草の実窯だより

岐阜県のはしっこの里山のふもとから おりにふれて陶器や窯や、草木の色や雲の様子や…そよっとふく風のようにお伝えできたら

徳川美術館

2015-02-15 20:29:30 | 日記
この季節毎年、お雛様の展示があると催事情報で知るのですが
なかなか行けずにいました。土曜日、不意に時間が空いたので、くり猫♂と一緒に行ってきました。亨保雛に有職雛、お姫様の豪華な嫁入り支度や当時の生活を想像させる数々の雛道具、時を経た落ち着きのある色彩……、久々の静かな時間でした。

お雛様は撮影禁止なので本館の屋根をとってきました。この屋根瓦は瓦製造を生業としていたくり猫♂の父が請け負って納めた織部釉。鬼瓦は義父が自ら制作したのだとくり猫♂から聞いています。私が知る義父は山野草が好きで俳句をたしなむ穏やかなやさしいひとで、知り合ったはじめからまわりの皆にならって「おじいちゃん」と呼んでいた大好きな人ですが、こんな大きな仕事をこなしていた尊敬すべき人でもあったことがなんだか嬉しく、いとおしく、しみじみと偲ばれるのでした。

十三月にこい

2015-02-08 14:35:25 | 日記
節分過ぎによそのお宅にうかがうと、柊に鰯の頭をさした鬼よけのおまじないが玄関の柱などに貼り付けられているのをみかけますよね。
あるお宅でこんなのを見かけました(お絵かきアプリはじめて使った、下手ですねー(^_^;))
鰯の頭と一緒に、お子さんが書かれたのでしょうか、鬼の絵と「十三月にこい」の文字が書かれた半紙が柊の枝に刺されていました。十三月!哀れ鬼はいつになっても来られませんね(笑)こんなユーモラスなおまじないがあるなんて、はじめて知りました

十三月ではないけれど、きょうは朝からの雨が霙から雪になり、きっと鬼も寒くて家から出かけられずにいるのでは……
心優しい鬼よりも、人の心の闇の恐ろしさに戦慄することの多い昨今「人々が安らかなら国など貧しくてもよいのです」と語った宮崎駿さんの言葉が思われてなりません
心すさぶほどの貧しさはなんとかならないものかと心が痛みますが、食物をもてあそぶテレビ番組を平気で流すことに慣らされている自分たちも………