水戸でゴルフをした帰り、笠間市にある「春風萬里荘」に行ってみた、初訪問、一人800円
ここは笠間日動美術館の分館であり、昭和40年に北大路魯山人が住居としていた約300平方メートルの茅葺き民家を北鎌倉より移築して「春風萬里荘」と名付けた、「春風萬里」とは李白の漢詩にある言葉で魯山人が好んで用いた造語
北大路魯山人は、明治16(1883)年京都に生まれ、漫画『美味しんぼ』に登場する海原雄山のモデルとされる美食家で、大正から昭和にかけて陶芸や漆芸、書画など、さまざまなジャンルで一流の才能を発揮した芸術家、その住居として国内で唯一現存する建物がここ「春風萬里荘」である
昨年だったか、魯山人の書いた「魯山人陶説」を読んで(こちら参照)少しは彼の陶芸に関する考えや人となりを知った経緯もあったので一度訪問してみたいと思っていた
駐車場に車を停め、門をくぐって中に入ると入場券の販売機、そこでチケットを買って邸内に入るとそこには三和土の土間があり、係りの人がいて建屋内の説明してくれた
先ずは正面右側の客間などの部屋を見て回る、そこには杉戸絵のある戸があり、各部屋には絵画、陶芸品、書画などがさりげなく飾られていた、昔ながらの日本家屋で庭や庭に面した廊下がある、更に進んでいくと魯山人自らが設計した茶室「夢境庵」があった、また、魯山人が作った陶磁器の展示室もあった、そして奥には京都・龍安寺を模してつくられた枯山水による石庭があった
三和土に戻って左手には元は馬屋であったのを洋間に改築し、年輪を重ねた欅の木目を見せた「木レンガ」を敷き詰めた床、自然石をそのまま組み上げた暖炉などがある部屋があった、その洋室のとなり、奥には風呂場があった、いずれの部屋もトイレに至るまで趣味の良い内装になっており、さすがは魯山人が住んでいた住居だと思えた
なお、陶芸用の窯は移築できないので北鎌倉の方に残したようだ
建屋内を見終わると外に出て、正面の庭園をぐるっと一周歩いてみた、まだ早春であるため新緑は観られなかったが、河津桜やスイレンなどの花が咲いており、春を感じさせる庭であった
お疲れ様でした