子育て・私流

子供を三人育て、孫も五人になった。
男親の私がどのように考え、子供や孫に接してきたかを書く。

新支店長のやり方 札勘縦読みその5  12

2007年09月13日 | 職人からサラリーマンに
昭和29年(1954)私は25才になりまた。
懸案の夜間大學の卒業論文も通り、無事に大學も卒業しました。
信用金庫に勤務しながらですが、勤務も今年で5年目になります。

《夜間の学校通学9年間》
昼間は仕事をしながら、中学に始まり「夜間の学校」に通ったのは大學まで「通算で9年間」です。
その内訳を書きますと次のとおりです。

 A.昭和21年終戦の翌年・15才の時中学2年生で一年遅れて。
   唯一区内で戦火に遭わずに焼け残っていた「旧制中学3年夜間部に編入」する。
   (終戦の年の昭和20年は、中学校の焼失で修学出来ずに一年浪人した)
 B。昭和22年に学校の制度が変わり「新制商業制度」になり、そのまま「新制商業高校夜間部1年生」に進学する。
   (夜間部の高校生は卒業までは4年間です。)
   (学校の所在地も教室も先生もそのままです。)

 C.結局、高校を卒業するのに中学の3年生を含めて「5年間」かかったのです。
   (落第や停学したわけではありませんからね。)
 D.この後に、商業高校の卒業を期に信用金庫に就職し、仕事をしながら同時に「夜間大學」に進学しました。
   さらに4年間夜間大學に通学することになったのでした。

 E.合計9年間。昼間の仕事をしながら「夜間に通学」した訳です。

 F.誰にも言えませんでしたが。「困ったことは」10年近くの「夜の食事が何時も午後10時」頃なので。
  「慢性消化不良で胃腸病」だったことです。
 G.もう一つの「困り事」は、夜間の「若者の遊び事」に参加できなかったことです。
   たとえば、当時の若者は「ダンス・パチンコ・マージャン・競馬。などなど」
   私は、横目で見ていても、金も暇もないので参加できずでした。

 G.また。さらに愚痴は幾つかありますが、ここのところは私の胸に秘めておくことにします。
   一番困ることは、これ等の遊び事の話に今でもついていけないことです。

   80才を間近にした今でも、「マージャン」と「ダンス」「競馬」をやった事がありません。
   くそ真面目も、社会から阻害され、仲間に入れてもらえずに苦労しましたよ。

《新支店長のやり方 その5》

     信用金庫の仕事に戻ります。

 A。出納事務のやり方。「ここで、書いていますのは、私が教えられた方法です。」
 B.お札勘定の仕方には、「縦読み」と「横読み」が有る事は前項で書きましたが。
   ここではもう少し詳しく書いてみます。

 C.《お札の{縦読み」》
   「左手の形」
   ・お札の表面を前に、左手の薬指と中指の間に、お札の束を立てます。
   ・薬指と小指は小さく丸め、薬指はやや丸めます。
   ・薬指を背にして、お札の中ほどを外にして押し曲げます。
   ・次は、お札の上部を、親指と人指し指で押さえ。

 D.「右手の形」
   ・左手の形が出来たら、右手の出番です。
   ・右手で使うのは、親指・人指し指・中指、の3本です。
   ・親指の指頭に少し水をつけて。
    (通常海綿でやります)
    (海綿が無い時には、雑巾かテッシュなどを濡らしてやって下さい)
    (お札は、色々な人の手を経由してきてますから、大変に汚れていますからね。)
    (代わりに唾を付けて、数えるのは賛成できません。)
   ・一番上のお札を一枚だけ、人指し指を枕に1.5センチほど、親指で右横にずらします。
   ・今度は、中指の出番で、一番上の表面のお札の裏から中指が自分の顔の方に弾きます。
   ・この際に、手前に捲り、口の中で声を出さずに、数を数えていきます。
   
 E.「左手の協力」
   ・この際には、左ての親指が協力します。
   ・表面のお札を、一枚右手の親指が右にずらすときに、左手の親指が協力して、お札の表面を右に送ってやります。
  
 F.「書いて見ると難しい」
   ・書いてみると、「実に難しい」です。
   ・自分でもビックリしました。
   ・しかしこれも、馴れです。
   ・数多くやると、なんのことなく手や指が、黙っても動くようになるものです。
   ・職人上がりで、手と指が太かった私でも何とかできましたからね。
   ・一束のお札の勘定は最低でも、二回は数えるわけですから。

 G.「縦よみのもう一つの仕事」

   ・縦読みをする時のもう一つの仕事は、お札の中に「偽札がまぎれていないか。」
   ・縦読みをしている中で「紙幣の紙質が違うものに気がつくことがあります。」
   ・          「紙幣の印刷色がおかしいものもあります。」
   ・こんな時には、おかしい紙幣だけを抜き出して、再点検します。
       さらに
   ・「金額種類の違う、お札が混ざっていないか。」
   ・以上の二点をチェックしながら数えることです。
   ・たまに、千円札の束に、五百円札が混ざっていることがありましたので。
 
   
《お札の「横読み」》

  ・お札の横読みは、縦読みよりさらに難しいです。
  ・横読みには、二種類の扇の開き方、やり方があります。
  ・そらに数え方に、4枚ずつ数えるのと。5枚ずつ数えるのとあります。

  ・横読みの札束は、新しい札束で練習して下さい。
  ・古い札束では、扇に開くのがスムースに行きません。