記憶鮮明、文章不明

福祉は権利。平和こそ最大の福祉。保育なめんな、子どもなめんな、保育士なめんなです。

なめたらいかんぜよォ!!鬼龍院花子の生涯など・・

2005-09-03 | 本棚(その他)
母をホームに連れてゆき、午後のきっつい陽射しにを日傘をさす。
その瞬間に、故夏目雅子がゆらりと頭の中でよみがえりました。
映画「鬼龍院花子の生涯」のラストシーンです。

花子の墓参りに来た義理の姉松恵がパッと日傘をひろげ歩いてゆく。

(夏目雅子・・・もし早逝しなければ、今も大女優さんとしてスクリーンを飾っていたに違いないとおりがみは思ってるのですが・・・。)

で、小説の「鬼龍院花子・・」です。(いったいぜんたいあの原作がどうなったら「仁侠映画」になっちゃうの?かはおいといて。)映画を見た後で読んだり、タイトルから「極妻」みたいな中身を期待した人はたぶん「はりまやばし」級の肩透かしをくうだろうなあと思います。
小説は高知市九反田の鬼政一家の養女・松恵の視点から、昭和初期から終戦後の土佐を描いております。
鬼政の跡取として花子はワガママいっぱいに育ち、戦後落ちぶれてゆきます。松恵は鬼政一家の隆盛期から衰えまでじっと見据えて激動の時代を生きます。


作者宮尾登美子さんの生い立ちを、後に読んだ「櫂」で知り、なんとなく、花子と松恵は作者の分身なのではないか?と感じました。蝶よ花よと育てられながらも、生家に対する複雑な思いや、親に対する反発心などがないまぜになっているような・・・。


今の九反田のあたり、高層ホテルやカルポートとか綺麗な建物が立ち並んでおります。


















櫂・・・
芸妓斡旋を生業とする父が、娘義太夫の芸人に生ませた綾子(宮尾登美子さん自身がモデルと思われる)。彼女の育ての母(父の正妻)が父から受けた仕打ち、なさぬ仲の母娘の暮らしと別れ。息を呑みながら読んだものです。

岩伍覚書・・・
綾子の父、岩伍の目線からみた、色里に身を沈めてゆく女たちとその周辺の人々の生態。親のため、家のため・・・さまざまな理由から身を売るのだが、そこに悲喜劇が生まれる。



「大河ドラマ原作になった「義経」や松たか子好演の「蔵」、「序の舞」など、読み応えもあるし映像化された作品も多い、宮尾登美子さん。経歴の中で、戦後大陸から引き揚げてきて、一時期ですが高知で保育の仕事をされているのがなんとも興味深いものです。

おりがみは高知で保育士の資格をとりましたので、なんだか不思議なご縁を感じます。




こんな本棚が私の中にもあったんだな・・・。と、自分で驚いたりして・・・。







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