子育て・私流

子供を三人育て、孫も五人になった。
男親の私がどのように考え、子供や孫に接してきたかを書く。

老人とパソコン 16 いよいよ再就職先に入る

2008年04月25日 | 老人とパソコン 1
私は62才(1992)平成4年の時の事てある。
定年退職して2年ぶらぶして遊んだ、在職中には出来なかった、平日の趣味や旅行も、やや行き尽くしそこそこに満足していた頃である。

元の職場の担当役員からの電話で「毎日が日曜日」の生活に終わりが来た。
「再就職先の君の同僚B君、が2年間勤めた職場に馴染めずどうしても辞めたい。」という。
役員の言い分は、そこで君にその職場の跡を継いでもらいたいとのだ。

《辞めたいと言う同僚の悩み》
   {老人とパソコン 14 」、の中ほどに書いたが、同僚の辞めたいという理由の幾つかは。
 1.毎月の会議録の作成とその取りまとめ・
 2.月末の資金繰りの準備と、月初めの残高把握作業を急がれること。
 3.社長がせっかちで、理屈やで文句をずけずけ言うタイプ。
 4.ワープロが扱えない。(勿論、パソコンもダメ)
 5.こんな情況の中から、同僚Bは逃げ場がない、解決すべき道具(ワープロ)も扱えない。

 言うことで、同僚B君は「半分ノイローゼ状態なのだった。」

担当役員に頼まれて、私は無給で2か月間その職場に出向いたて、同僚B君と仕事を供にし、観察した。

 《同僚B君の行動・仕事のやり方》
 
 1.「毎月の会議録の作成とその取りまとめ。」

   同僚B君は、ワープロなどの機械操作が出来ない。
   出来ないというより、触りたくない、勉強したくない、の機械音痴なのだ。
   私は、彼が機械音痴であることは、在職中から知っていた。

   在職中に、ワープロが旧職場に入り、研修の機会もあり、私と同時に一緒に勉強する事になったのに、
   彼B君は「私には機械はムリ」と言って、機械に触ることをしなかった。
   だが、ワープロこれが一番大きな理由で、折角職場から斡旋された再就職先を辞することになるとは想定できなかったのだ。

   会議録は、全て手書きで清書し、社長に提出するが。
   お客様の「名前や品名」を間違えて記録していると、必ず社長から再整理の命令が出る。
   ワープロでも扱えるなら、名前や品名の訂正などは簡単に済ませることができるが、手書きでの訂正では、そうは行かない。
   かれは、休日の土曜日と日曜日に自宅で、頭からの「議事録の書き直し作業」に追われるのだという。

   この、書き直し作業も一回で済めばまだしも、再提出した議事録が再度の訂正場所が出てくると、彼はノイローゼ状態。
   会議の議事録も、最初の約一時間社長が世界経済の動向や金融情勢の話を休む暇もなく語るのだ。
   30人規模の零細企業の職場では、その話の内容は従業員には理解できない事ばかり、
   これを議事録にまとめている、彼も大変と言うより、意味不明な点が多いのだ。

   そこで、「もうこれ以上は勤まらない。」ということになる。

 2.「月末の資金繰りの準備と、月初めの残高把握を作業を急がれること。」

   社長としては、会社の資金状態を早く把握しておきたいと言うことは当然の行為だと私は思う。
   だか、彼B君には、これが耐えられないのだ。

   どうも、担当者B君の動き方にムダが多い。 
   さらに、仕事の優先度を考えながらしていない、と思われる。

   その幾つかを列記するとつぎのようになる。

   ア・まず、月末の資金繰りの準備だが。何口かある銀行口座の毎月の支払額(元金と利息)が上手く把握されていない。
     数口ある、毎月の支払元金合計と利息合計の計算をソロバンでやっているので集計に手間どっている。
     これは、パソコンの分野だよなあ----と、私はみていたが、担当のB君はパソコンが扱うことが出来ない。 
   イ・電話がかかってきたり、来客があったりすると、このソロバン計算も中断し、また最初からソロバンを弾いている。
      
   ウ・月末の資金繰りとはいえ、月中の多少手のあいている時に、早めにしておけばと思うが、それもままならない様子。
   エ・仕事の優先順位が決まっていないのか、あちらの仕事をしてみたり、そうかと思うと全然別の仕事にとりかかる。
   オ・月初めの残高把握も同じで、後回しにして、後日でも良いと思われるハローワークや健康保険組合の手続きに出掛ける。
     これでは、身体がいくつあっても足りない。ましてや、残高把握を待っている社長も困るのみ。

 3.《社長がせっかちで、理屈や文句をずけずけ言う。》
  
   ア・社長としては、もう出来なければと思う日時になっても、月初めの残高把握がまだ出来ていない。
     こうなると、担当者B君の頭に雷が落ちる。
   イ・B君は、社長と顔を合わせないようにするためか、後回しでも良い、ハローワークや健康保険組合に出掛ける。
   ウ・こんな、悪循環で社長とB君の間に不興和音がたまる。  
   エ。私が見たところ、社長がもう一日見てやればと思うが、「そんなことは、関係ない。」という性格だ。
     「泣く子と(座等)社長には、勝てない。」世の中だ。顔を見たら何処かえ逃げるが勝だ。となる。

 4.《ワープロが扱えない。(勿論パソコンもダメ)》

   ア・担当者B君も元の職場で勉強出来たときがあったのに、と思うが今更仕方がない。
   イ・たしかに、事務機械というものは、馴れるのには大変な努力が要る。
   ウ・ましてや、50才代の手習いくらい辛いものはない。
     「いろはにほへと・ちりぬるを------」で勉強し習ってきた年代だ。

   エ・今更「あいうえお・かきくけこ-----」では困りはてる。
   オ・それに、機械用語や何かを英語でやられたのでは、余計にチンぷん・かんぷん。
   カ・手作業のほうが早いと思うのみ。
   キ・だが、機械に慣れてくる、手作業とではその差異が歴然となる。
   ク・この職場の担当者B君が時代に上手く乗れずに「辞めたい」となる。

   ケ・折角の60才以降の再就職先だぞ。もったいない。
   コ・これから、再就職しようとする、老人よパソコンに早く取り組めと私は言いたい。

 5.《こんな情況の中から、同僚Bは逃げ場がない。解決すべき道具も扱えない。》

   ア・ここの、職場の事務機械を再度書いてみる。
   イ・ホストコンピュウターで、女子職員二人で早くから「仕入・売上」を扱っていた。
   ウ・ホストでは、そのほかに「給料計算」事務に使っていた。この給料計算事務は、担当者B君が扱うことになっていた。
   エ・今までB君は扱えないといってきた、そのとおり、なので事務補助者の女子職員がB君の補助をしており、彼女が操作していたのだ。

   オ・ところが、この女子職員が「お産のため」来月退職するというだ。
   カ・担当者B君が「慌てて・退職する。」という事が、現場に来て見て、隠れた本当の理由が始めて解かった。
   キ・これが、担当者B君を退職に追い込んだ、決定的理由だったのだ。
   ク・さて、貴方ならどうする。
   ケ・後を「引き受ける」「引き受けない」どちらに○を付ける???。

 さて、永くなってきたので、次回にします。
   



老人とパソコン 15 再就職の条件とその後の仕事

2008年04月22日 | 老人とパソコン 1
平成4年(1992)私は62才、定年後2年間経過していた。

 さて、再就職の条件を元の職場の担当役員に提示し、その返事を待つことにした。
 《再就職の条件》
 1.まず、賃金だ。前項で書いたが、世間の水準は退職時賃金の6割を上限に、下限は3割が再就職者の賃金水準だ。
   私は、退職時の年収の5割の水準を提示することにした。
   金銭の内容的は零細企業が受け入れるには相当キツイ数値だと思う。
 2.それに、私は足が悪く(身体障害者の資格所有者・下肢4級)車通勤でないと無理なので、勤務先に自家用車通勤のため駐車スペースを要請する。
 3.月に2回、二日の病院通院休暇を要請する。
 4.残業はムリの要請。
 5.外の仕事・用事には、自分の車を使用することの許可。
   このための、ガソリン代を月00千円を要請。
   ガソリン代以外は、自己持ちとし要求しない。
 6。仕事内容次第で、私のパソコンを職場に持ち込む使用する。

 ○さて、零細企業にはかなりキツイ条件提示をしたが、どんな返事をしてくるか。
  社長が理屈が立ち、五月蝿い人だから最初から待遇をはっきりさせてお置くことにしたのだ。
 ○私としては、どうしても再就職しないと生活できない体制でない、これも強みだ。
  ちなみに、現在医療費の水準が3割だ。(一般では一割)私の年金所得が高いため。
 ○元の職場の担当役員が仲介している再就職の話だから、変な返事もしてこないだろうと思う。
 ○私の賃金水準、退職時5割の要請は、私の元の職場だから、役員が調べればすぐ解かるはずだ。

 ○数日間の日数が過ぎる。

《自宅の電話が鳴った。》
 
 1.電話の用件は、来週担当役員室の応接間で、役員と私、相手企業の社長と会計事務所の所長の4人集まって、面談したいと言ってきた。
 2.こちらから提示した条件については、問題ないと思うとの役員の感触だと言う。
 3.いずれにしても、来週面談することにした。
 4.先にも書いたが、こんな強気な条件ですから、どこか譲歩を求められるかとも思ったりしていたが。

 5.しかし、お金じゃないぞ。と私の心の奥で叫ぶ。
       それには、相応しい仕事振りを示せば良いと覚悟をきめている。
 6.再就職先の仕事の構造改革が出来そうな気持ちが多分にある。
 7.定年後7割の人が再就職している、現状を見れば働ける場所があるということは素晴らしいことだ。
 8.それに加えて、こちら側の提示・要請したことはほほ満額大丈夫だと、担当役員が電話でいう。
 9.かなり、定年前の私の仕事振りにつてPRしたいるな。の思いがする。
10.なんと言っても、パソコンとワープロが扱えると言うことが、大きいのか。
       それに、パソコンのソフトも作成できると言うことが、最強の武器だ。

 《再就職の面談》

 1.再就職の面談が、元の職場の役員室で予定時間通りに始まった。
 2.担当役員が仲立ちで、話が進む。
 3.提示した、条件と要請事項はそのまま受け入れられた。
 4.だだ、賃金水準につてい、こちらの定年時の年収5割は、4割で我慢してもらいたいとのことで、私は了解した。
 5.前任者との引継ぎ期間を、私が提案2か月間を示してそれも決まった。
 6.この2か月間は、私は賃金を遠慮すると言うことも相談の上決めた。
   零細企業では、2か月間とはいえ、二人分の賃金負担は大変だという。
   私は、仕事を教わる立場だから、納得した。
 7.終業時間は、午前9時開始----午後5時である。 
 8.自宅には、午後6時までには帰れる通勤距離だ。



老人とパソコン 14  定年後の 私が再就職する

2008年04月10日 | 老人とパソコン 1
平成4年(1992)私が62才定年後2年を経過した時のことである。
定年後は、当面「厚生年金と年金基金」で、家の借金もないので、貯金を少しづつ崩して使うことで、夫婦二人の温泉旅行をして楽しむことにしていた。
しかし、毎日が日曜日の生活が続き、定年後も2年も経過すると、今まで行きたいと思っていた旅行先も大体行き尽くしていた。
こんな折に、現職時代の「同僚の一人B」が再就職して2年近く経過したが、その再就職先をどうしても辞めたいと言い出した。
  (この話は、前稿の「老人とパソコン 12 気になっている話題三題」のAに、その経緯を書きましたので、再度ご覧下さい。)
私と彼の親しかった友人と三人で、夕方に居酒屋で会い盛んに引きとめましたが、どうしても辞めたいと言うのです。
こればかりは、我々同僚としてもどうにも手を出せませんから暫らく様子をみることにしました。

辞めたいと言う、彼は現職中に「ワープロの研修も熱心でなく。」最初から機械の操作は私には出来ないと言っていたのを思い出した。
辞めたい理由の第一は、会議録の作成とその内容の修正を手作業でまとめていたので、内容修正が入ると「手書き文書の最初の頭から書き直すことになるので。」毎週の土曜日と日曜日に自宅で「書き直し作業」をすることになると言うのだ。

これが彼には大変な負担。この「書き直し作業が一度で終わればいいのですが。」社長に再呈出した原稿を再度の修正を命じられると、彼はパニックになると言う。

 彼が辞めたいと言う理由は他にもある、主なものを列記するとこんな様子だ。
 1.第一は、毎月の会議録の作成とその取りまとめ・
 2.月末の資金繰りの準備と、月初の残高把握作業を急がれること。
 3.社長がせっかちで、理屈屋で文句はずけずけ言うタイプ。
 4.ワープロが扱えない。(勿論、パソコンもダメ)
   こんなことだから、彼には逃げ場がないのだ。解決すべき道具が扱えないのだ。
 老婆心ながら、定年後に再就職を希望している貴方は、この文章を読んで「パソコン教室に通い、自宅にパソコンを買って練習する気になりましたでしょうか。」
今日、こんな内容の記事を書いていたら、4月11日(金)・読売新聞朝刊 15面「教育ルネッサンス・シニアの学び4」稿に書いてあったので、参考に概要を紹介する。
 1.定年後の生活は、在職時とは激変する。
 2.地域に出ようにも隣近所の家族の顔さえ知らず。
 3.会社の論理を持ち出せば地域になじめない。
 4.妻にとっても夫が四六時中家にいる生活は、大きな変化だ。
   と書いてある。定年を既に経験している私にも「ごもっともと思う言う内容だ。」

   納得するだけでは、問題解決しない。定年寸前の貴方は今どんな準備を怠り無くしているでしょうか。
   私の経験から、2っほど上記の考えに書き加えて置きたいと思います。

 5.定年後の生活を維持する金銭管理の計算がなされていますか。
   例えば、住宅ローン(家賃)などが、定年後にも残っているので支払する必要がある場合。
   これでは、年金収入だけではとても生活できませんよ。
 6.生活費に充てる、年金以外の「貸家を持ち家賃収入が期待できる。」体制になっているのですか。
   年金収入だけでは、毎月の生計を賄うだけでも不足しますよ。
   それに、冠婚葬祭や家具機具類の買い替えなどの、臨時の支出が発生した時に耐えられるように金銭の計算がなされてますか。
   定年後は、ゴルフなどと「甘い考え」でいるのではないでしょうな。

《こんな話をしていた、2か月後、元の職場の役員から電話で私が呼び出しを受けた。》

君も知っているだろうが、元の職場に君と一緒に居た「B君」だが、取引先に再就職させたのだが。
もう約束の2年勤めたから、どうしても辞めたいといってきた。
2年と言うのは、再就職する時に「最低でも2年間は勤めてもらいたい。」と言う約束で送り出した経緯が実はあるのだ。
「この再就職先は、古くからの優良取引先で、斬っても切れない取引先でな、送り込んだ職員も真面目で良いと思ったのだが、どうも上手く馴染めない様子で。」

「社長から聞いてみると、ワープロもパソコンも出来ないので、期待される業務がこなしきれないと言うのだ。」
「そこでだ、どうだろう、ワープロもパソコンも出来る、君にこの後を継いでもらいたいと思うのだが。」と言う役員の依頼は、私の再就職をしてもらいたいとの話になった。

私の在職中では、取引先では一番五月蝿い社長で、定年になる者は誰も再就職したくない職場だった零細企業先であると言う噂が専らだった先である。

一週間ほど時間を貰い自宅に戻って、情報を整理し考えることにした。
 1.社長が相当五月蝿い人であることは、噂で流れていて知っているが、仕事を真面目にやることで、人間関係を乗り越えられるのではないか。
 2.我が家からも比較的に近く、通勤には問題ない。
 3.企業規模は、社長以下総勢30人。その中で長男と次男が働いているという。
 4.事務用の機械は、ワープロが一台のみ。
 5.ホストコンピュウターで、事務とは別に、売上と仕入を管理されている。
 6.私の元の職場では、再就職先として確保しておきたい企業先であると言う。
 7.では、私が再就職する場合にどんな条件で迎えてもらえるのか。
 8.五月蝿い社長だ、理屈も鋭いと言う。最近の再就職事情も勉強して、もしも、再就職するとすれば条件提示をする必要があるなと思う。

《当時の再就職事情》
   当時(1992)の定年後の再就職事情は次の様なものでした。
 1.定年年令は60才でした。
 (高年齢者雇用安定法の改正により、2006年以降に、企業は社員の雇用を確保する年令を段階的に65才まで引き上げるように求められました。)
 2.再雇用される者は、過去の経験や知識を上手くいかせる者に限られていた。
 3.再雇用されているも者は、それまでの技じつや特技を生かされる者。
 4.賃金は、一年毎の契約社員で、その給与は現職時代の3ー6割り、と言うのが相場だと言うことが解かった。
 5.さて、私が再就職するとしたら、どのような条件を提示すればいいのか迷う。
 6.ここの再就職先の社長と就職条件をやり取りするには相当の覚悟がいるぞと思うから。
 7.最初に決める就職条件が決めてだ。

  さて、どの様な条件を私が提示したのか、その話は次回に。