津田恒美 (つだ・つねみ)という人をご存知でしょうか?
彼の生涯は32年。今年は仏教でいうと十三回忌です。
「もう一度投げたかった」(NHK出版)
「最後のストライク」(幻冬舎)
この2冊を、オールスターゲームの前後読むのがおりがみの年中行事となっております。
(中国新聞のカープ50年選手列伝より)
1960年生まれ。93年死去。南陽工高(山口)から協和発酵を経て、ドラフト1位で82年に入団。その年11勝を挙げ、球団史上初の新人王に輝く。人なつっこく、さわやかな性格はファンのみならず、ナインからも愛され、「ツネゴン」というニックネームで親しまれた。
その後、右手中指の血行障害を患うなど、苦悩の時期を迎えるが、86年に抑えとして復活し、胴上げ投手になる。89年には球団記録となる40セーブポイントを挙げるが、91年、脳腫瘍(しゅよう)のため退団した。10年間の通算成績は286試合、49勝41敗、90セーブ、防御率3・31。
プロ野球選手というのは、頑強な体で、病などとは無縁と思い込んでいたおりがみにとって、同年代の彼の死はとても衝撃でした。この2冊の本からは、単なる闘病記とか、スポーツ読み物としてではなく、「人生」を深くかんがえさせられました。また、いったん体を悪くして「野球」から離れざるをえなくなった「プロ野球選手」の身分が、いかに不安定なものであるのかも思い知らされた本でした。
津田夫人は文章からのみですが、とても聡明な方という印象です。脳腫瘍という厳しい診断に、いったんは取り乱すものの、必死に夫の闘病を支えます。ちいさなお子さんをかかえ、ほんとうに苦しい日々だったのではないでしょうか。
恥ずかしながら、おりがみは彼が引退したことは知っていたものの、その後の経緯はまったく知りませんでした。
あまりにも鮮烈な人生。
なぜ、この季節に彼を思い、しのぶのか。
彼の死んだ日は、オールスターゲームが行われているまさにそのときだったのです。
当時のおりがみ、仕事と子育てでヘロヘロでしたが、オールスターの中継中「津田死す」の報に、頭が真っ白になったのは記憶鮮明です。
夫人の晃代さんは彼が死の瞬間を球宴の日まで自力で延ばしたことをこういいました。
「ツーちゃんの最後のストライクだ」と。
ほんと、そうだと思います。彼のことをオールスターがあるたびに私のように思い出す人がきっと日本のあちこちにいるはずです。
ちょっとしめっぽくなっちゃたかも。
さて、今年も読もうかと本棚を探したところ・・・・・見当たらない。おかしい。
で、読書家(うそ)したむすめにきいてみたのです。
「ねえ、津田の本(これで通じる)どこ行ったか知ってる?」
「え?・・・あの・・・その・・」
「したちゃんがよんでるの?」
「いや。その・・えと」
「もしかしてだれかに貸してるの?」
「うん。(おどおど)」
なんか挙動不信だぞ、歯切れ悪いぞ。
「したちゃん、男の子に貸してるでしょ?」(ズバッ!!)
「う・・うん。読んでみたいっていうから・・・。」(しどろもどろ)
はははは、そう、そうなのかー・・・。どんな子ー?
「・・・・・・・・・」(むっつり)
あ、嫌われちゃった・・・。津田の人生から、したちゃんのボーイフレンドは何を感じてくれるでしょう。おばちゃんは楽しみだなあ。
彼の生涯は32年。今年は仏教でいうと十三回忌です。
「もう一度投げたかった」(NHK出版)
「最後のストライク」(幻冬舎)
この2冊を、オールスターゲームの前後読むのがおりがみの年中行事となっております。
(中国新聞のカープ50年選手列伝より)
1960年生まれ。93年死去。南陽工高(山口)から協和発酵を経て、ドラフト1位で82年に入団。その年11勝を挙げ、球団史上初の新人王に輝く。人なつっこく、さわやかな性格はファンのみならず、ナインからも愛され、「ツネゴン」というニックネームで親しまれた。
その後、右手中指の血行障害を患うなど、苦悩の時期を迎えるが、86年に抑えとして復活し、胴上げ投手になる。89年には球団記録となる40セーブポイントを挙げるが、91年、脳腫瘍(しゅよう)のため退団した。10年間の通算成績は286試合、49勝41敗、90セーブ、防御率3・31。
プロ野球選手というのは、頑強な体で、病などとは無縁と思い込んでいたおりがみにとって、同年代の彼の死はとても衝撃でした。この2冊の本からは、単なる闘病記とか、スポーツ読み物としてではなく、「人生」を深くかんがえさせられました。また、いったん体を悪くして「野球」から離れざるをえなくなった「プロ野球選手」の身分が、いかに不安定なものであるのかも思い知らされた本でした。
津田夫人は文章からのみですが、とても聡明な方という印象です。脳腫瘍という厳しい診断に、いったんは取り乱すものの、必死に夫の闘病を支えます。ちいさなお子さんをかかえ、ほんとうに苦しい日々だったのではないでしょうか。
恥ずかしながら、おりがみは彼が引退したことは知っていたものの、その後の経緯はまったく知りませんでした。
あまりにも鮮烈な人生。
なぜ、この季節に彼を思い、しのぶのか。
彼の死んだ日は、オールスターゲームが行われているまさにそのときだったのです。
当時のおりがみ、仕事と子育てでヘロヘロでしたが、オールスターの中継中「津田死す」の報に、頭が真っ白になったのは記憶鮮明です。
夫人の晃代さんは彼が死の瞬間を球宴の日まで自力で延ばしたことをこういいました。
「ツーちゃんの最後のストライクだ」と。
ほんと、そうだと思います。彼のことをオールスターがあるたびに私のように思い出す人がきっと日本のあちこちにいるはずです。
ちょっとしめっぽくなっちゃたかも。
さて、今年も読もうかと本棚を探したところ・・・・・見当たらない。おかしい。
で、読書家(うそ)したむすめにきいてみたのです。
「ねえ、津田の本(これで通じる)どこ行ったか知ってる?」
「え?・・・あの・・・その・・」
「したちゃんがよんでるの?」
「いや。その・・えと」
「もしかしてだれかに貸してるの?」
「うん。(おどおど)」
なんか挙動不信だぞ、歯切れ悪いぞ。
「したちゃん、男の子に貸してるでしょ?」(ズバッ!!)
「う・・うん。読んでみたいっていうから・・・。」(しどろもどろ)
はははは、そう、そうなのかー・・・。どんな子ー?
「・・・・・・・・・」(むっつり)
あ、嫌われちゃった・・・。津田の人生から、したちゃんのボーイフレンドは何を感じてくれるでしょう。おばちゃんは楽しみだなあ。
野球選手に纏わる書籍には、色んな意味で心を揺さぶられるものが多く在ります。以前記事(http://964.jp/Z2ID)にしましたが、「巨人軍に葬られた男たち」と「さらば 宝石」という作品は何度読んでも切なくなります。特に「さらば 宝石」を書かれた沢木耕太郎氏のスポーツ物はどれも秀逸で、もし読まれておられない様でしたら、御読みになられる事を御薦めします。
佐々木さんは・・・うーん、遊び人としてもすごい方ですよね。(なんだこの歯切れの悪さは?)
「さらば宝石」・・・ずいぶん前のご本です。榎本選手って、イチローさんよりも何というか超越しちゃった感じの選手でしたかと・・・。
天才と、狂気は紙一重といったら言いすぎでしょうが、おりがみごときゆるゆるには近寄りがたい「劇薬」のような野球選手ではないかと・・・。
津田選手の本もですが、漫画以外の本では、したむすめは野球関係の本をよく読んでいます。男の子ともそういう方面で会話があるのかもしれません。