「品揃えだけがとりえの愚直な本屋です」として、おととい新宿三越7、8階にオープンしたジュンク堂書店。いい、いい、って皆あんまり言うから寄ってみた。地下鉄の駅フロアからエレベーターであがると、平台が圧倒的に少ないのか、整然と棚が並んでシンと客を待ち構える風情がある。品揃えを誇るためには確かに平台は不要。結果、照明は蛍光灯だし棚のデザインも格別洗練されたものには見えないが、なにかこう静かである。棚の間にはいって眺めると、通路がわりに狭いので棚全体を見通すことができなくて窮屈である。ふだんわたしは新刊書店にいくと、ある程度ひいて棚を見たり、平台に積まれた本をひやかしつつ延々立ち読んでいて、それは楽しみでもあるのだけれど、書名をなにかで知って購入前に実物を見たいと書店に出向いた場合に、もちろん店のひとに聞いたり事前にサイトで調べればサクサク行き着くのだけれど、せっかくだからその本を「見つけたい」し、関連する本を眺めたいからフロアを歩くが、なかなか見つからないこともあり、結局お店のひとに探してもらうと、さんざんうろついた棚の下の引き出しから出てきたりして、混んでいるしなんかこう、うんざりしたりして。
そうではなくてなにかこう、探せそうな気にさせる本屋のありかた。八重洲ブックセンター、それから東京堂書店に、初めて行ったときのことを思い出します。当時それぞれなぜそう思い、その後どう失せていったのか、考えたことがなかったけれど。しかし三越のテナント課にわたしは言いたい。新宿の一等地のエレベーターでわざわざ昇り降りするなんて、本屋の客には大袈裟である。本のついでにネクタイ・お菓子ではなくて、ネクタイ・お菓子のついでに本である。だから本屋は徐々に地下鉄駅フロアにしていただきたいのだが、家賃はフロアごとにどう違うのですか。
写真はジュンク堂書店新宿店オープン記念特製ブックカバーとトートバック。
そうではなくてなにかこう、探せそうな気にさせる本屋のありかた。八重洲ブックセンター、それから東京堂書店に、初めて行ったときのことを思い出します。当時それぞれなぜそう思い、その後どう失せていったのか、考えたことがなかったけれど。しかし三越のテナント課にわたしは言いたい。新宿の一等地のエレベーターでわざわざ昇り降りするなんて、本屋の客には大袈裟である。本のついでにネクタイ・お菓子ではなくて、ネクタイ・お菓子のついでに本である。だから本屋は徐々に地下鉄駅フロアにしていただきたいのだが、家賃はフロアごとにどう違うのですか。
写真はジュンク堂書店新宿店オープン記念特製ブックカバーとトートバック。