子育て・私流

子供を三人育て、孫も五人になった。
男親の私がどのように考え、子供や孫に接してきたかを書く。

新支店長のやり方 札束計算 その4  11

2007年09月10日 | 職人からサラリーマンに
60年前の戦争体験の話を出だしに、昭和5年(1930年)生まれの私が、10才から15才までの時に、疎開もせずに東京の荒川区にいて、大空襲で我が家も丸焼けになりました。

当時中学2年生だった私は、学徒動員の名の下に軍需工場に学業を棚上げで、無給で働かされていました。
中学3年生に進学するはずの、その年の3月10日の戦火で、我が家も学校も軍需工場も丸焼けで、東京は焼け野原。

学校に行きたくても、学校が焼けてしまい何もありません。私は親父と一緒に焼け跡かたしをすることしか用事がありませんでした。
私はその年の、8月学校にも行けないまま終戦になったのです。

《あの戦争のなかにぼくもいた》

書き出しに、東京大空襲の話をかいたのは、私の10代の時と同じ体験をされた方の書籍を最近読みましたので、参考に紹介したいと思ったからです。
「終戦前後の中学生の戦争体験談が良く書かれていますので是非どうぞ。」
「また、兵庫の住いから広島の先山口地方に疎開して終戦、広島の原子爆弾の話も出てきます。」

「あの戦争のなかにぼくもいた」 1992年6月 初版
                2002年5月 9版    1,553円+税
 著 者 石浜みかる
 出版社 株式会社 国土社   〒112-0015 東京都文京区目白台1-17-6 
                          ℡03-3943-3721            

《新支店長のやり方 その4》

さて、話は信用金庫の仕事のことに戻ります。
 A.今般、本店との連絡係りから「出納係り」に配属替えになりました。
 B.出納係りの全般の仕事状況は、前回文に書きましたので、今回は私が受け持つ仕事の話です。

 C.配属替えになった前提は、出納の責任者が6か月先に定年退職するので、その後を任せる。
   と言う、支店長の命令です。
 D.前任の責任者が退職するまでの、6か月の間に。
   金融機関の出納業務がどの用に動いているのかを、頭に入れておかなければ成りません。
 E.まず、元方(責任者)に次ぐ仕事といわれる「支払窓口」の仕事に当面挑戦します。

 F.金融機関事務の忙しい日(金融機関全般の繁忙日)を「物日」と言います。
 G.「物日」と言うと、月の日の内では。
   10日・20日・月末、を指します。
    この「物日」の外での「繁忙日」は。
   月初・5日・15日・25日、などがあります。
 
 H.《札束の数え方。》
   入金窓口で「10万円束」で入金されたお金は、他行(他の金融機関を言う)の札帯で帯封されていても。
   必ず札帯を外して数えなおします。
 I.この札帯を外して、数えなおす仕事が以外に大変な仕事量なのです。
   (現在では、紙幣計算機があって楽になっていますが。)
   札帯を外した、他行の帯は必ず、「担当者毎」に当日の現金事務が終わるまで保存しておくことになっています。
   (他行との札帯でのトラブルに備えるためです。)
 J.お札を数える時の約束事は、「縦読み」と「横読み」の二回、必ず数えることになっています。
   勿論、お札勘定に自信が持てないときには、二回といわずに再度数えます。

 L.千円札で「10万円」の札束は、再度当信用金庫の札帯を施して、そのまま使う場合と。
 M.出納かかり内部で、小分けして使う場合の二通りがあります。
 N.この辺のやり取りは、「元方」の判断に任されています。
 o.当日巻き直した「10万円の札束」は、資金に余裕があれば、翌日以降の支払に廻し、できるだけ残していきます。
   これは、当日の「現金過不足」の発生に備えるためです。
   直ぐに、札束を使ってしまうと、間違えが発生した時の確認作業が難しくなるからです。

 P.新しい札帯をかけた「10万円の札束」には、再度数えて札帯をかけた担当者の印鑑と日付判を押します。
   この新規の札帯を掛ける作業は、「再勘定」(再勘)という取り決めで。
   当初の担当者のものは、他の担当者に廻して帯封するという約束になっています。   
   以上の如く、現金の管理には「相当に厳しい」心使いで毎日やります。

   《小銭の数え方》 
 Q.小銭(百円以下)、この他には小銭の管理があります。
   小銭は「50枚毎」に筒状に紙で巻いて使われています。
 R.さて、紙に巻いてある一包みの、小銭を並べてみましょう。
   50円(1円玉)・250円(5円玉)・500円(50円玉)、となります。
   一つの紙筒の金額です。
 S.この、小銭が以外に間違います。50と10と1の単位間違いです。  

  
 私の当面の担当「支払事務窓口」の話まで行きませんでした。
 この話は次回にします。