『ウィスキー』 2004 ウルグアイ=アルゼンチン=ドイツ=スペイン
監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
撮影時「はい、ウィスキー」って言われて顔がほころぶのかどうか疑わしいところですけど、「はい、チーズ」よりは口が横に開くかも。でもそれなら「はい、ウィスキー飲もうよ」まで言ってくれ。
ふいの申し出にそれなりにわくわくするマルタ。長年いっしょに仕事していながら、きっとハコボには得意の逆さ言葉を言ったこともなかったのだろう。髪を整え、饒舌になってゆく。母親の介護をひとりで負ってきたハコボに、弟のエルマンはわびて金を渡す。性格が全く違う兄弟、それぞれの不器用。そのあいだで、別の種族の不器用マルタが「振れ」、そのわずかな振動が周囲に伝わる。どうでしょう、偽装夫婦なのはとっくにお見通しで、弟はそれほど絶好調ではなくて、マルタは手切金と思い身を引いただけであって、そのすべてにハコボは気づくことなく、マテ茶飲みながらまた古い機械まわして靴下を作り続ける、のか。
兄弟は常に対極にありますか? 親という同一の視点があるから対極がなりたちやすいです。ふたりは互いに自分の商売である靴下をプレゼントするでしょう、兄は、商品自体は安いけど丁寧に包装する、対して弟は、デザインも品質も値段もいいのだろうけれど、値札をはずすことにも気がまわらないといった風。確かに日常は、身近な誰かの態度に触れて、それを糧に逆をいくのは楽。弟妹の苦しみはその先だ。
リゾートホテルで出会った新婚夫婦とのからみがいまひとつわかりません。彼女は金の指輪を、狙っていたの?
監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
撮影時「はい、ウィスキー」って言われて顔がほころぶのかどうか疑わしいところですけど、「はい、チーズ」よりは口が横に開くかも。でもそれなら「はい、ウィスキー飲もうよ」まで言ってくれ。
ふいの申し出にそれなりにわくわくするマルタ。長年いっしょに仕事していながら、きっとハコボには得意の逆さ言葉を言ったこともなかったのだろう。髪を整え、饒舌になってゆく。母親の介護をひとりで負ってきたハコボに、弟のエルマンはわびて金を渡す。性格が全く違う兄弟、それぞれの不器用。そのあいだで、別の種族の不器用マルタが「振れ」、そのわずかな振動が周囲に伝わる。どうでしょう、偽装夫婦なのはとっくにお見通しで、弟はそれほど絶好調ではなくて、マルタは手切金と思い身を引いただけであって、そのすべてにハコボは気づくことなく、マテ茶飲みながらまた古い機械まわして靴下を作り続ける、のか。
兄弟は常に対極にありますか? 親という同一の視点があるから対極がなりたちやすいです。ふたりは互いに自分の商売である靴下をプレゼントするでしょう、兄は、商品自体は安いけど丁寧に包装する、対して弟は、デザインも品質も値段もいいのだろうけれど、値札をはずすことにも気がまわらないといった風。確かに日常は、身近な誰かの態度に触れて、それを糧に逆をいくのは楽。弟妹の苦しみはその先だ。
リゾートホテルで出会った新婚夫婦とのからみがいまひとつわかりません。彼女は金の指輪を、狙っていたの?