変身した永夢と、突如現れたラッキー(シシレッド)はバグスターを圧倒する。患者に問診した永夢は、彼らが幻夢コーポレーションの新作ゲームのテーマソングオーディションに参加中だったことを知り・・・。


「まーた騙されちゃったね♪」という感じのスペシャル回である。

いきなり序盤にモーター、カイデン、ガットンの3バグスター登場、
からのシシレッド客演に、「あぁ、スペシャルだからお祭り展開ね」と納得してたんですが。
違った。俺は何度エグゼイドに騙されるのか(と言いながら嬉しい)

つまりは。幻夢の企画したイベントで3人のゲーム病患者を作り出し、
それを囮にして3人のライダーを外へおびき出し、
CRに一人残されたポッピーを連れ去るための作戦だったと。
なんてこった! モーターだけが置いていかれて一旦ピットインするとこまで作戦だったのかよ。
(カイデンとガットンだけ知らされていた作戦とか? もう何もかも信用ならねぇ)

そんなこととはまったく気づかず、
客演有りのお祭り回だし、新社長はお祭りキャラだし、とすごく和やかに楽しんでおりました。
・・・新社長の目が紫に光るまでは。
最後の社長の姿がモニターの中だと気付いたときは、本気で鳥肌立ちました。
いやもう、本当に騙された。騙された。

紫に光って以降の社長は、声までイケメンボイスに変化してるとか。言われてみれば確かに。
(いつも冒頭で粗筋紹介している声優の諏訪部順一さんだそうです)
この社長もバグスターだったわけですが、名前とかセリフから察するに
乙女ゲーとか恋愛シミュレーション、なんでしょうね、見た目はおっさんですけども。
(バグスターだと視聴者に悟られないためのフェイク?)(きれいに騙されましたけども)

「ポッピーを洗脳」ということでしたが、幻夢に帰ってきたポッピーが洗脳状態ということですよね?
本来のポッピーは歌と踊りが大好きな衛生省の職員なんだよね? そこはそういう理解で大丈夫だよね?
これがもし「本来のポッピーはバグスターサイドなんだけど、なんらかの目的で衛生省に潜入してた」とか言われたら
ショックすぎる。まぁそもそも、なんでバグスターが衛生省で働いてるのかっていうのが疑問なんですが。

さておき。とうとう10体のバグスターが揃いましたね!
敵の計画とは言え、ようやく10体が揃ったと思うとすごく感慨深い。
「揃った!」となぜか歓声のあがる我が家である。いやこれ、破滅の始まりだけどね。

ところで社長はパラドが作ったバグスターなのかな? 作れたんだな。
パラドはパズルゲームのバグスターだと思われますが、予定の10体には含まれてないんだよね。謎。

永夢とチームワークの話。

「つか、助けてくれる仲間はいないのかよ」
「いるよ、心強い3人の仲間が」


貴利矢のことも忘れずカウントしてくれて、ファンは感激の涙です。
というわけで。今回は10話「ふぞろいのDoctors!」と重なるエピソード。

「チームワークを維持するのって、難しいです」

というソラさんの姿は、「チーム医療って、難易度高いなぁ」とぼやいていた当時の永夢で、
でも今の永夢はそんなソラさんにアドバイスできるほど成長していて。
・・・と思いきや、永夢の「仲間」たちの返答は

「研修医ごときが、この俺に指図するな」
「お医者さんごっこに付き合う気はねぇ」


と、10話の頃とまったく進歩ない有様だったりして。
懐かしいなぁ、この「ガシャットを賭けて勝負だ」っていう展開。
バグスター撃破した後の

「トドメを刺したのは俺だ」
「一番レベルの低いガシャットを使ってたのは、俺だ、俺の勝ちだ」


っていう流れも10話そのままなんですが、
当時と違って本気でガシャットを取り合ってるわけじゃないっていうのが、
なんかもう、お前らじゃれあってるのかよ!っていうね。ありがとうございます。

「案外チームワークいいじゃん」

なーんて解説を入れてくれるのが、いつもだったらポッピーの役割だったんですが、
今回はニコちゃんなんだな・・・さらりと担当が変わっているのが切ない。

その他。

・普通に考えたらガットンvs大我(ロボット火力戦)、カイデンvs飛彩(刃物対決)だろうなと思うんですが、
 そこ、逆なんですね。間合いの狭いカイデンに遠距離から火力戦仕掛ける大我が鬼畜(笑)

・モータスにリプログラミングかける永夢。しかしなぜかバイクだけ解体。
 正直、リプログラミングはこのゲームで最強の技なので、ゲームバランスを崩すものなんですが、
 それでもやっぱり、使う時は一撃でバグスター消去するべきじゃない?
 例えば今回の件なんか、バグスターの姿で長く戦ったことで、患者の体に負担かかってたわけだし。

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仮面ライダーエグゼイド 第23話「極限のdead or alive!」

2017-03-19 23:00:00 | 仮面ライダーエグゼイ...
黎斗に対抗するには、貴利矢が遺したシステムがデータとして入った新型ガシャットに頼るほかない。飛彩は新型ガシャットの分析を急ぐ。バグスターの遺伝子を書き換える力を持つ新型ガシャット。飛彩は、マイティブラザーズXXを生み出した永夢なら使える、と判断。ゲンムXと戦うエグゼイドに新型ガシャットを託すのだが・・・。


黎斗が消滅して、ここで第2章完結、ですね。
黎斗がラスボスかと思ってました。違ったのか。

さて仮面ライダーではしばしば、
「大勢の命を救うために一人の命を犠牲にすること」
の是非が問われてきました。
たいていの場合、その「一人」は無辜の市民があてられるんですが、
今回の「一人」は、すべての黒幕である檀黎斗なわけで。

「あいつをぶっ倒さなきゃ、また誰かが犠牲になるのわかんないの?」
と叫ぶニコちゃん。
「あの男の命か、大勢の命か。お前はどっちを取るんだ?」
と問い詰める大我。

対してドクターとしての立場を貫く永夢と飛彩。

「仮面ライダーである前に、僕はドクターです」
「俺たちドクターの仕事は、人の命を奪うことじゃない」
「命に優先順位なんてつけられない」


再度、黎斗の前に立った永夢は「ゲンム、お前の運命は、俺が変える」と宣言し、
彼の中のバグスターウィルス抗体をリプログラミングすることで、このゲームから強制退場させる。
「僕は、黎斗さんの笑顔を取り戻したい」

だが残念なことに、黎斗の笑顔は「宝生永夢を屈服させること」にあり、
永夢のこの行動自体が、彼にとってこれ以上ない屈辱だったと思う。
結局、天才に対する嫉妬で邪道に落ちた彼の魂は、誰にも救うことはできなかったんじゃないかな。
それこそが、悪魔に魂を売り渡すということだ。

そしてなにより。自分を、自分の大切な人を、周りの人たちを不幸に陥れた相手に対して
自分の患者として平等に救いの手を差し伸べる永夢の慈悲深い行動は、逆に恐ろしさすら感じる。
黎斗を救うことができなかったと、屋上でひとり泣く永夢。
黎斗が喩えたように、それは水晶のように強く純粋で、
清濁併せ呑んで生きている他者とは圧倒的に違う何かを感じたりします。深読みしすぎかな。

それはさておき、永夢の変身する表情がどんどん格好良くなってきてて、
今回の二度目の変身とか、表情も声もめちゃくちゃ格好良かったですね!!!


貴利矢の残した「リプログラミング」

「監察医はずっとおまえの秘密を調べていた。その理由は、バグスターを根絶するために、
 世界で初めてのバグスターウィルスを探していたからだ」
「ビンゴ、だからレーザーは消されたってこと」


「アウトブレイク」という、パンデミックを描いた映画を昔見たんですが、
解決の鍵となったのが、感染源となった一匹の猿だったんですよね、たしか。
バグスターウィルスは分裂するごとに変異を繰り返してきたんですが、
オリジナルである永夢には、すべてのバグスターウィルスのベースとなっている完璧なデータがある。
だからこそ貴利矢はそれを探していたし、リプログラミング最後の鍵になり得たのかなぁとか。

とは言え、簡単に完成には至らないんですが、
焦る永夢に対する飛彩の言葉が、熱かった。

「おまえはマイティブラザーズダブルXを生み出した。その理由は、おまえ自身にある!」
「お前の体内のウィルスは、すべてのバグスターを、すべてのガシャットを生み出した根源。
 お前にはガシャットを生み出す力があるはずだ」
「永夢!永夢、おまえの運命はそんなものか、
 お前が信じた監察医は、お前にすべてを託したんだぞ!」


ただひたすら、貴利矢のデータと永夢の力を信じ、声を、気持ちを送り続けるんですよ。
なんかさ、序盤は自分の力だけを信じ、周りの人間など「ノーサンキュー」と拒絶していた飛彩が、
他人の力を信じ、お前なら出来ると声援を送り続けるという状況がさ、
なんかすげぇ、すげぇよこの展開!って。すごいよね、飛彩。

っていうか、研修医じゃなく「永夢」って呼んだの、初ですか?

結局のところ、ゲームの鍵を握っていたのはオリジナルのウィルスを持ってる永夢だったんだよな。
赤い瞳に切り替わったときが、オリジナルのウィルスが顕在化してる状態なのかな。
13話、ダブルマイティのガシャットを完成させる永夢に愕然とする黎斗の姿がありましたが
今にして思えば、いや起動できて当然じゃね?っていう気が。少なくとも、即死する展開ではないよな。

だから黎斗の最大の反省点は、自分自身をバグスターウィルスの宿主にすべきだったってことだよね。
そうしていれば、自分が新しい生命体の父祖として君臨することができたし、
リプログラミングという最強の力も手にすることができたかもしれないよね。

とは言え、永夢もどこまで自分自身を残しているか曖昧な状態なので、
自分がウィルスの母体になったところで、黎斗の自我も飲み込まれる可能性もある。
天才に対する嫉妬に狂った状態でゲーム病を発症してバグスターに乗っ取られたら
世界は瞬殺で即終わっていたかも。うーん、永夢のおかげで結果オーライか、今んとこ。

さて、ラノベなんかでもよくあるのが、
他の能力者の力を無効化、無力化、中和、リセットできるキャラが実は最強という設定。
ツイッターでも指摘されていましたが、バグスターウィルスを初期化できるということは、
敵のみならず、味方のライダーをも無力化できるということで。(今回のゲンムのように)

現時点の永夢を見る限り、悪用の心配はないと思うんだけど、
ゲームバランスを崩すほどの最強の力が存在するというのは、なんか不安な気もします。


パラド。

トリックスター的な立ち位置にいますが、彼の存在はデジタルというか、
「面白いor白ける」という基準で、0か1かにはっきり分類されていて。
黎斗の存在は、バグモンを葬った時点でパラドにとっては「白けるヤツ」に分類されてしまったんだなと。

「あいつは自分が神だと勘違いしている。
 俺たちバグスターを生み出しておいて駒に利用する、むかつく奴だ。だから気にすんな。
 あいつはすでに、心も体も死んだようなもんだ。
 とどめを刺したからって、命を奪ったことにはならない」


いや死んでないけどね、なんなら、今が一番生き生きしてるけどね。
でもパラドにとっては「むかつくヤツ=不要=死んだも同然」が等号で成立しちゃうんだ。

「ああ、やっぱり不便な生き物だな、人間っていうのは」

このセリフの意図は「死んじゃうから」ってことでいいのかな。
しかしいまさらですが、パラドは何のゲームのバグスターなんだろうね。
前にも書いたけど、16話の「打倒MのParadox」っていうサブタイがすごく気になるんですよね。
エグゼイドのサブタイって、ダブルミーニングの場合が多いし。

うーん、もしもだけど、もしもパラドが「もう一人の永夢」だったとして。
それも、黎斗の人生を狂わせた才能の持ち主、天才永夢の性質を受け継ぐものだったとしたら。
黎斗が文字どおり命まで賭けて作り上げようとした最高のゲーム「仮面ライダークロニクル」を
もっとも憎むべき才能の持ち主に横取りされ、彼の手によって完成させられてしまうことになるのでは?

これは根拠のない妄想なので、まぁ読み違えの可能性も高いとは思うんですけども、
もしもそうだったとしたら、報われなさすぎるよ社長・・・。


その他。

・「一両日中に檀黎斗の陰謀を阻止できなければ、君たちドクターをCRから除名、
  仮面ライダーの資格を剥奪することを決定した」
 という衛生省からの通達。すでに剥奪され済みの大我がにらみつける目線がいい。

・「どこかで見覚えがあるはずだ」という飛彩の言葉に
 「そういえばこどもの頃」と記憶を手繰り寄せたのがグリーンの「永夢」で、
 それに対し「そうなのか」と他人事のように相槌をうつのがオレンジの「M」
 この反応の違い、何気に怖い。Mは記憶を持ってないとか?

・「ドレミファビートの感染者はどこだー!」と叫ぶ黎斗ですが、
 ポッピー!ポッピーがさっき近くにいましたよ!っていう。気付かれなくてよかったね。

・多くのバグスターを単なるデータ、単なる駒として扱っていた黎斗が、
 最後は自身もデータとしてバグヴァイザーに取り込まれるとか、いいですよね。

・来週はとうとうグラファイトも復活ですが、
 やっぱりポッピーとグラファイトがクロニクルのデータに利用されるんだろうか。
 ポッピー、消える?消えないよね? ダークポッピーとかにもならないよね?
 (先が読めないから大丈夫とは言い切れない)

・こども雑誌の表紙に出ていて、早い段階で目に入ってしまってたマキシマムさん。
 このデザインはないわーありえないわーと激しく思っていたんですが、
 なんかもう展開がすごかったのでデザインとか全然気にならなかった。
 うん、まぁ冷静に見るとダサい以外の感想出てこないけども。

最後に。
やっぱりこの第2章をこれだけ盛り上げたのは檀黎斗というキャラクターであったし、
それは岩永さんの怪演のおかげだと思う。
本当に、瞬間瞬間を全力疾走で演じきってくださったこと、素晴らしかった。

放映直後にアップされたご本人のブログが、黎斗の思いを補完していて
今回のエピソードは彼のブログとセットで楽しむべき作品だなぁと思ったので
いつでも読めるように自分用メモ貼っておきます。檀黎斗、本当にありがとうございました。



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仮面ライダーエグゼイド 第22話「仕組まれたhistory!」

2017-03-14 08:00:00 | 仮面ライダーエグゼイ...
バグスターウイルス散布の容疑で衛生省に拘束されかけた黎斗がゲーム病を発症。永夢と飛彩によってCRに搬送された黎斗は、永夢らにバグスターウイルスを生み出すきっかけとなった真実を語り始める。一方、監察医務院で飛彩は、貴利矢のノートPCの中から驚くべきデータを発見する。


「すべてのきっかけは君なんだ、永夢」

という黎斗の言葉から始まる真実。
まさかこのタイミングで暴露大会が始まるとは思ってなかったのでびっくりです。

「すべてのきっかけ」は2000年 当時はおそらく永夢7歳、黎斗13歳。

「実はね、先生。君くらいの年の頃、夜は家に一人でいることが多かったんだ。
 大好きなゲームをやったり、今までにない新しいゲームのアイデアを考えたりして、
 一人で過ごすことに慣れてた」


12話で語られていた永夢の少年時代。
この思いついたアイデアを手紙にして幻夢コーポレーションに送るのですが、
それを読んだ黎斗は、激しい衝撃を受ける。

「そのとき私は自分の才能が、この世で一番とは限らないことを知った」

もしもこれを思いついたのが知識や経験の豊富な成人だったら、黎斗も納得できたのかもしれない。
しかし相手が自分より6歳も年下の少年だったことに、感情の行き場を失う黎斗。

そんなとき偶然、黎斗のパソコンに新しい生命体、バグスターウィルスが生まれる。
(ファンレターとの前後関係は明確にはされていないし、
 2000年問題からバグスターが発生した→2000年1月1日誕生の可能性が高く、
 おそらくバグスター誕生が先なんですが、流れとしてファンレターが先の説を推したい)

ところで話がそれるんですが。最近次男のリクエストでゴーバスターズの1・2話を見まして。
こちらも基本設定はエグゼイドと同じなんですよね。
ゴーバスターズの物語。ウィルス(バグラス)の誕生を発見した博士は
世界中のパソコンに蔓延することを恐れ、システムごと亜空間に転送し世界から隔離する。

「隔離」はウィルス対策として有効な手段だし、
それまでの黎斗だったら、ウィルスの隔離・根絶を選択したかもしれない。
だがしかし、永夢の存在に打ちのめされていた彼にとって
新しい生命体の誕生はある意味奇跡、彼だけにもたらされた天啓に見えてしまった。

「バグスターウィルスを使えば、かつてないゲームを開発できるかもしれないと考えた私は、
 実験のため、サンプルデータを君に送った。
 君はそのゲームをプレイして、バグスターウィルスに感染した」


目の前に現れた「天才」を超えるため、彼は悪魔に手を貸し、
さらに、その悪魔で「天才」を汚しウィルスの母体にするという、おぞましい方法を選ぶ。
えげつないですね! 救いのないえげつなさですね!
「覚えてる!手紙のお礼にって開発中のゲームが届いて、当時喜んだ記憶が!」
という永夢の表情が、黎斗の行いの外道さをより際立たせます。

2001年 永夢8歳で交通事故に遭い、日向恭太郎の執刀で命を救われる。

2011年 永夢18歳、天才ゲーマーMとして活躍。

「君の体内のバグスターが成長していることを確信し、財前美智彦に君の手術を依頼した。
 成長したバグスターウィルスを採取するために」


手術は財前の想定を超え、財前と助手たちは過剰なウィルスを浴びて消滅。
黎斗は採取したバグスターウィルスを入手し、そこから10個のプロトガシャットを作る。
2012年、ゼロデイの発動です。

「じゃあ、すべてのバグスターウィルスは・・・」
「あぁ、永夢から採取したウィルスが元になっている」


大勢の人たちが消滅し、大事件となったゼロデイですが、
それすらも、黎斗にとっては仮面ライダーとバグスターを使った
「テストプレイ」に過ぎなかった。

「それを利用して5年前、お前はゼロデイを引き起こして、
 自分の父親にすべての責任を押し付けたんだ」
「仕方がなかったのさ!究極のゲームを完成させるためには
 私が捕まるわけにはいかなかったからね」
21話

おそらくプロトガシャット製造元である幻夢コーポレーションが責めを受けたときに
正宗パパが代わりに全ての責任を取ることまで、事前に打ち合わせ済みだったんだと思われます
余談ですが、前回の正宗パパの「君が宝生永夢?」というつぶやきは、
「君が黎斗の人生を狂わせた『天才』か」という意味だったんでしょうね。

さて前回、「なんでよりにもよって生死をかけたサバイバルゲームを選んだかな」などと書いてたわけですが、
こうしてみると、黎斗の考えた究極のゲームが
「現実世界で展開されるサバイバルゲーム」だったのも、なんか納得いく気がします。

それは誰にも思いつけないような、すべての人が熱狂する、すべての人を虜にするような
「最高のゲーム」でなければいけなかったし、
すべての人を等しく夢中にさせるには、「死」で支配するのが一番効率的だった。

それはもはやエンターテイメントでも何でもない、
ゲームマスターによる恐怖の支配でしかないんですが、
考えすぎるほど考えた挙句、道を踏み外してしまったんだろうなぁ。

さて「劇中の悪役はなぜかくもペラペラと自分の悪事を語るのか」というのはあるあるツッコミですが
この黎斗に関しては、なぜ素直に自分の悪事を暴露したのかが、手に取るようにわかるわけで。

「やはり君は水晶のような人だ。
 君の中に私の心を映し、優しく輝きを放っている」


彼にとっての「水晶発言」は、穢れなき存在である永夢を嘲笑い、
そして、本人も気づかぬうちに黎斗のもたらした毒で侵されきっている永夢の姿を、
嘲笑うものだったんですよ。はじめから。(最初の水晶発言回の録画を消したことを激しく後悔)

「君は最高のモルモットだよ。
 君の人生は全て、私の手の上で転がされているんだ」
「君の水晶を砕くのは他でもない、私だ!」


永夢を天才であると認めたゆえの、固執。
おそらく永夢が彼の前に膝まづき、彼の才能を褒め称えることを、黎斗は望んでいるのでしょうが、
勝負の場から外れたところで策を弄し永夢を陥れている時点で、
彼は天才との勝負に自ら負けを認めたも同然であると、まだ気付いていないんだろうか。

だが、黎斗のおぞましい告白を聞いても、彼の水晶は砕けなかった。
告白を聞いていたのが宿主の永夢ではなく、寄生しているバグスターだったから。
黎斗の説明を聞きながら、静かに赤く光り、そしてすっと光を失う永夢の瞳。
その姿からは永夢のある決意を推測させます。(後述)

さて余裕綽々で自らの悪事を暴露しきった黎斗ですが、
仮面ライダークロニクルの完成には、まだ2つのゲームデータを集める必要があるはず。
ところで残る2つは奇しくもプロトガシャットからバグスターの実体化に
成功したサンプルなわけですが(グラファイトとポッピーピポパポ)
彼らの存在が、今後2話の展開で絡んでくるんでしょうか。


一方、対バグスターウィルス側。

貴利矢がゲンムに消されたのは、知ってはいけない事実を知ったからだと思っていたんですが。
監察医とは通常のドクターより研究職に近い職業とのことで、
他のライダーたちが、発症した患者相手に外科的治療を行っていたのに対し、
貴利矢だけは、黎斗がもっとも恐れる「バグスターウィルスの根絶」を目論んでいたんですね。
しかも、誰も信用できないとソロプレイに徹していた彼が、11話をきっかけに、永夢と協力体制に入る。

今にしてみれば、貴利矢が隠し持っていたものはゲンムに対する切り札だったわけで、
「信用できねぇな」と頑なに周りをつっぱねていたのも深く納得。

その彼が他のドクターと協力し研究を進めていけば、
黎斗の想定よりも早くウィルスの根絶手段が確立される恐れがある。
貴利矢があの時点で消されたのは、都合の悪い真実を暴露されるのを恐れたのではなく、
根絶手段の完成を引き延ばすのが目的だったんじゃないかなと。

「中のデータなら俺が持ってる。監察医の残した形見がな」

その切り札。リプログラミング。

「わかりやすく言えば、DNAのエビジェネティック装飾の消去、および再構成」

とのことですが、公式サイトでも簡単な説明があって
パソコンに例えると、ウィルスにやられたハードディスクを初期化して
出荷状態に戻すような治療法らしいです。

つまりゾンビを消滅させるのではなく、
ゾンビ化した状態をリセットできる(倒せる状態に戻す)という感じでしょうか。
黎斗が指摘していたように、すでに多くの人たちの中にバグスターウィルスが潜伏しているとしたら
その治療にも有効なんですよね。すごい!

しかしその一方で。
永夢がこのリプログラミングを受けたら、ゲーム病発症以前の状態に戻される可能性があるのでは?

そう、黎斗の告白を聞いて「自分こそバグスターだ」と確信した永夢が、
その存在を消滅させるために、自らを初期化する、そんな展開もあり得ると思うんですよ。
ウィルスは自殺を選択できるのか、とかちょっと面白そうなテーマですが、おいといて。
24話の物語の折り返し地点で、今まで必死で戦ってきた「永夢」が消滅し、
「医者なんて知るかよ」というチャラ永夢から物語がリスタートするとか、めちゃくちゃ怖くないですか?


その他あれこれ。

・ほぼ無敵状態を誇ってきた黎斗が、衛生省のガサ入れにあっさり負けるという意外な展開。

・「ボーズオブテラー」良いタイトルですよね。一度聞いたら忘れない。

・しかし作さんの企画書を見ると、プログラミングとゲームデザインは別の才能なんだなぁと、つくづく。
 なぜゾンビゲームに坊主出してきた。

・ガシャットのインストールが済んだと同時に抜き取る大我に
 「ちょっと待って!デバイスの切断をしないと!データが壊れる危険性が!」と焦る私。

・チャリに乗るチャーリー、というネーミングに、視聴後に公式サイト見てようやく気づいた。
 (夫から「俺は名乗った時点で気づいたけど」と笑われる)

・あの容器なアメリカン野郎のチャーリーが黎斗の体使ってるという事実が
 なんか妙に楽しくてたまらない。

・自転車の妙技がまた見られて嬉しかったです。

「お前たちのゲームも、いよいよファイナルステージか」
 永夢が変身できなくなったことでお怒りになるかと思いきや、意外と冷静なパラド。

・そして何はともあれ黎斗劇場。すばらしかった。素晴らしいの一言に尽きました。
 なんていうか、すっごく生き生きとしてて。黎斗は本当に、死んでから生き生きと生きてますよね。

 黎斗こと岩永さんは雑誌「宇宙船 vol.155」のインタビューで
「僕もいつでも脱げますよ!機会をいただければ(笑)」と語っていらっしゃったので
 よかったですね!と心の中で惜しみない拍手を送っています。
 あと、ゲンムコーポレーションへの凱旋! ラスボス登場って感じ、素晴らしい!素晴らしい!

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仮面ライダーエグゼイド 第21話「mysteryを追跡せよ!」

2017-03-07 13:00:00 | 仮面ライダーエグゼイ...
ゼロデイで息子を失って以来バグスターウイルスの謎を追い続ける刑事がゲーム病を発症。その刑事の思いを聞いた永夢は、貴利矢の命の消滅の理由が知るために飛彩の制止を振り切り捜査への協力を申し出る。獄中の黎斗の父・正宗と面会した永夢はついに、バグスターウイルスが生み出された秘密を聞き出すことに成功するのだが・・・。


貴利矢さん回である。貴利矢さんいないけど、気持ちは貴利矢さん回。
登場バグスターもギリギリチャンバラのラスボス、カイデンです。

「すぎたことを調べて意味はあるんでしょうか。
 そんなことをしたって、失った人が帰ってくるわけじゃない」


上杉刑事に向かって問いかける飛彩。
そもそも医学というものは、失われた多くの命を調べ、その原因を究明し、
対策を講じることで、ここまで進化してきているわけですが。
しかし実際問題、小姫ちゃんの仇であるグラファイトを討ち、
真相を解明したところで、彼女が戻ってくるわけでもなく。

「俺たちドクターの仕事は患者を救うことだ。謎解きじゃない。
 監察医と同じ運命をたどることになってもいいのか?」


余計なことには関わらず、ただ目の前の患者を治すことだけに全力を尽くす飛彩。
それも正しい在り方。
一方、永夢は飛彩とは違う在り方を選択する。

「いえ、(捜査は)僕の仕事でもあります。
 上杉さんの体を治して、笑顔を取り戻したいんです」


そして、ゲンムと対峙した永夢の叫び。

「お前のせいで、大勢の人の命がなくなった。
 上杉さんの家族の無念を、飛彩さんの恋人の無念を、
 そして、貴利矢さんの無念を晴らす!」


「小姫ちゃんの無念を晴らす」という、
その行為に何の意味があるのか?と飛彩が諦めていた行為を
永夢が代わりに背負って戦っている。

「俺は見くびっていたのかもしれない、あいつのこと」

かつて研修医風情とバカにしていた永夢に対して、
正しく評価を見直せるところが、飛彩のすごいとこだよなぁと。

檀正宗。
うーん、正宗パパの狙いがまったくわかりません。
貴利矢が黎斗に殺されたと知って「そうか、彼には期待していたんだが」と言い、
永夢に対して「君なら止めてくれるのか、私の息子を」と問いかけるパパですが。

その一方で、真相究明のために長年足を運び続けている上杉刑事に対しては、
「5年前の事件は、もう終わったことですよ」「あなたにお話しすることは、何もありません」
と、取りつく島もないわけで。

憶測ですが、このパパは黎斗の唯一の味方なんじゃないか?
だとすれば、貴利矢が訪問したことが黎斗に筒抜けになったことや
今回の永夢の訪問があっさりバレてることも合点がいきます。あの親子、きっとツーツーだよ。
愛する息子のために黙して語らず、息子を邪魔するものが現れれば
エサを与えて息子の前におびき出す役目とか、テンション上がるよな!

しかし貴利矢に対して「期待していた」とはどういうことなんだろう。
彼に何を期待していたんだろう。
黎斗のよき理解者、協力者、陳腐な言い方をすれば
「友人」になってくれることを望んでいたとか? いや無理だろ(即答)

まぁ、パパは貴利矢が友人をゲーム病で亡くしたことを知らないから、
そういったしがらみさえなければ、とても魅惑的に思えるような話をしたのかもしれない。
憶測ですけども。

とりあえず、パパは永夢のことを知っていた。
まぁ「世界初のゲーム病患者」だから知っていて当然なんだけど、
それ以外のこと、永夢が把握していないことも、知っている気配がある。
おそらく永夢には、仮面ライダークロニクルで果たすべき何らかの役割があって、
そのために「生かされてる」って感じがする。

「天才ゲーマーMを推薦したのは、黎斗なの」

ポッピー!それ重要情報!もっと早く教えて!!

黎斗。

「満たされない人々に、夢と希望を与える。
 それが、ゲームというエンターテイメントの使命だ。
 そして、それを実践させる神の才能が、私にあるのだからな!」


おそろしく自分勝手なことを声高に叫び、
死んでいった人たちの無念を突きつける永夢を無情に蹴倒します。いいぞ!

しかし、エンターテイメントの必要性、素晴らしさについては異論ないんですが、
なんでよりによって「現実世界で生死をかけたサバイバルゲーム」を選択したかな社長。
例えばハンターハンターのグリードアイランドとか
エグゼイドだとドレミファビートとかジュージューバーガーとか
現実世界でプレイして楽しめるものが他にいくらでもあるだろ?と思うのですが。

そんなこんなで死のデータを蓄積した黎斗、いよいよレベルX(未知数)に進化。
しかし、その理屈でいくとダブルマイティはレベルがダブルXだぜ?って思いましたが、
エグゼイドも未知数にまで進化しようと思ったら、何かのデータを集める必要があるんだろうな。

大我。

「目には目を、ゲームにはゲームを、だ」

という理屈で、作さんにゾンビを倒すゲームの作成を依頼します。
いや400万じゃ足りないよね? あと制作期間もかなり必要だよね?

しかしメカラウロコの作戦だった。
OPに作さんの名前を見たときも、この展開はまったく予想できなかった。
そういや15−16話に登場のリボルバグスターは「味方だからダメージにならない」という
ゲームシステムに則って、エグゼイドの攻撃を全て無効化してた。ルールが全てなんだよな。
「ケチャップをかけてゾンビを消すゲーム」を起動すれば、ゲンム消せるって話ですよ。そうなの!?

現在、ガシャットを作ることができる黎斗が「ゲームマスター:神」であるわけなんですが、
その黎斗がクズ呼ばわりした作さんも、実は神に対抗できる存在だったという。
そう考えると、黎斗は作さんをすぐに始末してしまうべきだったんですね。
それを正当に評価することなく、クズ呼ばわりしてバグスターの依り代にして弄んだだけ。

もし本当に、このさき作さんのガシャットで
黎斗が窮地に立つような展開になったら、とか考えたら
心が踊るな! それまでゲンム生きてるかな。

だって次回予告がアレですからね。
何が起こるんだろう。ドラゴナイトハンターZはおそらく一番最後(24話)なので
次回はシャカリキスポーツorドレミファビートですね。どっちだ。

ちなみにここまで登場の各ガシャットのラスボス。残りは3体。
01:ソルティー(12話)
02:アランブラ(14話)
03:リボル(16話)
04:モータス(18話)
06:ガットン(19話)
07:カイデン(21話)
08:バーニア(20話)

なお。今回ゲストの上杉刑事は諏訪太郎さんでした。
バグスターが倒されたときに、余韻っぽくご本人もわたわたと踊ってらしたのが最高でした。

最後に戦闘シーンで印象に残ったあれこれ。

・ブレイブのドラゴナイトハンターZフルドラゴン。
 永夢や大我は最初にフル装備したときは使いこなすのも精一杯な感じだったんですが、
 Lv.50を使いこなした飛彩には問題なかった。
 なんか、あっさり使いこなされるとそれはそれで寂しい。

・スナイプのLv.50も慣れてきた感じですね。
 レベルではパラドと互角、経験値では大我の方が上とのこと。経験値関係あるのか。

・ゲンム。動きが素晴らしい。
 のけぞって攻撃を避けるとことか、くるりと回って立ち上がるとことか最高です。

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仮面ライダーエグゼイド 第20話「逆風からのtake off!」

2017-02-26 21:50:00 | 仮面ライダーエグゼイ...
ゲームをするときに性格が変わるのもバグスターウイルスが原因?と、不安を抱く永夢。新たなバグスターが出現し、飛彩がブレイブレベル50に変身し戦うが、永夢は「もしもまたバグスターに身体を乗っ取られたら・・・」と脅え、エグゼイドに変身できない。そして飛彩もレベル50のパワーを使いこなせず、パラドクス相手に苦戦、変身を強制解除し倒れてしまう。


自分の存在そのものに確信を持てず、
恐怖からエグゼイドに変身できなくなった永夢。
なんとなくなんですが、たぶん彼はこのままずーっと変身せずにいられた方が
良かったんじゃないかなぁ、という気がします。
それは逃避だし、何の解決にもならないんだけど。

「哀れで見てられねぇな、エグゼイド。
 ビビってんならガシャットを置いてここから立ち去れ。
 一生自分の身だけ守って、一人で笑ってろ」


変身できない永夢を嘲笑うような大我の態度。
でも彼は、自分の正体に怯え6年前の自分の陰に隠れ息を潜めていた「永夢」が、
前回の飛彩の言葉に呼び起こされて、再び表層へ戻ってくる様子を見て、
彼はバグスターである永夢の気持ちを「理解」し、「期待」したんだ、と思う。
(見直して気づいたけど、永夢=バグスター前提で走りすぎですね私)

戦わないならまた6年前の自分の中に帰れエグゼイド、
だがお前は違うだろ、戦うためにこそ、この場所へ帰ってきたんだろ?

前回(19話)「全てのバグスターは、俺がぶっ潰す」と宣言していた大我だけど
もし本当に永夢がこの戦場を立ち去ったら、見逃すつもりだったのかもしれない。
大我の中で、永夢の存在が、少しずつ変わりつつある。

「ったく。俺のアドバイス無視しやがって」
「僕、ドクターとしてこれからも、向き合い続けていきます。患者とも、自分とも」
「フッ、勝手にしろ」


もっとも、飛彩に対する姿勢(後述)とは全然違うということに変わりはなく。
アドバイスに従っていれば命は助けてやったのに、というその笑いの裏を返せば、
ここらから先の地獄への道連れとして、認められちゃった感じがあります。それもまた信頼。

とりあえず、ここの永夢の変身シーンは
4歳次男まで「かっこいい!」と絶賛するほど良いシーンでした。すごく良かった。

そんなこんなで。今回は大我回でしたね。

Lv.50のガシャットでパラドと対等以上の活躍を見せる飛彩ですが、
飛彩の身体がそのパワーに耐え切れず、崩れ落ちる。
戦闘での物理ダメージはなかったように見えたのですが、
戦闘終了後の飛彩は、過去になかったほどの重傷を負っているように見えます。Lv.50やばい。

そして大我。目の前で永夢が力尽きたときは、採血だけして放置してたのに(14話
飛彩が倒れたときは、ちゃんと自分の病院に連れ帰って手当てするという、えこひいき発動(笑)

「俺が、水に流したとでも思ってるのか。
 俺の怪我を治して恩を着せれば、認めると思ったか、俺の大切な小姫を死なせたお前を!
 たった一度の失敗が、取り返しのつかないことになる。それがドクターだ」


飛彩は大我に対して無関心を貫いてるような感じでしたが、
小姫ちゃんの件をずっと根にもってました。そういえばそうだった。

でもさ、わざとじゃないじゃん? 死力を尽くして戦ったけど、結果及ばずってことじゃん?
医療ミスじゃないのに、医師免許を剥奪されて、ここまで根深く恨まれてるっていうのが
どうしても理解できない視聴者なわけですが。

しかし、そんなタイミングで「仮面ライダースナイプ エピソードZERO」の予告が公開されまして。
これを見れば、その辺の謎も解けるに違いない! まぁBlu-rayの特典映像なんですけどね。ぐぬぬ。



ともあれ。予告部分だけ見ても、6年前の大我が「天才医師」と呼ばれる、
飛彩に似た境遇にあったことが推測されるわけで。

「失敗知らずのお坊ちゃん。
 お前こそ、そんな体でオペを続けて、俺みたいになってもいいのか?
 俺には失うものは何もない。
 だから言ってんだ。仮面ライダーは俺ひとりで十分だってな」


飛彩を戦いの場から遠ざけようとする大我は、
飛彩を6年前の自分に重ねているように見えるし、
かつての自分と同じように闇に落ちそうになる彼の腕を掴み、
おのれの身もかえりみず、光の中へ投げ戻そうとするようでもあり。

守りたい存在(飛彩=かつての自分)に対して理解を求めず、
滅ぼすべき存在(永夢=バグスター)と共に戦うことを選ぶ。
「仮面ライダーエグゼイド」は、大我の物語なんじゃないかという気がしてきた。

「闇医者、お前の存在はNoThankYouだ」と大我を全面否定していた飛彩が
「認めたわけでも許したわけでもない」と言いながらも
現状を打破する有効な手段として大我にガシャットを託したのは、転機ですね。
この回、何気に転機が詰まってるぞ。

そしてこの「デュアルガシャット」というシステム。
パラドが1人で2種類の能力を自在に操ることができる一方で、
飛彩と大我が1つのガシャットを共有し、使用するたび二人の思惑がぶつかりあうっていうのは
すごい、すごい仕組みですよね。唸る。

「君にLv.50が扱えるのか? また5年前のように失敗しても知らないぞ」
「あのとき、俺はプロトガシャットの副作用を味わった。
 しかし。だからこそ、今の俺がある。扱えるさ、今の俺なら」


その言葉のとおり、飛彩よりも上手にLv.50ガシャットを使いこなし
戦闘後のダメージも、それほどひどくない模様。5年前にどんな目にあったんだよ大我。

関係ないけど、今回Wマイティで戦った永夢も、戦闘後の頭痛の描写がなかったよね?
変身することで元に戻れなくなるかも?という恐怖とは裏腹に、症状が改善してる?
ゲーム病を受け入れたことで、さらなる進化の余地が出てきたとか?

黎斗&パラド。
しれっとおうちに帰ってきましたパラド。
そして黎斗の椅子に座り、まるで支配者のごとく振る舞う。

「少しは頭を冷やしたか?
 お前は黙って仮面ライダークロニクルを完成させれば、それでいいんだよ」


しかし、あくまで主導権は譲らない構えの黎斗。

「君は何も知らない。
 自らの、死のデータを手に入れてまで、デンジャラスゾンビを私の力に選んだ意味を。
 このガシャットはLv.10であると同時に、レベルX(エックス)でもある。
 つまり、未知数ということさ」


果たしてゲームの中に「未知数の存在」という不確定要素を設定することは可能なのか?

ともあれ。どんだけダメージを負っても死なないゲンムですが、
毎度、帰還するたびにボロボロになっていて、
前回も書いたけど「死ぬほどのダメージを何度くらっても死なない」という生き方は
すさまじく、恐ろしいよね。その覚悟は一体どこから来たものなんだろう。

おまけ。永夢を演じる飯島さんのツイート。
動く点Pってパラドですよね!って思いました。



さらにおまけ。黎斗のバグスターラスボスコレクション。
01:ソルティー(12話)
02:アランブラ(14話)
03:リボル(16話)
04:モータス(18話)
06:ガットン(19話)
08:バーニア(20話)

残り4体。シャカリキスポーツ・ドレミファビート・ギリギリチャンバラ・ドラゴナイトハンターZ。
いやちょっと待て。あと4話でちょうど第2クールが終わるぞ(鳥肌)
カウントダウン終了がそこまできてる。波乱の予感しかない。
でもドラゴナイトハンターZのラスボスとか、倒せる気がしないんだけど・・・。

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